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essentia は -ntia をつけて作った。本来は esse にそのまま -ntia をつけて「実体」を作るのはおかしい。-entia でなければならぬ。

ousia 「実体」:これもギリシア語の be 動詞から作った語を念頭においた新語。

という初心者にとって説明を省きすぎといえなくもない記述がありました。初心者には無視しても差し支えなかったのですが、もし親切に解説してくださる方がいらっしゃればご好意に甘えてもよろしいかなと思いました。

A 回答 (2件)

・scio、scire、sciens、scientis、scientia



通常ラテン語で動詞から抽象的な派生名詞を作るには動詞の語幹に-ntiaを付けます。 scio「私は知る」(一人称単数現在能動)、scire(不定詞)を例に一般的なの場合を見ると、現在分詞一人称単数主格がsciens、その単数属格がscientisという形です。このscient-が現在分詞の語幹で、語尾を-iaと変えるとscientia「知識」という派生名詞ができます。以上が一般的な造語法。

・sum、esse、ens、entis、entia

この流れから行くと、scio/scireからscientiaが作られるのと同様にsum/esseから派生名詞をつくると、essentiaではなく "entia" です。

ラテン語では形態上、不定詞=語幹ではありません。たしかにessentiaという造語はそのあたりを良くわかっていない人が無理に作ったような語形です。能動の不定詞は【動詞の語幹+re】ですがesseは不規則な変化をする動詞ですのですこし例外的な形です。それでもesseの-seは不定詞の語尾です。派生名詞の語幹と語尾の間に-seが割り込むのは相当奇妙です。

でもたぶん哲学者は文法的に間違っていることなんか百も承知で既存の用語では表せない概念を表現しようと企てたのでしょうね。

>-entia でなければならぬ。
という箇所ですが、原文は-entiaではなくてハイフンなしのentiaではありませんでしたか。

>ousia 「実体」:これもギリシア語の be 動詞から作った語を念頭においた新語。

・ειμι(eimi)、ειναι(einai)、ων(on)、ουσηs(ouses)、ουσια(ousia)

ousiaはギリシャ語のbe動詞に相当するeimi(私はある)の現在分詞女性単数主格ousaの語尾を-iaに変えたかたちです。entiaとousiaは同じ概念をそれぞれの言語で表した訳語と見なしてよいでしょう。
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1番の方が詳しく説明されていますが、essentia が例外的な造語法になったのには、esse とその複合語にはが少なくとも古典期までは分詞が無かったことがあります。

つまり、praesentia (presence), absentia (absence) はなかったのです。この esse という形は例外的なので、essere という形ができ(これが現代イタリア語やスペイン語フランス語の、essere, ser, etre につながったと考えられます。)、essentia はこれから作られたと思われます。なお、あまり一般的ではありませんが、「正しい」形である ens (pl. entia) も作られました。大きい英和辞典には載っていることがあります。
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