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昨今、食糧自給率というものに焦点が当てられてきていますが、わが国は、なぜ農産品の生産を増やし、積極的に輸出を増やすと言う政策を取らなかったのでしょうか?(日本の国土が狭く農業をする環境に必ずしも適していなかったと言うのが一番大きいと思うんですが・・・)
ゼミの教授に質問をしたところ、「国際競争力」、「労働生産性」という二つについてよく考えればわかると言われたのですが、どういうことなのでしょうか?どなたか分かる方、教えてください。

A 回答 (1件)

農産物を輸出する政策をとっている国には大きく二つのパターンがあります.



一つは,開発途上国のように輸出できる産業が限られているが外貨が欲しい場合です.こうした場合,人件費は安いですし,だいたい適地適作で作っていますから,そこそこのものを輸出できます.ただし,食料の自給は後回しです.国民は飢えても食料は輸出します.その対価で自国では生産できない工業製品などを買うわけです.だから飢餓輸出などといわれることがあります.

もう一つは,食料の生産が十分にあって輸出している場合です.米国、カナダ、フランス、オーストラリア、ニュージーランドなど,ほとんどがいわゆる先進国と言われる国です.意外と認識されていないのですが,農業というのは先端産業なので,かなり先進国が技術を本気でつぎ込んで生産した物をうまく売ることができないと,国際競争で負けてしまうのです.

日本の場合は,農産物の生産は昔から,そして今でも増やそうとしています.また今は放棄田も普通に見られますから,土地がないというのも必ずしも当たっていません.
 いろいろ理由はあるのでしょうが,日本では先祖代々の土地を手放すのをいやがるのを計算できなかった,農業の大規模化が失敗して零細の兼業農家ばかりが増えたのが大きかったと思います.
 零細ではどうしても労働生産性が悪いので,収入を得るために兼業します.特に日本の場合は工業が非常に優れていて,工業製品を輸出して食料を輸入することができますから,それで,また農作物が輸入の安いものと競争になって,農業に影響を与えて,それを取り戻すために兼業するという悪循環になってしまったのだと思います.

 日本のお米が中国などで評価されているように,質は良いと思うので価格さえ何とかすれば,将来売れるようになるかもしれません.あとは農業生産者の高齢化問題(と相続に伴う所得税の問題)と,会社法人の農業参入を認めるかどうか,などの問題が進めば状況は変わってくるのかもしれません.

この回答への補足

つまり、日本の農作物は労働生産性の悪さによる価格の高さというものが、国際競争力の低下を招いているということでしょうか?

補足日時:2008/01/17 14:51
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