プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

ふと疑問に思ったので質問させていただきます。

お店で販売されたものには「製造物」や「販売物」にたいして「製造者」「販売者」の責任がそれぞれあると思います。
PL法などがぱっと浮かぶ位の知識しかありませんが。

通販という形態での販売でも、そうした責任をきちんと果たせるよう、連絡先や返品方法など表示させていますよね。個人のネットショップでももちろんやっています。

でもオークションを使った販売では、手作り品を販売している方が多いのに「ノークレーム・ノーリターンで」とか「ハンドメイドということを理解して入札ください」、「粘着質な方の落札はお断り」などの「あらかじめクレームや返品は受け付けないよ」というスタンスが多く感じられます。

たまたま見ていたのはスリングという抱っこ紐だったのですが、使用方法が正しくとも、強度の問題で事故が発生する可能性だってあると思います。

メーカー品が高いのは、そうした検証を何度も行い、安全性を確かめるというコストがかかっているから値段もそれなりにする。そして個人のオークションの品は、そうしたコストがないから安い、というのは解ります。でも安いからといって、何の責任も取りませんっていうのはありなんだろうか、と疑問に思ってしまったので。。。。

オークションであれば、作って売るという行為には責任はまったく発生しないのでしょうか?

A 回答 (3件)

>「自分で作っている商品」つまり手作りの商品です。



僕もそのつもりで回答していますよ。
だからこそ、
「特定物売買(『同じ種類の物ならOK』ではなく、まさに売主が指定している物自体の売買)になる」
「製造物責任法に言う製造業者等に当てはまらないのではないか」
という前提を置いたわけですから。

さらに、現行の日本法は
「買う側(消費者と言い換えてもいいでしょう)もちゃんと考えろ」
が前提になっていますし、
(このあたり「消費者には手取り足取りしなければだめ」的な価値観のアメリカとは異なる)
僕個人もその価値観に同調していることも認めます。

以上が一般論ということで…

さて、PL法が適用されるかどうかは、売主がPL法に言う
「製造業者等」に当てはまるかどうかが大きなポイントだと思います。
(当てはまれば、作っている物によってはPL法にいう責任は発生すると思います)

これは、「個人的にオークションに出品している」だけでは
当てはまるとも当てはまらないともいえないです。
最初の回答で「趣味でやっているものをちょっと…くらいじゃだめだろう」と書きましたが、
繰り返しやっていれば「趣味でやっているものをちょっと…」とは呼べなくなってくるでしょうし、
個別の事例について具体的に判断するしかないと思います。

で、質問者の方は理解されているようですが、Q&A読者向けに念のため書きますと、
(以下、かなりざっぱな説明ですが、よくある誤解を解くには十分だと思いますので)
PL法による製造物責任が発生するためには、その要件もいくつか定められていて、
「製造物の安全性に関わる欠陥によって生命、身体、財産の損害が発生した」
のでなければなりません。
従って、
・製造物の欠陥によること
・その欠陥が安全性に関わること
・生命・身体・財産に関わる損害が発生したこと(ちなみにその物自体が壊れた、だけではだめ)
がPL法による製造物責任の要件になります。
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>PL法などがぱっと浮かぶ位の知識しかありませんが。



個人的にPL法(製造物責任法)は少年法と並んでとかく誤解されている法律の代表格だと思っているんで、
原文を読んだことのない人には、是非読んで欲しいと思ったりしてます(6条しかないんですし)。

>「あらかじめクレームや返品は受け付けないよ」というスタンスが多く感じられます。

クレームはともかく返品は受け付けないのが(法的には)むしろ当たり前です。

特にオークションだとたいていは特定物売買なんで(そうじゃない場合もあるけど)、
本当は
・買う側=お金を払う
・売る側=品物を渡す
でお互いの責任は果たしたことになります。

問題になるのは、品物が売ると言っていたものと違ったり、
実はその物として用をなさないほどの欠陥があって、
しかも売る側がそれを知っていて隠していた場合…のような限られた場面だけです。

実際には返品を受け付ける店はたくさんありますが、
これはあくまでサービスで、法的には義務でもなんでもありません。

>でも安いからといって、何の責任も取りませんっていうのはありなんだろうか

「何の責任も取らない」ことにはならないでしょうけど、
少なくとも日本の判例では、
買う側も「通常より安いからには何か訳がある」くらいは考えることが求められています。

>オークションであれば、作って売るという行為には責任はまったく発生しないのでしょうか?

