アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

その1.
エンジンの取り付け位置について・・・プロペラ機では単発機では先端に、双発機(2個、4個)では翼と決まっていますが、ジェット機はペラが無いので胴体後部両脇や垂直尾翼に取り付けられたものもありますよね。これって設計さえきちんと出来てれば取り付け位置はわりとフレキシブルなものと思ってもいいのでしょうか?

その2.
747(ジャンボ)などは4つエンジンがありますが、万が一エンジントラブルで3つ止まったとして、残り1つでも飛行は可能なものでしょうか?
また、全て止まったとしてスペースシャトルの様に滑空は不可能ですか?

その3.
ハイテク機は自動操縦(コンピュータ)で着陸は可能と聞きました。離陸は無理なのでしょうか?

以上、お願いします。尚、ご回答は全問でも抜粋でも構いません。

A 回答 (18件中1~10件)

揚力を生んでいるのは「翼」ですから、その翼に推進力を取り付けると、主要な構造を簡単にすることができます。


仮に胴体に4つのエンジンを取り付けたとして、機体自体の加速度が急に変化すると、翼と胴体の結合部分に大きな負担がかかるので、丈夫に作る必要が出てきます。結果、重くなります。
あとそうですね、どういう目的で作るのかでエンジンの数と位置が決まる場合もあります。No,9様が書かれているように、本来理想は重心位置が理想だと思います。それを外れれば外れるほど操縦性は悪く(鈍く)なります。

基本的にヒコーキは滑空が可能です。唯一、軍用のある機体は、エンジンが止まると木の葉のように墜落するものもあります。
4つのうち1つでの飛行は・・・もはや「飛行」と言う状態ではないですが、その時の状態にもよりますが、「飛行」は可能です。ただしほとんど高度や方向を変えるのは困難です。胴体から一番遠いエンジンで飛ぶと、より大きなモーメントがかかるため姿勢を正そうと舵を操作すると、その分抵抗になり速度が落ちます。旋回中も高度が落ちる状態なので、1つのエンジンだとかなり苦しい状況になると思います。
4つのエンジンがすべて止まると言う事故は、火山灰を吸い込んでガラス質の物質がエンジンの冷却回路を塞いでしまい、停止状態になった事故です。(火山灰によるエンジン停止は私も経験があります。)

私の時代は、コンピュータでの自動着陸は日本ではできませんでした。
機能としては持っているけど、国内ではできませんでした。ロッキード事件で有名な「トライスター」と言う機体が、確か初めてその機能を持ったと思います。
今はもう技術も進んでいるので、自動で離陸も可能でしょう。
ただ、「クリティカル11(イレブン)」と言う言葉があるように、着陸までの8分間と、離陸の3分間は航空機にとって事故の確率が高い状態になります。
そこだけは操縦士の人間としての判断で処理してもらいたいものです。

余談ですが、エアバス社とボーイング社とでは、考え方がまったく違うために、いろいろな機能に違いがあります。将来、自動離陸が当たり前になったら、両社はどんなシステムを作るのかに非常に興味があるところです。
ヨーロッパとアメリカでは、「安全」に対しての考え方が大きく違うのですが、両社共安全に飛んでいるわけで、結局ヒコーキは基本的に「安全」な乗り物だということがわかります。
統計的に見ても、ヒコーキは一番安全な乗り物なんだそうですョ。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

実際に操縦されてた方(パイロット?)でしょうか。貴重なご意見と将来の展望等、とても参考になりました。

お礼日時:2007/11/01 08:13

2、3に関しては他の回答者さんのとおりと思います。



1に関して、エンジンを翼の上下どちらにつけるかに関しては、既に回答がありましたので、前後という観点から回答しようと思います。

確かに B727 のように尾翼部分にエンジンを搭載する設計もありました。エンジンは非常に重いため、重心が後ろになり、主翼は当然後ろよりにしなければなりません。このため、昇降舵により機首を上下させると、テコの原理で機首にある操縦席が大きく動くことになり、操縦者には不評(特に機首下げでマイナスGが大きく、気持ち悪い)のようです。

飛行機の揚力の大半は主翼で発生させますので、主翼に重いエンジンを積んだ方が、主翼と胴体の継ぎ目の強度が少なくて済みます。主翼の揚力とエンジンの重さが打ち消されるからです。主翼と胴体の継ぎ目には大きな力が働くため、全体として軽く作る事が可能になります。

もっとも主翼にエンジンがあると、主翼の気流に悪影響を及ぼし、揚力が減る可能性があり、設計には十分注意しなければなりません。この観点からは尾翼周辺にエンジンの載せる方が設計も楽で、効率的です。

ということで、どの方式も一長一短で、航空機の設計はエンジニアリングそのものなのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

とても分かりやすい説明でした。特に尾翼部分にエンジンを取り付けた場合の欠点と、どうしてあんなに重いエンジンを主翼に複数取り付けるのか(=揚力とエンジン重量が±0で打ち消されるということ)の意味が分かり、まさに「目から鱗」でした。

