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上向流式ろ過の具体的な説明・特徴(短所・長所)を教えてください。また、その他ろ過方法等についての参考図書を教えてください。

A 回答 (1件)

粒状ろ材を用いたろ過は下向流が一般的で、ろ材として砂やアンスラサイトなどが用いられてきました。


ご存知のように水中の懸濁質がろ層に補足されると損失水頭(圧力損失)が増大し重力式ろ過ではろ過水量が低下し、加圧式の定速ろ過では供給水圧を増します。一定損失水頭に達すると逆洗によってろ材を流動状態にして補足した懸濁質を追い出します。続いて逆洗をとめるとろ材は沈降します。このとき粒子径の大きいものは下層に、小さいものが上層に分級されてしまいます。
ろ過を再開したとき懸濁質は細かい最上層で補足され、損失水頭の増加は表層の約10cmでおこります。従ってその下層は懸濁質の補足にはほとんど寄与しません。これを解決する手段として比重差のあるろ材をる積み重ねる多層ろ過があります。No1252374 「清澄ろ過のろ剤について」をご覧ください。
別の解決策が上向流ろ過です。粒径差のあるろ材が沈降した状態で上向流でろ過すれば大きい懸濁質は径の大きいろ層で補足され、微細な懸濁質は上層でと、ろ層全般で補足されるので損失水頭の上昇は緩やかになります。しかし、何らかのろ層の保持手段を施さないと、ろ過時上向流で浮き上がってしまい、安定に保てません。それを解決する方法を1966年にK社がオランダから技術導入したのが日本では最初です。ろ層がブリッジ効果(アーチ橋のように)によって水圧で押されても崩れないようなグリットを設置するものです。
長所は
(1)濁質捕捉能力が下向流式ろ過の約2倍、従ってろ過継続時間が長い。
(2)塩素などの洗浄補助剤が不要。
(3)流入水量の変動にも安定した処理ができる。
(4)洗浄水に原水の使用できる
(5)ろ過水を上部から監視も可能
などです。
短所はグリットなどの設置による設備費が高くなることでしょうか。



参考URL
http://www.siset.or.jp/setsubi/f90/90_5_0.htm
http://www.siset.or.jp/setsubi/f90/90_5_1.htm
http://www.mlit.go.jp/crd/city/sewerage/gyosei/s …

http://www.siset.or.jp/setsubi/f370/370_7_1.htm
http://setubikyo.or.jp/main_sub/seihin/product/h …
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