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言語が文化に与える影響、文化が言語に与える影響、ようするに相互に関わりあっていると思うのですが、どのような現象が前者にあたり、どのような現象が後者にあたるのか具体的な例が思い浮かびません。みなさんのお知恵を拝借したいと思います。
また、文化とは何かということについてもお考えをお聞かせいただければと思います。
もう一つ、サピア・ウルフの仮説とはどういうものなのでしょうか。漠然としょたことはわかるのですが、くわしいところまではわかりません。説明していただけるか、書いてある書物などをおしえてください。

A 回答 (6件)

食べ物!



例えば、米文化を持つ日本には「米」「稲」「飯」…など様々な呼び名がありますが、比較的米文化が確立されていない欧米では「rice」のみです。

で、ビールは日本では「ビール」。欧州では「エール」「ラーガ」「ビター」など呼び名がいっぱいです。パブに行って「ビールください!」なんて言おうもんなら変人扱いです(笑)
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文化とは、技術の動的システムの総体を、ある面から眺めて把握しているのです。技術と芸術は実は同じものなのです。アルス ars というのは両方の意味を持つのですし、文化(ノモス)は自然(ピュシス)に対立しますが、生成(ピュシス)を秩序(ノミアー)に調整したものが文化社会なのです。文化とは人為であり、人工であり、自然=生成に対立しているのです。

サピーア・ウォアーフの仮説は、言語の文節世界把握が、その言語の使用者の世界把握を決定しているのではないかという説ですが、実は、これは、あまりに一般的な事実であるため、その一般性を超えて、特定言語文化のあいだの決定的な認識の差異性は確認できないのだとも言えます。

ただし、日本語使用者の音についての左脳と右脳の使用区別は、大脳の発達時期において、機能分化が実際に脳機構で起こるので、日本人の聞く世界と、英米人の聞く世界は、ある場合には別の世界であることが分かっています。有名な例では、クラシック音楽の演奏会に行くと、欧米での聴衆は、演奏中に雑談するのに対し、日本人聴衆は雑談をまったくしなくなるというのがあります。これは、雑談の声を処理する脳と音楽を処理する脳が、欧米では別なので、雑談の声が、音楽鑑賞の干渉とはなりにくいのに対し、日本人型聴覚は、雑談と音楽を同じ大脳半球で処理するので、雑談が音楽鑑賞の干渉になるので、日本人聴衆は、雑談をしないのです。

この例は、日本語が、単母音単語を多く含む言語であるが故に、虫の声や風の音が言語に聞こえ、音楽も言語同様,優位半球で処理するので、音楽演奏を聞いているとき、人の声がすると、ノイズになるのです。また、虫の声などを言語として処理するので、虫の声や鳥の鳴き声が、何かの文章や単語に聞こえるのです。(古代ギリシア語は、日本語と似た、ピッチ母音語で、彼ら古代ギリシア人も、虫や鳥の声を、言葉として聞いていたようです)。

これはサピーア・ウォアーフの説を証明しているとも言えます。しかし虹の色の数は、場合場合で数が違い、6個しか区別できないという人もいれば、9個区別できる人もいるのです。あるいは、言語色盲というのか何か忘れましたが、色を見て、その色の名を想起できない、色の名という言語分節が、実際の色に適用できない人の場合、例えば、赤とオレンジという色で、その境界を含む色々な赤ぽい・オレンジぽい、色のチップを提供され、分類するよう要請されると、赤からオレンジへと向かうスペクトルのような配列で並べ、どこで、境界を切ればよいか分からなくなるということがあるのです。色名を言語で持つか持たないかが、色の認識に明らかな影響を及ぼしているのです。

言語と文化、そして技術・アルスということで、もっと詳細な説明をしなければ、何を述べているのか分からないとも思います。しかし、そういう話を詳細に展開し説明する準備はないのですし、文化は、ノモスであり、技術による人為的な構成であり、技術操作の抽象体が、言語現象であり、言語は主要な技術の一つなのだということは指摘できるでしょう。技術は文化であれば、言語は文化なのです。

文化と言語の相関ということについては、述べにくいというか、具体的な例で説明してみたのですが、それは少し、提示するにまずいことがあるのです。上の日本語の言語特質が、違った文化要素を作ったということで、一つの例として了解してください。
 