今回、沢山の方からご回答を頂き誠にありがとうございました。どれも全てが自分の貴重な知識となり感謝しています。公平に全てにポイントを付けたいのはやまやまですが、あえて二名の方に付加させて頂きました。ご了解ください。次回もまた分からないことがありましたらお世話になるかも知れませんのでその節も宜しくお願い致します。

お礼日時:2007/11/04 14:12

#12,#16です。


暴走ついでに逝っちゃいます。

プロペラ機の推進装置の配置では
串型配置・・・セスナ・スカイマスター など
http://ja.wikipedia.org/wiki/O-2
プッシャー(推進型)・・・試作局地戦闘機震電 など
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9C%87%E9%9B%BB
何れも実用例はありますが、成功作は少ないですね。

少しは本題に入りますか・・・
戦闘機などは「エンジンを胴体に埋め込んだ」というか、”コクピット・兵装付き”エンジンみたいな配置ですねぇ。

旅客機のエンジン配置の主流は、ジャンボジェット(B747)エアバス機などの「主翼下、パイロンマウント」ですが、ボーイング737などに見られる「主翼下”直付け”(ごく短いパイロンがあるように見えますが、”直付け”と言うことになっています)」があります。首・主脚を短くできたり、地方空港での運用に有利なため737で採用されました。

後部胴体横(リアマウント)は、ボーイング717(旧MD95)などにありますし、ロシア機にはリアマウント4発機があります。

3発機の第2エンジンのマウント法も、ボーイング727やトライスターのような「後部胴体内」とDC10/MD11のような「尾翼マウント」があります。胴体内はエンジン内の空気の流れの効率が悪い、尾翼マウントは方向舵が小さくなるなど、それぞれ、長・短所があります。

主翼付け根に埋め込みは、古いイギリス機(デハビランド コメット)などに見られます。エンジンのメンテナンス(交換)が面倒そうですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%8F% …

「主翼上」は、最近では、ホンダジェットが有名ですが、'70年代にドイツで小型旅客機(VFW 614)として実用化されていました・・・
http://ja.wikipedia.org/wiki/VFW_614_%28%E8%88%A …
でも、ごく少数で終わっているので、商業機としては”失敗作”となってしまいます。日本でも、STOL実験機「飛鳥」がありますし、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9B%E9%B3%A5_ …
図面だけで終わりましたがYS-11のジェット化案が主翼上のエンジン配置でした。

あと、本当に「胴体上」にジェットエンジンを背負った飛行機もありました。
ナチス・ドイツの”フォルクス・イェーガー(国民戦闘機)”「ハインケルHe162」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%82%A4% …

あ、「デルタ翼下直付け」ってのもありましたね(コンコルド)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3% …
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

とてもお詳しいのですね。まさに航空ファン、航空マニアといった感じです。

お礼日時:2007/11/04 13:51

#12です。

質問から離れて、トリビアネタっぽくなってしまいますが・・・

>プロペラ3発機、実際にあったのですね。
プロペラ3発機は、決して珍しい存在ではありません。
まあ、航空機搭載用レーダーのない(普及していない)時代に、機首にエンジンを搭載した機体の話ですけど・・・

ユンカースJu52(ユーおばさん・・・飛行可能な機体が現存し、一昨年には日本にも飛来したんじゃないかな)
http://ja.wikipedia.org/wiki/Ju_52_%28%E8%88%AA% …
フォード・トライモーター(自動車のフォードが作った飛行機)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A9% …
どちらも、第2次大戦前の旅客機/輸送機として”成功作”と言って良い機体です。
トライランダーは、機首にレーダーを搭載した関係で、エンジンの搭載場所が尾翼しかなかったようでして・・・。

むしろ、単発機でも”非対称単発機”なんてモノの方が・・・
ブローム・ウント・フォスBV141
http://ja.wikipedia.org/wiki/BV141_(%E8%88%AA%E7 …
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

お礼日時:2007/11/04 13:42

スミマセン!日本語の表記忘れてました!


L/D[Lift-to Drag ratio]:揚抗比
Glide number,Glide ratio:滑空比
*滑空比は飛行機がある高度から滑空(エンジン出力なしで飛ぶ)するとき、進んだ水平距離と降下した高度の比率で、揚抗比(Lift-Drag ratio)揚力係数と抗力係数の比とおなじになるそうです。747だと1000mの高度があれば17000m飛べるわけですネ
飛行機に乗ってて、巡航高度から着陸のために降下しているときエンジンの音小さくなるじゃないですか、そういうときは滑空して降りてるみたいですヨ。(飛行気乗りではないので詳しいことは知らないケド…)
L/D
スペースシャトル 1
Concorde 7 at Mach 2(対気速度マッハ2)
cessna(4人乗りのヤツ) 10
737-800 18
Airbus A320 17
767-200 19
747-100 17 at mach 0.85(対気速度マッハ0.85)
グライダー 50~30らしい
*揚抗比や滑空比はタダ17とか19とか表記するみたいです…17:1とかのほうが解りやすいかと思って17:1とか書いたのですが訂正しました
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
滑空比、参考になりました。
確かに降下時、滑空?って思うような感じはありますね。

