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授業でイトヨと言う魚の生殖行動は本能によって行われると習いました。前々から、疑問に思っていたのですが人間の生殖行動も本能なのでしょうか??縄文、弥生時代の人は本能な気がしますが…現代人は性教育を受けているからどうやって子供が生まれるか知っているんじゃないかなぁと思います…人間の生殖活動が本能だとすれば、仮に性教育を全くせずに子供を育てたとしたらその子は成人する頃にはどうやって子供が生まれてくるか知っている、という事が成り立つのでしょうか…??現代の様な性教育が無かった時代の人が子孫を残せた事がすごく不思議です。変な質問ですがよろしくお願いします。

A 回答 (2件)

どのレベルで回答すべきか迷いますが、大学生ではない、でも小学生でもない中高生を想定して回答します。



「性教育」がすすむまで、多くの民族では月経のときに交接すると子供ができると信じられていました。また、民族によっては交接することと出産は無関係と考えられていました。つまり、文明化される前の段階の人では既に交接は繁殖の手段とはいえないものになっていたのです。

ほとんどの生物では、メスはオスと比べて子供を作るのにコストがかかる(子供を産んだり、卵を産んだり)ので、できるだけ効率よく交尾を行うため、匂い成分等によりオスにいつ交尾すると繁殖の成功率が高いかの情報を与えます。しかし人間だけはこれに逆行した進化を示したということです。

人間だけはいつ交尾すると妊娠するか、オスに知らされていない。むしろ、偽情報を与えた。そのかわり、ほかの動物に見られる発情期という物を人間は失っています。これはどういうことでしょう。

交尾(交接でもいいですが)は、繁殖のためだけの物ではなく、社会を維持するためのコミュニケーションの手段となっていたのです。人間に最も近いとされる類人猿ボノボですでに、コミュニケーションのツールとして性交類似行動(と書くのは不正確ですか。生殖器を刺激し合うのは同性同士にも見られる行動)がコミュニケーションに用いられていることがわかっています。

知能が発達し、結果として子育てに時間がかかるように進化した人間は、男女が協力しないと子育てが成立しないようになったと考えられます。そのため、社会や、さらには婚姻関係を維持するために(いわゆる)セクシャルな結びつきがさらに発展していったと考えられます。

しかし、そうなると、異性となると誰彼かまわず交尾する行動は具合が悪い。匂い等に反応して反射的に交尾してしまうことは社会の維持のために具合が悪いのです。そこで、人間には性衝動はあっても、反射的に交尾行動に移るのではなく、心の結びつきを重視して結ばれていく恋愛感情という物が発達したのでしょう。そしてそれは情緒や文化の発展に大きく寄与したことでしょう。

ということで、性衝動はあってもテクニックとしての交尾の仕方は学習するしかなかった。ですから、かつてから一定の性教育は(意図的かどうかはともかく)施されていた、ということです。
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この回答へのお礼

お察しの通り高校生です。分かり易くありがとうございました。

お礼日時:2007/02/10 22:20

こんにちは。



>現代人は性教育を受けているからどうやって子供が生まれるか知っているんじゃないかなぁと思います

それは、知っていますよね。
性教育が成されなくても、例えば江戸時代や弥生時代だって「おい、いいこと教えてやろうか」、お兄さんやお姉さん達にこっそり教えてもらうなんてことは幾らでもあるはずです。知ってしまえば、今度は友達に話したくなりますよね。秘密の話だというのに簡単に広まってしまいます。これは、何時の時代だって同じことです。ですから、秘密にしようとしても秘密にできないので、だったら正しいことをきちんと教えておこうというのが現代の性教育です。
ですが、

>人間の生殖活動が本能だとすれば、仮に性教育を全くせずに子供を育てたとしたらその子は成人する頃にはどうやって子供が生まれてくるか知っている、という事が成り立つのでしょうか…??

言葉の使い方という部分もありますが、厳密には、これは成り立ちません、
何故ならば、「誰もが絶対にそうしなければならない」、このようなことが生まれながらにして決められているのが「本能行動」だからです。
「お腹が空いたら絶対に食べなければならない」
「痛いと感じたら絶対に逃げなければならない」
「生殖期になったら絶対に交尾しなければならない」
このようなことは、動物としてこの世に生まれる前から遺伝子によって決められていることです。
本能行動というのは、何故そうするのかを知らなくても、誰もが生まれながらにしてやり方を知っているもののことを言います。どうしてご飯を食べなければならないかを知らなくてもご飯を食べることができます。これと同じで、「子供ができる理由」や「子供を作る目的」を知らなくても子供を作ることができます。ですから、どうやったら子供ができるかを本能的に知っているというのは厳密には間違いです。そして、何も知らなくても必ずできるというのが正解です。さもなくば、昆虫や魚に交尾はできません。

このように、理由や目的は知らなくとも、やり方だけは生まれながらにして身に付いているというのが本能行動です。但し、「生殖行動」に限っては、個体が性的成熟期に達するまで、その機能が働きません。そして、身体にこのような生殖機能が働くようになりますと「性欲」というものが発生しますので、誰もが必ずHをしたくなります。
従いまして、これは誰でもできることなのですから、現在のように性教育などというものがなくても、大昔からきちんと子孫繁栄が行われてきたのは、これは全く不思議なことではありません。むしろ、現代のように生殖行動の実現に様々な社会的・文化的は制約が掛けられているにも拘わらず、人類がちゃんと繁栄できることの方が生物学的には謎が多いと考えなければならないと思います。

人類は、その進化の過程で「発情期」や「性フェロモン」という機能を失ってしまいました。これは、セックスに対する社会的道徳観と共に、生殖行動を実現するためのハンディになります。このため我々人間は、本能行動に課せられたこのような様々なハンディ・キャップを学習行動によって補っています。
例えば、昼間から人前でHをしてはいけない。
子供を作るならばきちんと結婚してからだ。
その社会のルールを学習することによって、我々はこのような判断を下すことができるようになります。そして、本能行動でありながら、むちゃくちゃたくさんの学習行動の助けを借りて行われる我々人間のたいへん複雑な生殖行動を「恋愛」といいます。
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この回答へのお礼

詳しくありがとうございます。人間は複雑ですね…ありがとうございました。

お礼日時:2007/02/10 22:19

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