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自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあり、その最高中枢は間脳の
視床下部にありますよね?
でも本では「中枢とのつながり」というカテゴリーで
・交感神経ーすべて脊髄から出ている
・副交感神経ー中脳、延髄、脊髄から出ている
と書かれていたのですが、これはどういうことですか?
意味がわかりません。よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

本の内容はもちろん正しいですね。




視床下部から出た指令が延髄から脊髄を通り、交感神経、または副交感神経を経て、各臓器へと伝わるのです。
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この回答へのお礼

こんにちは、どうもお返事していただいて感謝です。

>視床下部から出た指令が延髄から脊髄を通り、交感神経、または副交感神経を経て、各臓器へと伝わるのです。

交感神経の指令の経路は間脳視床下部→脊髄だと思うのですが、
副交感神経の経路は間脳視床下部→中脳→延髄→脊髄という流れなのですか?

何度もすみません。

お礼日時:2002/05/18 08:02

教科書の内容は非常に基礎的な知識のみを掲載したもののようなので、そのレベルで↓のお礼欄の疑問に端的に回答すると、



神経の形態は核を持つ「神経細胞体」と、そこから出る長い「軸索突起」があり、神経細胞体からは樹状突起と呼ばれる軸索より短い多数の突起が出ています。神経同士のシナプスは、シナプス前の神経の軸索の終末部がシナプス後の神経の樹状突起部分と接することにより形成されます。

自律神経系では、交感神経にしろ、副交感神経にしろ、その神経経路の出発点にはそれらの神経細胞の集合箇所(脳幹部では「神経核」といったりしますが、つまりは神経の細胞体があるところ)があり、そこから各々の神経が出発し、一度「神経節」と呼ばれる神経の連絡場所で、神経同士でシナプスを作り、目的器官に向かって神経が刺激を伝達します。
自律神経系の中枢から神経節までの神経(ニューロン)を「節前ニューロン」、神経節から目的器官までのニューロンを「節後ニューロン」と言います。(下図)

◎--------<○--------<■(目的器官)
 節前ニューロン  ↓ 節後ニューロン 
        シナプス 

従って、自律神経は各々の神経の中枢箇所は1カ所であり、そこから出た節前ニューロンが特定の中継地点の神経節で節後ニューロンに乗り換えることになります。
例えば、中脳にある「動眼神経核」から出た動眼神経(副交感神経)は運動神経と副交感神経の2つの性質を持つ混合神経ですが、その中の副交感神経は瞳孔括約筋を収縮させて「縮瞳」を起こします。この経路は、動眼神経核から節前ニューロンが出て、中継地点である「毛様体神経節」で節後ニューロンとシナプスを作って刺激をリレーし、目的器官である瞳孔括約筋に刺激を送ります。
このように、質問にあった「副交感神経→中脳→延髄→脊髄」という流れがあるわけではありません。副交感神経や交感神経は各々の目的に応じた多彩な神経があり、このような名称はその大まかな総称ととらえるべきで、交感神経の性質を持つ神経の出発点は脊髄にありますが、副交感神経の場合は、その中枢が中脳にあるものもあれば、橋や延髄や脊髄にあるものもあるという意味で、各々の中枢から「節前ニューロン」が出る訳です。

豆知識ですが、交感神経は節前ニューロンよりも節後ニューロンが長く(つまり神経節が目的器官よりも遠くにある)、副交感神経は逆に節前ニューロンが短く、目的器官の比較的近くに神経節があり、このため節後ニューロンは短いです。また、交感神経は一本の節前ニューロンが神経節で多数の節後ニューロンと連絡するため、広い範囲で作用する性質を持ちますが、副交感神経では節前ニューロンと節後ニューロンは1:1の対応をしているため、単独で作用することができます。この理由としては、交感神経が「緊張」や「興奮」状態で作用するのに対し、副交感神経は弛緩状態つまり恒常的な活動を司っていることに関係します。(緊張すると、心拍数の増加や発汗、血圧上昇などの状態が一気に起こりますよね?これは前述したように一本の節前ニューロンで多数の節後ニューロンを興奮させることができることにより、素早い反応を示すことができることによります)

私の回答はどうも長くなってしまうのですが、これで分かりますでしょうか?
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この回答へのお礼

>私の回答はどうも長くなってしまうのですが、これで分かりますでしょうか?

