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現在高校生ですが、独学で量子物理学を学んでみたいのですが、どういったことから始めたらよいのか、どういった手段で学んでいったらよいのか分かりません。
 初歩中の初歩の段階だと思ってアドバイスをください。できれば、参考書を列挙してもらうとうれしいのですが・・・

A 回答 (3件)

 高校生ということなので、まずは高校で習う範囲の物理と数学を理解して下さい。


 量子力学をはじめ、大学でないと習わない物理学の教科書は、基本的に高校で習う程度の物理と数学の理解が有るものとして書かれています。
 この範囲には、前期量子論という量子力学構築の初期の話が含まれており、プランク定数、ド=ブロイの物質波、水素原子モデルなどを習うはずです。後述するように、おおきくわけて二通りある量子力学の学習法の一つは、この話の延長線で話を進めて行きます。また、高校では古典論の範囲で扱いますが、波動や振動、さらには電磁気といったものの知識も、量子力学の学習に多いに役立ちます。
 数学について、必須になるのが、微分の知識です。高校では習わない偏微分の知識も若干必要になりますし、原子軌道の計算では少々ややこしい式も扱いますが、これは高校の範囲の微分を完全に理解していれば、それほど難しくはないでしょう。また、行列形式の量子力学の理解には、ベクトルと行列、それに固有値固有ベクトルの知識が必要になります。あと、三角関数や複素数は、すべての物理でごく当たり前にでてきます。

 さて、大学での量子力学の学習には、先に述べたように二通りの流れがあります。一つは、物質波の条件から直接シュレーディンガーの波動方程式を出してくるやり方です。化学系の量子力学の教科書は、この方法が多いようです。これは高校の物理と直結する形なので、人によっては取っ付きやすいかも知れません。ただ、量子力学が電子の粒子性と波動性の二重性をどのように解決したのかというのが見えにくいこと、光子や磁性といった問題をこの方法では扱えないなど、本来量子力学が扱えるもののごく一部しか扱えないといった問題があります。

 もう一つは、行列力学といって、それまでの古典物理学とは全く異なる枠組みの上に量子力学を構築して、それを連続状態に拡張するやり方です。ここは、まず、数学の公理のように量子力学の基本的枠組みを習いますが、これは古典物理学とはかなり異質なものなので、最初ちょっと抵抗を感じるかもしれません。ただ、この基本的枠組みは非常に強力で、電子の運動だけでなく光子や磁性といったものもすべて同じ様に扱うことができます。また、粒子性と波動性の二重性が、非常にすっきりした形で現れます。また、観測問題や不確定性原理、エンタングルメントといった重要な事項も、この形式でしかなかなか理解できません。理学部で物理学を専攻する人の多くは、この流れで量子力学を学習します。ただ、この形式での学習には、その前に解析力学というものを理解しておくことが望まれます。

 参考書ですが、残念ながらあまり初学者向けのものを知りません。手持ちの教科書のなかで、あえてあげるならば、ファインマン物理学でしょうか。この本は、語り口がソフトで、具体的なイメージがつかみやすく、数式が少なめで、高校の物理と数学さえ理解できていれば、すぐ読み始められるでしょう。日本語版では5が量子力学になっていますが、ぜひそれ以外の巻も揃える事をお勧めします。

 数学が得意で、もっとストレートに学習したいというならば、量子力学を学ぶための解析力学(高橋康、講談社)をやった後、現代の量子力学(J.J.サクライ、吉岡書店)に取り組むというのが、私が物理学専攻の方に薦めるやり方です。ただし、こちらは物理専攻の2~3回生レベルの本ですので、高校生がいきなり取り組むにはハードルが高すぎるかも知れません。
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#2様のおっしゃる通りで、


量子の公式から、古典に直すと何を使っているのか、何が使えるのか
切り替える能力が肝要と考えます。

最も嫌うのが基礎であり、最も大切なのが基礎です。
基礎を嫌う→終わりです。

>初歩中の初歩の段階だと思ってアドバイスをください。
書いてある。
ではなく、何が書いてあるのかを理解するように心がけて下さい。

また、初心者(学力の無い者)こそ期待しています。
そのまま計算(丸暗記)では理解出来ない低脳です。^○^;

一度、古典に直して計算するしか道が無いからです。
(自己開発、2重の理解→疑問)
彼らは、地球(太陽)を陽子に置き換えますし、ボールを手元に置きます。

期待しています。
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今晩は



確か高校の物理の最後に原子物理を習うと思います。ここで量子力学とはどんなものかくらい確認しておくといいと思います。高校の物理は量子論の前書き程度ですが、大学ではお馴染みのシュレディンガー方程式などを学びます。

独学で学ぶのであれば、高校の物理でもお馴染みの「橋元純一郎:単位が取れる量子力学ノート」なんかは分かりやすいと思います。
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