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遺伝の優性の法則で優性の遺伝子と劣性遺伝子がある場合、優性の形質が現れますが、これはどのような作用により起こるのでしょうか?遺伝子によってそれぞれ違うのでしょうか?できれば詳しく教えてください。

A 回答 (3件)

野生型に対し劣性の変異という場合で考えて見ましょう(優性変異はややこしくなりますので)。



劣性の変異は遺伝子本来の機能が完全にまたは部分的に失われた状態です(転写が減少していたり全くなくなったり、遺伝子の一部が変化したため転写は起こるけれど完全な機能をもったタンパク質ができなかったり等など、起こり方はいろいろです)。遺伝子の機能が損なわれているので、劣性変異のホモ接合体では充分な働きをすることができないので、劣性の変異表現型を示します。

野生型と劣性変異のヘテロ接合体では、遺伝子対全体で考えれば、野生型のホモ接合体よりも遺伝子の機能は低下しています。しかし一般的な表現型は、遺伝子対のうち一方が野生型であればあれば野生型と区別できないので、野生型が優性だと判断されます。

しかし、それはある方法で見たときに(たとえば目で見て)優性だと判断しているだけで、転写やタンパク質の活性などを分子レベルで調べれば、優性のホモ接合、劣性のホモ接合、ヘテロ接合はちゃんと区別できるものなのです。言い換えれば優性とか劣性というのは相対的なものです。

たとえば、教科書にもよくでている、赤い花と白い花をかけあわせると、ピンク色の花が生じるというのがありますね。これは、半優性と言い表されますが、実のところ、白い花の遺伝子は赤い花の遺伝子の機能欠損型と考えられます。機能をもった遺伝子のホモ接合体は活性が高いので赤になり、機能を失った遺伝子のホモ接合体は白になり。ヘテロ接合体は中間的な活性になるのでピンク色になると。
でも、もし仮に人間の目が赤とピンクが区別できないとするとどうでしょう。劣性表現型は白、優性形質は色つきという区別しかなくなれば、白花の遺伝子は半優性ではなくて、完全な劣性と判断されるでしょう。
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#1です。


優性の法則の”優性”は、決して生存に有利であるとか、優位であるという意味は全くない事に、注意してくださいね。致死遺伝子(それが存在するために生存できないくなる遺伝子)の優性遺伝というのも存在します。この場合は、劣性遺伝子がホモ(aaという形)で存在している個体のみが生存します。逆に、”劣性”と言っても、必ずしも生存に不利であるとか、機能が低下しているという事では無いという点にも注意してください。
 どうも、”優性””劣性”という単語が悪いですね。
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簡単に言えば、髪を黒くするある酵素Aがあったとします。


Aが色素源(茶色)を色素(黒)に変換する過程を触媒しているとします。Aの遺伝子に変異が生じてA'ができたとすると、このA, A'が対立遺伝子になります。高等真核生物の大部分(特殊な例外はあるが)は、遺伝子を2セット持っています。従って、このAの酵素に関しても、2セットの遺伝子が存在するわけです。この色素変換の過程の場合は、1つでも正常な酵素が発現すれば、髪は黒く(表現系)なります。つまり、遺伝子型 AA, AA' (ここではわかりやすく、Aをそのまま遺伝子としての表記にも使います)は表現系が黒、遺伝子型A'A'が表現系が茶色になるわけです。現実としては、このA'が中途半端な活性を持っていたり、色素発現に複数の経路があったり、重複したいくつかの相同遺伝子があったりするので、ややこしくなります。でも、優性の法則が成立する多くの場合は、このように考えると理解しやすいと思いますよ。
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