アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

ふと気づいたのですが、地下鉄の銀座線や御堂筋線など、第3軌条により集電している路線はなぜみな標準軌(軌間1435ミリ)なのですか?
コレクターシューによる集電だから、走行および集電の安定性を図るためですか?

その所以や技術的な理由などご存知の方、よろしければ教えてください。

A 回答 (3件)

こんにちは。


鉄道会社に勤めております。

第三軌条とレール幅の因果関係はありません。

関東では多くの私鉄が1067mm軌間ですが、当時の国鉄(今のJR)との貨車のやり取りがあった為、国鉄の軌間をそのまま取り入れたものなのです。

逆に言うと、関東で言う京急や、関西の私鉄は、
国鉄と乗り入れではなく都市間での競合だったため、同じ軌間を取り入れる必要は無く、レール幅が広い方が安定性は高いため、1435mmを導入したわけです。

地下鉄も同じく、初期の段階では第三軌条で如何にトンネルのサイズを押さえるかを意識していたため、他社との乗り入れはそもそも考えておらず、結果1435mmを採用したわけです。

地下鉄が作られる歴史の中で、他社との相互乗り入れにより、ターミナル駅での混雑緩和と乗り換え回数を減らすことを想定するようになり、架線を張った通常の鉄道に、また、相互乗り入れ先に合わせた軌間を採用するようになったのです。

余談なのですが、
湘南電気鉄道(現:京急)で作られたデ1形(のちの230形電車)は、銀座線の車両と寸法が近似であり、台車も第三軌条に対応したものを装備していました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%AC%E6%80%A52 …
これは、当時、京浜電鉄は地下線で品川から新橋まで延伸し、そのまま銀座線に直通することを想定していた為でした。

当時のレール幅は、乗り入れ先に合わせという理由が強かったのです。
技術や、安定性とは関係は無く、1067mmでも第三軌条は問題ありません。
    • good
    • 3
この回答へのお礼

お返事が大変遅くなり、申し訳ございません。

疑問にわかりやすく、かつ詳細に教えていただきありがとうございました。
今まで知らなかったこともあり勉強になりました。

お礼日時:2006/12/08 00:22

現在はありませんが、アプト式時代の碓氷峠は、第三軌条で1067ミリ軌間でした。

また、坑道内などではナロー(762mmや609mm)で第三軌条の実施例もあります。

第三軌条と標準軌には直接の関係はないでしょう。第三軌条採用の理由はトンネル断面を小さくして工費を節約することです。多くの都市で初期の地下鉄は開削工法で浅いところに四角い断面のトンネルという設置例が多かったため、山岳トンネルのアーチ型断面と違い、架線分はトンネルの高さ直接影響します。
さらに、極端に狭いトンネルの場合、第三軌条を線路脇ではなく、壁面に設置した例もあります(グラスゴーなど)。

で、日本の地下鉄の場合、最初に参考にした海外のシステムが標準軌だったことが大きいでしょう。で、なぜ、海外の地下鉄が標準軌だったかというと、当時、地下鉄を設置するクラスの都市の大部分が宗主国にあり、植民地ゲージである狭軌の採用が考えられなかったのではないでしょうか。

地下鉄と私鉄の乗り入れは、初期には考えられておらず、軌間選択への影響は無かったと思いますよ。第三軌条採用の地下鉄では、郊外私鉄の車両は建築限界に収まりません。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

お礼が遅くなり、すみません。
疑問に答えていただき、ありがとうございました。
疑問解決です!!

お礼日時:2006/12/08 00:24

 第三軌条だから標準軌条というわけではないのです。

東京では地下鉄が他の私鉄と乗り入れを計画すると、私鉄の多くが狭軌なので、狭軌にせざるを得ず、勿論第三軌条も使えません。狭軌を採用している路線も本当は収容能力が大きく、安定している標準軌条を使いたかったのですが、乗り入れの都合上それが不可能だったのです。
 これに対して大阪の私鉄はすべて標準軌条を採っているので、地下鉄は安心して標準軌条を採用できます。現に大阪の地下鉄は乗り入れのあるなしに関わらず、すべて標準軌条です。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

回答いただき、ありがとうございました。
参考になりました。

お礼日時:2006/12/08 00:25

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!