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塩野七生さんが書いた「ローマ人の物語」が完結したそうですが、ビザンツ帝国は抜きなんでしょうか?

A 回答 (4件)

塩野さん自身が、その理由をちゃんと書いておられますよ。



==以下・『ローマ人の物語 第XV巻 -ローマ世界の終焉-』より引用==
・歴史学者ならば、ローマ帝国が滅亡したのは四七六年ではなく、一四五三年になってからだ、と言うかもしれない。(中略)
しかし、ローマという都市なしでの、ローマ帝国はありえない。(中略)
ましてやラテン語ではなく、ギリシア語を話すのでは。
その意味のローマ帝国は、やはり紀元四六七年に滅亡したのであった。

・ローマ世界は、地中海が「内海(マーレ・インテルヌム)」で無くなったときに消滅したのである。地中海が、つなぐ道ではなく、隔てる境界に変ったときに、消え失せてしまったのである。

・この『ローマ人の物語』全15巻は、何よりもまず私自身が、ローマ人をわかりたいという想いで書いたのである。書き終えた今は心から、わかった、と言える。

==引用・以上==

これらの理由以外にも、「ローマ人」について、色々と言及されています。
ローマの多神教とキリスト教との違い。
ローマ人のローマ人たる所以。などなど、、。
とくに最後の引用部分の「ローマ人をわかりたいという想いで書いたのである。書き終えた今は心から、わかった、と言える。」という部分を読めば、彼女が「ローマ帝国」ではなく「ローマ人」を書いたことが分かりますね。
そしてなにより、彼女は「作家・塩野七生」であって「歴史学者・塩野七生」ではありません。
その事は、彼女自身もその著書で明言されています。
ただ、歴史学者にも様々いるように作家にも様々います。

彼女の特徴を言えば、なるべく一次史料(その時代の人やより近い時代の人が書いたモノなど)に当り、二次史料(後代の歴史学者が書いたモノ)は参考程度に留める。
そのために、現在主流である「学説」から自由でいられる。
その反面、作者の「主観」が多く入っている。
ただ、その「主観」については「ここは私の想像だか、、、」などのように注意書きをしてくれている部分も多い。(当然、書いてない部分もありますが、逆に歴史学者だから「客観的」とも限りません。というか無理?)
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この回答へのお礼

丁寧に引用までしてくださってありがとうございます。

うろ覚えですが第1巻で「ローマはビザンツ滅亡まで何千年と持ちこたえた史上最強の国である。その秘密は?」みたいなことを言ってて、ビザンツも描くのかな?と期待してたんで。

お礼日時:2007/05/06 14:50

塩野さんは漢(おとこ)が好きなんです。


出世作が チェーザレボルジアであり、ローマ人の物語もカエサルという漢を描くために、その漢を産むまでの歴史と、その継承者を描くために著述されました。
カエサルが前後の二部構成になっており、しかもちょっと厚め。出版時期も、毎回毎回年末のぎりぎりなのに、カエサルの時は夏の出版になっていました。筆が進んだのでしょう。
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この回答へのお礼

たしかにそうですよね。坂本龍馬とか新撰組とかの歴史浪漫ぽいですもんね。

お礼日時:2007/05/06 14:46

あれは「ローマ人」の物語であって「ローマ帝国の物語」ではありません。

イタリアから出て行ってギリシャ化した人たちの事はどうでも良いのでしょう。
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この回答へのお礼

ローマ人とローマ帝国は違うんですか?
ちょっと微妙な気もします。

お礼日時:2007/05/06 14:44

ビザンツ帝国はありません。

(もうローマ人じゃないということかもわかりません)
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます
やっぱりビザンツはないんですね

お礼日時:2007/05/06 14:43

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