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言語相対論についてですね。



サピア-ウォーフの仮説(ウルフとはあまり言いません)とは、言語が異なれば外界の現象の分節方法も異なり、言語はその使用者の思考様式や精神構造に一定の影響を与えるという説です。人類学者で言語学者であるエドワード・サピアとその弟子のベンジャミン・リー・ウォーフの名前を冠した仮説です。ウォーフは変わった文法をもつホピ語の研究をもとに、ホピ語話者が他の言語の話者とは違った物事の知覚・認識を行っているのではないかと考えるようになりました。その研究から言語相対論が生まれたわけですが、「サピア-ウォーフの仮説」という名称は後の学者によって与えられたものです。(参照:文化人類学事典;弘文堂)

これがいつまで経っても仮説と呼ばれてるのはその説が実証されていないからです。またウォーフ自身が定義した“仮説”があるわけでもないので、後の学者による解釈も分かれています。少なくとも決定論的な解釈には無理があるというのが定説だと思います。逆に消極的な解釈である「言語が話者の認識に何らかの影響を及ぼす」という考え方はある程度の支持を得ていると思います。ただしそれは仮説ですが。

サピア-ウォーフの仮説についての文献では、「言語の相対性について」(ジュリア・ペン著;大修館書店;1980)というそう厚くない本が出ています。

虹の話は既に挙がっていますが、こうした分野の研究は認識人類学というジャンルでくくられています。コンクリンによる「ハヌノー語色彩範疇」(1955)、「ハヌノー文化と植物世界との関係」(1955)という論文が先駆けとして有名です。いずれも西欧的な分類体系とは異なるが独自の基準で詳細に分化した認識体系をもつ社会について書いたものです。認識人類学では言語学から音韻論の影響を受けていわゆるイーミックな立場という概念を作りました。普遍性よりも相対性を重視し、地域社会の理解に現地の概念そのものを用いるということです。

例えば、Bookという英語概念を[buk]と音声記号化することが普遍化です。あるいはそれを理解するのに「本」とか「ブック」とかいった置き換えを行うこともイーミックな立場から離れた行為です。


サピア-ウォーフの仮説を説明しようと思ってツラツラ書いていったらかなりまとまりのない内容になってしまいました。また分からなければ補足します。
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>言語が文化に与える影響


に当るのかどうかわかりませんが、思い当たったのは、
歌の詩です。
結構、共通のメロディーに、各国それぞれ詩がついていますよね。
それぞれの言語のもつ音の関係上、元の詩の訳を当てはめられないためかと思いますが、自分の国に当てはまるように、変えているのではないでしょうか?
「上をむいて歩こう」が「スキヤキ」になるのはなぞですが(笑)。

参考になれば幸いです。
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こんにちは、お困りですね。



さてご質問の件ですが、学生時代に少し記号論を勉強したことがあります(独学でしたので、ほとんど理解できませんでしたが)

良く言語学で問題にされるのが、虹の色の問題です。虹といえば7色と思いがちです。しかし、民族によって、虹の色の数はさまざまです。また、白から黒までのグラディエーションのスケールを作成した場合、どこで白と黒の境目を区切るか、その中間をどこからどこまでを、「灰色」「銀ネズミ」「gray」と呼ぶかは、民族によって異なります。

もう少し色で引っ張るなら、日本人が「あか」と呼ぶ色は中国人にいわせれば「赤」「丹」「赦」のどれなの?ということになります。

要約しますと、色といえば、光の周波数・色素などによってアプリオリに決定されていると考え勝ちですが、実は私たち人間の「言語」という構造の中で位置づけられている。この言語によって「文化」が構成されているということもできる、ということです。・・・・

と・・書いてみましたが、何か中途半端な回答ですね。帰って分かりづらくなるようでしたらごめんなさいね。
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文化人類学or民俗学見地でいうと、、



文化を考えるとき…
「文化が万物を創り出す」という考え方と
「万物が文化を創り出す」という考え方が在ります。(「万物」は人間も含む)

よって、相互に関わっている…という質問者さんの考えには一見、賛成できるんですが、なにせ互いに全く次元の違う論理なんで、それを無理やり「同時に」つじつまを合わせようとすると、どこかで矛盾が出てくる。…と思います。

この回答への補足

これ、実は入試問題なんです。言語は文化現象においてどのような役割をはたしますか、具体例をあげてこたえなさい。とか、今後の文化と言語の関わりについての展望を具体例をまじえて書きなさい。こういう問題なんです。互いに違う次元だとかんがえると何らかの矛盾は生じると思います。でも、学問って基本的に理系じゃないかぎり正解とか絶対ただしい答えはないという議論もあるようです。その矛盾を解決しつついろいろやっていくのが研究なんです。だから、矛盾とかは考えずに、あくまで、表面上で影響があると思えることをお聞かせいただければ幸いです。

補足日時:2002/08/29 09:00
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