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訴訟を提起する場合、請求の趣旨は一訴訟につきひとつなのでしょうか?

ひとつの裁判において、不当利得返還請求と損害賠償請求をあわせて請求することはできないのでしょうか?

勉強をしていたところ、両者が「請求権競合」の関係になりえるということはわかったのですが、両方の要件を満たす場合には、いずれかいっぽうのみしか請求できないのでしょうか?

ご存知のかた、教えてください!

A 回答 (1件)

>ひとつの裁判において、不当利得返還請求と損害賠償請求をあわせて請求することはできないのでしょうか?



 実務上は可能です。理論的には民法という実体法の解釈の問題と民事訴訟法という手続法上の解釈の問題があります。
 実体法上の解釈としては、不当利得返還請求権と不法行為に基づく損害賠償請求権とは請求権競合の関係にあるとされています。
 もう一つの手続法上の解釈の問題として、民事訴訟における訴訟物をどのように捉えるかというのがあります。判例は基本的に旧訴訟物理論(実際の訴訟物理論の論争は複雑ですが、とりあえず旧訴訟物理論とは実体法上の請求権を訴訟物「審判の対象」とする理論だと理解すればよいです。)に依拠しています。
 実体法上、請求権競合説を採用した場合、両者の請求権は両立しうることになりますが、両者の要件を満たすからと言って請求できる金額が倍になるわけではありません。
 そこで、不当利得返還請求権と不法行為に基づく損害賠償請求権の両方を根拠に給付の訴えがされた場合、どのように処理するか問題になりますが、旧訴訟物理論からは選択的併合という形態を認めて実体法上の解釈と手続法上の解釈との調和を図ります。
 すなわち請求認容判決をする場合は、どちらか一方を認定して一個の給付判決をすればよいですが、請求棄却判決をする場合は、両者のいずれの請求についても棄却しなければならないというものです。
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