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実質GDPの値を導出するにはGDP デフレーターの値が必要です。

実質GDP = 名目GDP ➗ GDP デフレーター

GDPデフレーターの値を導出するには実質GDPの値が必要です。

GDPデフレーター = 名目GDP ➗ 実質GDP


実質GDPの値とGDP デフレーターの値の両方がわからない状態ではどうしたら良いのでしょうか?


実質GDPの値とGDPデフレーターの値はどちらが先に導出されますか?

A 回答 (1件)

名目GDPと実質GDPはどうやって計算されるか、単純な経済について考えるとわかる。

GDPとはある期間について国内で生産されたすべての財・サービスの価値(付加価値)の合計。いま、この経済ではAとBの2財が生産される(いずれも簡単化のため最終財とし、これ以外には財は生産されない)とする。いま、第0期(基準年)に
Aは100単位、市場価格10(円)
Bは200単位、市場価格5
が生産さ、そして第1期には
Aは110単位、市場価格9
Bは150単位、市場価格10
が生産されたとする。名目GDPと実質GDPはいくらか?名目GDPは簡単、いくらになる?
第0期の名目GDP=100×10+200×5=2000(円)
第1期の名目GDP=110×9+150×10=2490(円)
と、0期から1期にかけて900(円)の増加だ。では実質GDPはどうか?そのためにはGDPデフレータを計算しなければならない。0期から1期にかけてAの価格は10から9へ10%の下落、Bの価格は5から10へ100%の上昇だが、AとBを総合した経済全体の物価はどうなっているか?それがGDPデフレータだ。第1期の名目GDPは各財の生産が第0期のままだとすると
100×9+200×10=2900
となったであろう。これを0期の名目GDPで割った
2900÷2000=1.45
が1期の総合物価で、0期を基準1(あるいは100)としたときの1期のGDPデフレータだ。つまり、この経済の総合物価は0期から1期にかけて45%上昇したことになる。1期の実質GDPは1期の名目GDPをこの値で割って
2490÷1.45=1717.2
では基準期0期の実質GDPはいくらか?もちろん2000÷1=2000で名目GDPと等しい。つまり、実質GDPというのはあくまで基準期の(名目)GDPにくらべて価格が基準期と同じだったら、そのときの名目GDPはいくらになっていたかを示すものだ。この例では名目ではGDPは0期から1期にかけて2000から2490へ24.5%伸びているが、その伸びは物価の上昇(1から1.45への45%の上昇)で、実質ではむしろ14.1%の減少だったことがわかる。
このように、実質GDP=名目GDP÷GDPデフレータだが、名目GDPはある期間に生産された財・サービスの市場価値で、ほかの期間とは独立に測ることができるが、GDPデフレータ(よって実質GDP)を得るためには基準期との比較なので、基準期のデータが必要となる、ということだ。
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