「まったく発生しない」とは言いませんが、
少なくともPL法2条3項の「製造者等」に当てはまらなければPL法は適用されないでしょうし、
(個人的に趣味で作ったものをちょっとオークションで売ってみようか…くらいではだめでしょう)

よく買う側が売る側に求める責任…「お客様は神様」的な責任は
オークションに限らず法的には求められていないと思っていいと思います。
(返品はその代表例)

この回答への補足

ごめんなさい、お礼の文字数制限でこちらにも・・・


今回たまたま見てみたオークションの中に、かなりの手作り品出品者が多かったのですが、「手芸やお裁縫が得意な主婦のお小遣い稼ぎ」を安易にやってる感じがした(風潮的にもオークションで稼ぐ!みたいなのもありますし)ので、やはり多少なりとも金銭をやり取りする以上、自分の製作物にもう少し責任を持つべきではないかなぁと考えたのです。それであれば「ノークレームノーリターン」や「粘着質お断り」なんて言葉は出ないのではないかなと。私は何も「お客様だから」「金払ってるんだから」という上からの見方で、責任云々といっているわけではないです。気軽にそういうことしてリスクはないのかなと、いろいろ思うところがあったので。

しかし、オークション、という形態での取引であること(おっしゃっているように「特定物売買」であることで、そうした責任は問われないのかなぁ、とも思ったし、個人が法人としてではなく私的にやり取りしたレベルとして捉えて、商法や製造物に関する法律は及ばないところなのかな、どうなのかな、というのが不明です。
PL法上でもあるようにPL法だけではなく民法のからみもあるようですし、#1さまがおっしゃっているように商法とかいろいろ関連する法律があるようですね。
長々と書いてしまいましたが、けして反論しているのではありません。
有識者でいらっしゃるようなので、もし関連するような情報があれば調べて見たいと思います。ご教授いただければ幸いです。

補足日時:2006/02/10 08:46
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この回答へのお礼

早速のご回答、有り難うございます。6条しかないのだからまずは読んでから質問しろ、ですね。お恥ずかしい限りです。。。申し訳ありません。

ご回答頂きましたが、たとえば既製品の出品であれば、回答者さまの言う「品物」と「対価」の交換だけでよいかと思いますが、私が疑問に思っているのは、「自分で作っている商品」つまり手作りの商品です。

返品を自由にできる、とか言うのは、当然おっしゃっている通り、「サービス」でしょう。
しかし、本来の使用に耐えられないものを製作・販売した場合にさえ返品を受け付けない、というのは「お客様は神様」じゃなくても違うんじゃないか、と感じてしまいます。PL法という名前を出してしまったから、それに限定したお答えだったのかもしれませんが。

またご指摘頂いた原文も見てみましたが、2条3項に「自ら当該製造物の製造業者として当該製造物にその氏名、商号、商標その他の表示(以下「氏名等の表示」という。)をした者又は当該製造物にその製造業者と誤認させるような氏名等の表示をした者」にも責任を負わせることを規定とありました。
オリジナルのタグなどをつけている、などの場合は当てはまりませんか?(というと、じゃあタグが付いてなければいいじゃないか、というのも出てきそうですねぇ・・・。それもなんだかなあと思いますが)

また、重大な欠陥があり、かつそれを隠していた場合に限ると書かれていますが、私が調べてみたところ、欠陥の定義は
(1) 設計上の欠陥
製造物の設計段階で十分に安全性に配慮しなかったために、製造される製造物全体が安全性に欠ける結果となった。

(2) 製造上の欠陥
製造物の製造過程で粗悪な材料が混入したり、製造物の組立に誤りがあった等の原因により、製造物が設計・仕様どおりに作られず安全面を欠いた。

(3) 指示・警告上の欠陥
有用性ないし効用との関係で除去し得ない危険性が存在する製造物について、その危険性の発現による事故を消費者側で防止・回避するに適切な情報を製造者が与えなかった場合。

とありました。隠してなくても、製作したものがうっかりミスなどで欠陥となることはあるのでは?
そうなれば「気づかず出荷」することだってあるだろうし、それは検品や製作物のチェックを怠った為であるわけで(1)や(2)に該当するのではないでしょうか。

お礼日時:2006/02/10 08:46

まったく責任なしというわけには行きません。


有料で売っているわけですから商人、商行為として商法やその他の法律も適用されます。
ですから、もしそのような商品で事故が起これば損害賠償を求められる可能性も当然あります。
まぁ、買ったほうもそういうものを買ったということで過失ありということで多少相殺される部分もあるかもわかりませんが。
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この回答へのお礼

早速のご回答、有り難うございます。
確かに、そういうものを買ったという購入者側の責任もありますよね。
商法に絡んでくるわけですね。なるほど・・・確かに商取引には違いないですよね、有償での取引なんだから。

手作り品はたくさんありますが、食べ物だとしたらほんとに健康被害が出るかもしれないし、例に出した赤ちゃんグッズでは生死に関わるかもしれない。洋服だってメーカー品にさえ針が混入とかありますし、個人レベルでの取引なんだからじゃすまない事故が発生する可能性はありますよね。

実際に、そうしたメーカー品ではない「ハンドメイド品」による製造物、若しくは販売者としての責任を問われたようなケースがあれば知りたいと思います。

お礼日時:2006/02/09 19:02

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