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No.4
- 回答日時:
回答は出ているようですが、以下のサイトは参考になりますでしょうか?
1.http://www6.airnet.ne.jp/nipopo/
(ディープエコロジーネットワーク)
2.http://member.nifty.ne.jp/lifestudies/library01/ …
(ディープ・エコロジーと自然観の変革)
3.http://www.cam.hi-ho.ne.jp/h_sakamoto/eco/deepec …
(ディープ・エコロジー)
更に、成書としては以下があるようです。
1.ディープ・エコロジーとは何か/アルネ・ネス[他]/文化書房博文社/1997.5
2.地球の声を聴く/ジョン・シード∥他著…[他]/ほんの木/1993.4
ご参考まで。
No.3
- 回答日時:
Goroumaruさん、こんにちは。
えーと、思想そのものが危険とか安全とかいうことではなく、その思想の受け止め方や実践への結び付け方において、危険な場合やそうでない場合が出てくるということなのではないかと思います。先の書き込みに挙げたウィリアム・エイケンという人は、それこそ、もう極端な例ですから。
ただ、ディープ・エコロジーそのものの中に、そうした極端な方向づけに歯止めをかける論理が、原理的・内在的な形では「ない」ということは言えると考えます。つまり…
1.生態系全体のバランス保全が至上課題である。
2.そのバランスを崩すような特定種の過剰増大は抑制されなければならない。
3.人間もまた、生態系の一員にすぎない。
4.よって、人間の過剰増殖は抑制されなければならない。
…と、その原理原則を通せば、こうなるのです。「ただし人間だけは例外」なんてことを言ってしまうと、「ディープ・エコロジーのディープ・エコロジーらしさ」がなくなってしまいます。「だって法律に触れるじゃないか」「そんなの道徳的におかしいよ」という批判もなし。というのは、「それって「人間が」作った法律でしょ? 「人間の」道徳でしょ? 人間は自然の一員にすぎない。大地の法は、人間を超越しているんだよ」と言われてしまえば、もう二の句がつげないからです。
そして、人口を減らす手段・方法として、「出生率を少しずつ減らす」か、それとも「今ただちに殺す」かという問題は「程度の差」の問題でしかないのです。「まだまだ地球は大丈夫、ゆっくりやればいいよ」という人は前者、「今すぐ何とかしないと、地球はダメになる!」という人は後者に傾くでしょう。そのどちらをとるかの決定は、ディープ・エコロジーの論理そのものからは導かれえないのです。
ディープ・エコロジーは、人間中心主義に反省を促す上で、非常に優れた思想だと思います。しかし難点はある。例えば、時々NHKの「サイエンス・アイ」に出演している佐倉統さんも、そういう危うさを指摘しています。ただ、この人は、その対象の内的論理構造を追究しないで批判することが多いので、あまり生産的な議論はできていないように感じます。もう一人、オギュスタン・ベルグという人の考え方は面白いと思います。「エクネーメ」という概念を提示して、自然と人間を切り分けるのではなく、最初から文化・歴史と自然とが関わりあった全体として捉え、その中で自然と人間のこれからを考えていこうとするものです。ディープ・エコロジーを乗り越える論理につながる可能性があるのではないかと、僕は感じています。
No.2
- 回答日時:
学術書ではないのですが最近読んだ
「野性の実践」ゲイリー・スナイダー著 山と渓谷社
という本にディープエコロジーについて注釈がありました。それによれば、ディープエコロジーとは
「ノルウェーの哲学者アーン・ネス(Arne Naess)の造語(1972年)。既存の生態学(エコロジー)の枠組みを超えて自然と人間の関係をラディカルに問い直そうという思想。人間も生態系の一部であるととらえ、自然と人間を分ける人間中心主義を否定し、新たな人間観を模索する。自然と人間という二分法だけにとどまらず、支配と被支配、貧富の関係、男性と女性、西洋と非西洋のような関係にも新たな視点を導入しながら再考を迫る。」
と、ありました。とりあえず。ちなみにこの本は少し難解でしたがとても面白いのでお薦めです。大学のテストとかには向かないですけど。そういえば確かに人口を減らすべきだと書いてありました。でも今いる人を殺すとかゆうことではなく、出生率を下げて将来的に減らしていくというようなことでした。これも危険な思想なんですかね?
No.1
- 回答日時:
はじめまして。
とりあえず「ディープ・エコロジー」の方は知ってます。「生態系中心主義」とでも訳せはよいのでしょうか。食物連鎖など、生態系バランスの保全を最重要と考えるエコロジー思想の一派です。資源として有用か否かとか、審美的価値はどうかとか(かわいい、かわいくない)、そういう「人間中心の評価・判断基準」を離れて、生態系の中での個々の生物種の役割を評価し、生態系全体のバランス保持という目的に鑑みて、あるいは保護し、あるいは間引く…という考え方。いちおう、科学的な考え方と言っていいと思います。
ただ、なにしろ「生態系が中心」ですから、人間もまた「個々の生物種の一つ」ということになります。それでもいいじゃないか、とか、ちょっと思いますけど、でも人によっては「人間を間引くのだ!」という過激な発想に流れる場合があります。例えば、ウィリアム・エイケンという人に言わせると「人口の90%を削減すべき」なんだそうです。いったいどうやって「10%」を選ぶんでしょう?
「生命中心主義」の方は、わかりません。ひょっとして「アニマル・ライト」かな…? とも思いますが、ちがうかも。(「動物にも生きる権利を」とか言うのでした?)
参考文献をば。
ロデリック・F・ナッシュ著 岡崎洋監修 松野弘訳『自然の権利』 TBSブリタニカ
これは、なんらかの主張を述べる本ではなくて、いろんな環境保全の考え方を思想史的にまとめた本です。たいていの立場はこれに載ってます。
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