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松本零士と言えば ”宇宙戦艦ヤマト”を思い浮かべるのですが先日著作権争いで敗訴したのを見てびっくりしました。
ソフトとかHPなどでよく見かけるCopyrightとか(C)など著作権を意味する表記も無理にする必要もなくまた特許と違って登録申請をする必要がないため自動的に原作者に権利があるものと思っていました。
”人形を作ったのは漫画家で命を吹き込んだのはプロデューサーだ、だからプロデューサーに権利がある”と言われてもピンとこないのですが皆さんはどう思われますか?
たしかにストーリー創作はプロデューサーが行ったそうですが・・・

A 回答 (4件)

 ご質問と、皆様のご回答とを拝読する限り、皆様は、裁判では「宇宙戦艦ヤマトの著作権は松本氏あるいは西崎氏のどちらに帰属するかが争われた」とご認識のようですが、それは誤解です。


 判決文を参照すれば明らかですが、争われたのは、「アニメ版ヤマトの著作者(注・「著作権者」ではありません)は松本氏あるいは西崎氏のどちらか?」です。松本氏も西崎氏も、「著作権者は自分である」とは一切主張しておりません。

 そして、裁判所は、松本氏と西崎氏の双方から提出された証拠資料に基づき、「松本氏は、西崎氏の細かい指示に沿って一部のキャラクターとヤマトの図案を起こしたにすぎないし、また、ストーリー自体は、西崎氏が創作したものと認められる。したがって、アニメ版ヤマトの著作者は西崎氏である」と判断しています。

 ここで、松本氏が本当に西崎氏より先にストーリーを考えてマンガを公表しており、西崎氏が「このマンガは素晴らしいから、ぜひアニメ化したい」と持ちかけたとしても(実際にはそのような話でなかったことは、双方が認めています)、原作を映像にする際、松本氏が映像の全体的形成に創作的に寄与していなければ、松本氏は、マンガの著作権者ではあるものの、映像の著作者とはなり得ません。なぜなら、著作権法16条には、「映画の著作物の著作者は、・・・制作、監督、演出、撮影、美術等を相当してその映画の著作物の全体的形成に創作的に寄与した者とする。」と規定されているからです。

 これが実話であるならば、映像は、マンガの「二次著作物」となりますが、二次著作物の著作者はその二次著作物を作成した者であり、原著作者はその二次著作物を使用することについて許可を与える権限があるにすぎません。

 実際には、裁判で松本氏が「本件著作物1(パート1のテレビ版)のように,原作漫画が存在せず,全く新たなオリジナルのアニメ作品を製作する場合には,」と明言しているように、松本氏が先にマンガを執筆したわけではないようです。


 なお、「アニメ版ヤマトの著作者は西崎氏」と認められはしたものの、このことは「アニメ版ヤマトの著作権は西崎氏に帰属する」という意味ではありません。なぜなら、著作権法29条1項に「映画の著作物・・・の著作権は、その著作者が映画製作者に対し当該映画の著作物の製作に参加することを約束しているときは、当該映画製作者に帰属する。」との規定があるからです。

 著作権法でいう「映画制作者」とは、「映画の著作物の製作に発意と責任を有する者」(2条1項10号)のことですが、一般的には映画製作会社のことをいいます。アニメ版ヤマトの製作にまずどこの会社が携わり、その後、どのような変遷を経ているのかは存じませんが、現時点では、著作権は東北新社が有していたはずと記憶しています。
 ちなみに、テレビ用であっても劇場用であっても、映画は映画です。

 それから、蛇足ですが、著作権法は、「船が宇宙を飛ぶ」「機関車が宇宙を飛ぶ」というアイデアそのものを保護するものではなく、「そのアイデアに個性が加えられ、かたちのあるものとして外部表現されたもの」を保護するものです。それに、「機関車が宇宙を飛ぶ」という設定は、宮沢賢治氏の「銀河鉄道の夜」にヒントを得たものであり、松本氏の発案ではありません。

 以上、西崎氏を擁護するものではありませんが、判決文と著作権法の条文とから、客観的に説明致しました。理解し難い点がございましたら、補足願います。
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この回答へのお礼

専門的な御意見ありがとうございました。
今までアニメ版にしても大々的に ”宇宙船艦ヤマト・・松本零士”と報じていただけに ”著作者”が同人でないと判断された時素人の目にはなにかわだかまりが残ったような感がありました。
こういったロマンと夢を与えてくれる業界人のいさかいは無くしてもらいたいものです。

kawariv様の場をお借りして申し訳ありませんが・・・
当質問に付き合って下さった皆々様方ありがとうございました。

お礼日時:2002/04/23 01:08

わたしも納得がいかないひとりです。


裁判では、「松本氏はキャラクターデザインなどの設定を担ったに過ぎない」と言っていますが、それはとんでもない話。
なぜなら、TV版の宇宙戦艦ヤマトには「原作:松本零士」と書かれていますし、わたしの記憶では、アクションコミックスの漫画出版の方が早かったはずです。