お礼日時:2007/11/04 13:41

その3



着陸よりも、離陸のほうが簡単です

判断基準は 滑走路の残りの長さと離陸可能速度に達したかだけです
(離陸するか、中止するかの判断)
それ以外は マニュアル通りに
速度を上げながら、関連するフラップ等の操作を行うだけです
離陸後も同様にあらかじめ設定された方向・高度・速度を維持し 車輪を収容するだけです

着陸は滑走路の決められた範囲に車輪を接地しなければなりません
風向・風速・気温・機体重量等が複雑に関連してきます
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

お礼日時:2007/11/04 13:34

1.ジェットエンジンの場合、吸気する空気の流れが、できるだけスムーズである必要があります。

よって、口の部分が機体から独立したような位置にあるのが普通です。初期の戦闘機も、機首に吸気孔がありました。
最近の戦闘機は、胴体脇に吸気孔がありますが。燃費より速度を重視した配置のためです。ただ、吸気孔の取り付け方に工夫をしたり、緻密な事前試験をしたり、高度な設計が必要です
整備性を考えれば、低い位置が良いですが。低すぎると離着陸時に車輪が跳ねた石や水溜りの水を吸い込むことになるので、高さや脚との位置関係は重要です。
また、旅客機の場合は、騒音源であるエンジンを客室から離す配置をすることが普通です。

2.そもそも、エンジンの故障で墜落しないための複数エンジンです。ジャンボも、2機のエンジンで飛行が可能です。双発ジェット機も、片肺での飛行ができることは必須です。
ちなみに。軍用機のうち海軍機は、双発エンジンが好まれます。F35は単発ですが、制空権維持と地上支配に自信があるからでしょう。

3.自動で離着陸は可能です。ただし、トラブルの発生確率は離着陸時がほとんどですので、パイロットに任せることが多いです。
ちなみに、F-18の発艦は、自動です。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

それぞれ、的確なご説明でとてもよく理解できました。

お礼日時:2007/11/01 08:34

現代の戦闘機のエンジンレイアウトは正面とか横ではなく「機体内(埋め込み)」と言った方が良いのではないかな と。



あと、誰が挙げると思っていたのですが、プロペラ3発機の変わり種・・・垂直安定板(垂直尾翼)にエンジンを装備した「ブリテン・ノーマン トライランダー」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AA% …

因みに、ジェット双発旅客機は、ETOPSという国際ルールで機種・エンジンの組み合わせ毎に、洋上飛行時間が決められていますので、機体毎に就航航路が限られたりします。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ETOPS
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

プロペラ3発機、実際にあったのですね。

お礼日時:2007/11/01 08:31

エンジンを翼に下げる、というのは旅客機では理想に近い位置だそうです。


重いエンジンを翼という揚力発生位置近くに配置することができます。揚力を得る上でも良い場所らしいです。無数に近い風洞実験を繰り返したようですね。前後の配置も微妙な位置にあるようです。
エンジン、故障等の際には発火の危険があります。旅客機では、燃料タンクになっている翼から離した方が良い、ということもありますね。

エンジンが全て止まったら・・・。発電機も止まり、油圧もまた止まってしまいます。B767で、燃料切れにより上空で全エンジン停止の例がありますが、停電でCRTの表示が停止し、補助の計器のみとないました。油圧は、非常用の風車でかろうじて舵が効くのみだったそうです。グライダーのように滑空し、無事着陸しました。大変だったようですね。


自動離陸、現状ではできません。離陸停止の判断が難しいそうです。もっとも、パイロット仲間では、”飛行機の盗難防止のためでは?”なんて言う人もいるそうです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

具体例、とても参考になりました。

お礼日時:2007/11/01 08:04

1 翼にぶら下げることが多いのは、地上での整備性がよいこと、金属材料の特性として引張強度が強く、座屈を考えないでよいので他のマウント方式より比較的軽く作れるためと聞いたことがあります。



また、戦闘機などで、運動性を考えた場合は推力軸が重心を通るセント近い方がよいので胴体内やすぐ近くにマウントすることになります。

なお、戦闘機では機首に着けた例もあります。また、試作では翼端の例もあったと思います(ツポレフだったか)。

2 民生用の多発機の場合は一発停止でも飛行を継続できるように安全率が見込まれています。一発停止は故障としてあり得ますが、二発以上停止する場合は、もっと重篤な事態(全部停まっちゃうような事態)が別に発生しているでしょうから、そこまでは考えていないのだと思います。ですから、双発の場合は単発に、4発の場合は3発まではなんとかなります(多分2発でも双発機の例を考えると何とかなると思う)。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

最新鋭のハイテク旅客機はほとんどが双発になりましたね。エンジンのパワー、性能、信頼性が格段に上がったためだと聞きました。でも洋上を長時間に渡り飛行する国際便などは何故か747のように4発あると万が一の時の安心感も高まると思うのは私だけでしょうか。やはり747はあらゆる意味で名旅客機だと思えます。

お礼日時:2007/11/01 08:00

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