こんにちは。お返事どうもありがとうございます。大変詳しくそしてわかりやすく説明していただいたので、とても勉強になりました。長文感謝しております。

大変わかりやすかったのですが、ひとつちょっとわからないところがあるのでもう一度質問させていただいてもよろしいでしょうか。

>交感神経の性質を持つ神経の出発点は脊髄にありますが、副交感神経の場合は、その中枢が中脳にあるものもあれば、橋や延髄や脊髄にあるものもあるという意味で・・・・

初めに交感神経と副交感神経の中枢は間脳視床下部にあると習ったのですが、中脳や脊髄や延髄にもあるというのはどういうことでしょうか?それと、間脳視床下部から中脳や脊髄や延髄への命令はどうやって伝わるのですか?この命令には交感神経や副交感神経は関与していないのですか?すいません、よろしくお願いします。

お礼日時:2002/05/22 06:44

すみません。

↓で回答したsonorinです。

長文になったので、混乱した表現になってしまいました。
再度の質問の中で、問題となっている「中枢」は「神経細胞体の集合=核」の意味で用いてしまいました。

もちろん中枢は間脳に存在します。
訂正になってしまいました。すみません。
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この回答へのお礼

こんにちは、sonorinさん。お返事どうもありがとうございます!!
何度もおききして非常に申し訳ないのですが、間脳から中脳(脊髄,延髄)への命令はどうやって伝わるのですか?交感神経は中脳より先にあるんですよね?それじゃあ、中脳までのコースはどうなるんですか?それと、「交感神経の中枢は間脳にある」というのが混乱してきました。交感神経に命令を出しているのが間脳だということですよね?何度もすいませんです(^^)。

お礼日時:2002/05/24 03:50

間脳からの自律神経系への指令はもちろん神経細胞を通して行われます。



自律神経系の調節サイクルは、間脳が関与せずに反射的に起こる場合と、間脳が関与する場合があります。

前者の場合、例えば血圧の調節の場合は、血圧が上昇した時、血管壁や頚動脈洞の圧受容器から求心性のインパルスが求心性の末梢神経(感覚神経、この場合は迷走神経や頚動脈洞神経)を通って延髄にある心臓抑制中枢に到達し、ここから直接「心臓の活動抑制」の命令が迷走神経(副交感神経)を通って心房壁内の心臓神経叢で節後ニューロンに乗り換え、心臓の刺激伝導系の洞房結節や房室結節に命令が到達して、心拍数が減少し、血圧が降下します。

また、後者の場合は、例えば体温調節の場合、皮膚の温度感覚受容器から急激な皮膚温降下のインパルスが感覚神経を通って求心性に視床下部の体温調節中枢(寒冷中枢)に到達し、体温を上昇させるために立毛筋を収縮させたり、血管を収縮させたりする交感神経の中枢に神経細胞を介して遠心性に命令が下り、各々の交感神経が目的器官に向かい、一度神経節で節後ニューロンに乗り換えて、命令を送ることにより、熱が産生されて体温を上昇させます。

以上のような命令の実行は、そのまま続けると今度は血圧が下がりすぎたり、体温が上昇しすぎたりしますが、そこはまたそれを感知する受容器が求心性に各々の拮抗する中枢に求心性のインパルスを送り、今度は反対の作用をするように自律神経による調節が起こります(フィードバック)。

このようなことは、解剖学の本よりも、生理学の本を読まれたら、より理解しやすいように思えます。簡単に紹介している本も多数ありますので、一読されてはいかがでしょうか?
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この回答へのお礼

何度も御返事いただけて感謝しています!!とても勉強になりました。興味がわいてきたので生理学の初歩の本でも見てみようと思います。ちょっと基本的な知識が足りないなと感じました。アドヴァイスどうもありがとうございました!

お礼日時:2002/05/25 05:10

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