ウエストケープコーポレーションから版権を購入したバンダイのサイトでも原作・総設定・監修:松本零士と書かれています。

確かに、アニメ版ヤマトの企画・製作は西崎氏ですが、それはあくまでも松本零士
氏の原作があったからで、それを土台にストーリーを展開している以上、著作者が西崎氏で、松本氏は設定を担ったに過ぎないと言うのは、裁判所の誤った判断だと思います。
そんなこと言ったら、アニメのキャラをぱくった同人誌やサイトは、著作権の侵害に問えないことになってしまいます。
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この回答へのお礼

御意見ありがとうございました。
著作権は登録・表記の必要がないとは言えNo2でyas_cさんも指摘されている通りやはり著作権は誰に帰属するのか最初に明確にしとく必要があるのかも知れませんね。

お礼日時:2002/04/20 13:43

ヤマトに関しての個人的感情無しで客観的な意見なので気に障るようでしたら、先に謝っておきます。



この裁判って「漫画 宇宙戦艦ヤマト」ではなく、「アニメ 宇宙戦艦ヤマト」に関しての著作権裁判ですよね?
間違っていたらすみません。
当時の事を詳しく知らないので、漫画が先かアニメが先かはわかりませんが、
アニメのヤマトは、あのプロデューサーの独断と偏見で制作された経緯もあります。
実際演出面だけではなく、ストーリーに関しても首を突っ込んでいたと聞いた事があります。
あとあの頃のプロデューサーは、今のプロデューサーとは違い監督業も兼ねていまして作品の総合的なプロデュースを行っています。
ここに裁判官が、著作権が西崎氏にあると判断した隙間があったのだと思います。
何よりこの件に関しては、西崎氏の素行・性格の悪さがさらにファンの反感をかっているとも感じますし。
作品の製作以前に著作権が誰にあるかを契約せずに作ってしまったズサンさが生んだ悲劇だと思っています。

法的にはどうあれ、ファンがどう思い続けるかが松本零士氏への唯一の救いではないでしょうか。
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この回答へのお礼

御意見ありがとうございました。
もちろん今回の争いはアニメの方ですが、アニメであろうとコミックであろうと原作者は紛れもなく松本氏であり質問にも記述した通り著作権はベルヌ条約に加盟している国であれは登録・表記(Copyright表示)する必要もなく保護されるため自動的に松本氏が著作権保有者と思っていました。
いろいろ難しいものですね。

お礼日時:2002/04/20 13:30

全くです。

かなり腑に落ちません。

もともとのキャラや「ヤマトが宇宙で活躍する」っていう、おおよその設定があってこそのストーリーなんですから。( 土台の無いとこに家は建たん!って感じで。)

確かにキャラに関しては、後半とか原作にはいない人も続々出てきましたが。。。

はっきり言って、ストーリーなんか誰でも考えつくと思います。『ヤマトがこうなったら面白いのに』とか『次はこんなことが起こったらいいなぁ』ってレベルのことは誰でも1度くらいは考えたと思うけど、ストーリーなんて それの延長線上じゃないですか。「宇宙で活躍する戦艦ヤマト」って構図(原作)があってこそ考えることができたストーリーでしょう。

船が宇宙を飛ぶとか、機関車が宇宙を飛ぶなんてフツー考えられないですよ。製作に要した労力などではなく発想に価値があるんだと私は考えます。

例えば、松本零士がアシスタントを使って漫画を描いてるとしますよね。( いや、フツー使ってるもんですが。)…そのアシスタントが、『 松本零士は下絵しか描いてない。ベタ塗りもトーン貼りも全部 俺がやったし、ストーリーも俺がかなりアドバイスした。だから、この漫画は俺のもんだ!』って言ったとしたら、こいつ馬鹿ですよね?(^^;;)? …これと同じような印象を受けました。

敗訴には驚きましたよ。「まさか!」って感じでした。けど、松本零士の方も控訴するみたいですね??
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この回答へのお礼

早速の回答ありがとうございます。
控訴してあたりまえ・・のような気がします、アニメ作成の裏話や苦労は分かりませんが私個人としては原作者松本零士を応援したい気持ちです。

お礼日時:2002/04/20 13:14

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