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なぜ物はくっつくことができるんですか?一ミリとか髪の毛の100分の一とか小ささの最少はどこなんですか?どこを境に接触するのか教えてください。

A 回答 (2件)

短い質問ですが,それだけに答えは長くなってしまいます(笑)



質問は2つあるわけですね。
(1) 物同士がくっつく理由
(2) 大きさの最小値

(1-1) まず物の定義を我々の身の回りのもの(人間が自分の目で見れるようなもの)に限定します。その場合には,物がくっつく理由は電磁気相互作用です。電磁気力と言ってもよいでしょう。電線の中を流れる電流と同等の力です。簡単に言えば,プラスとマイナスの電荷があれば,それらは互いに引き合う力が働くということです。基本は電磁気相互作用ですが,もう少し小さなものを考えてみましょう。物質を細分化していくと,分子の集合であることがわかります。分子同士が結合して物を作っていると言ってもよいでしょう。一つの分子の電荷はトータルではプラスでもマイナスでもなく中性に保たれています。その場合にも実は電磁気相互作用の一種であるファンデルワールス力で結合されています(ファン・デル・ワールスは人の名前ですのであまり気にしないでいいです。凝集力とも呼びます)。なぜ電気的に中性なのに電磁気力なのでしょうか?それは分子には大きさがあるため,場所に寄って電荷の分布があるからです。つまりある分子の中のプラスの電荷が隣の分子のマイナスの電荷と引き合ってしまうために分子が結合します。

(1-2) 物質の結合はファンデルワールス力だけでなく,金属が自由電子を放出することによって発生するクーロン力を用いた金属結合,非金属などでプラスのイオンとマイナスのイオンが引き合うイオン結合,電子をお互いに持ち合うことによって起きる共有結合などいろんな結合の仕方があります。これらは全て電磁気的なものですから,先ほど述べたように,身の回りの物質はすべて電磁気力によって結合していると言えます。ちなみに,結合の仕方が違えば,その境界も変わって来ます。ファンデルワールス力の場合よりも,共有結合は互いの電子の軌道を共有しますので,近いと言えます。

(1-3) せっかくの天文学のカテゴリーですから,もっと大きなものを考えましょう。星同士の引き合う力です。地球と太陽は引き合っています。そのため,地球は太陽の周りを回り続けなければなりません。この場合に働く力は万有引力です。全てのものに働く力という意味で「万有」引力と呼びます。ちなみに重力というのは,天体がその上に存在するものと引き合う万有引力のことです。万有引力は2つの物質間に質量があるかぎり,必ず発生する力です。重さの違う天体では重力の大きさも違います。月は地球に比べて重さが6分の一しかないので,月の上では重力が六分の一になります。ちなみに,先ほどの分子同士の間にも万有引力は働きますが,通常は無視できます。なぜなら,万有引力は電磁気力に比べて約10^(-40)倍の力しかないからです。つまり,小数点以下にゼロを40個並べた(0.000・・[途中略]・・0001)ことになりますから,電磁気力に比べていかに小さいかが分かるでしょう。そのため通常,身の回りのものでは無視できます。

(2-1) 天体という大きなものの結びつきを考えたので,次に大きさの最小値に移ります。数学的にはいくらでも小さい値を考えることはできますが,質問者は実際に存在するもので,という前提を持っていると仮定しましょう。先ほどの出てきた物質は分子が結合したものでしたね。では分子は何で出来ているかというと,原子の集まりになります。原子は元素とも呼ばれます。原子は構造を話題とする場合の言い方で,元素は特性を話題とする場合の言い方です。ちなみに元素は約118種類が見つかっています(なぜ約118種類なのかというと,非常に不安定な元素があるからです。興味があったら放射性元素について調べてみて下さい)。ここでは結合のことを話題にしていますので,原子について考えて行きましょう。

(2-2) 原子は原子核と電子が電磁気的な力で結びついているものです。原子核はプラスの電荷,電子はマイナスの電荷を持っています。イメージ的には,太陽が原子核で,地球が電子だと思って下さい(ただし天体のように電子の場所を特定することはできませんが)。原子の大きさは,周囲とどのような結合をしているか?および原子の種類によって異なりますが,だいたい0.1nmの桁のものです。これは1ミリメートルの一千万分の一の大きさです。ここまで来ると目で見ることはできませんね。電子顕微鏡や走査型トンネル顕微鏡ならば原子を視覚的に捉えることができます。

(2-3) 原子の中心にある原子核をさらに細分化していきましょう。原子核は,陽子と中性子の集まりです。中性子は電気的に中性ですが,陽子というのはプラスの電荷を持っています。この大きさまで来て,これまでの電磁気力と違う力で結合しているものが登場しました!なぜなら,プラスの電荷を持った複数の陽子は,本当なら反発しなければならないはずなのに,仲良く原子核の中で結合しているわけですから,電磁気力で結合しているわけでないことは明らかです。これらを結合させているのは,中間子が媒介する核力と呼ばれるものです。中間子とは日本の湯川秀樹博士が考え出したもので,その後実験で存在が確認されました。核力は電磁気力よりもはるかに強い力です。そうでなければ,非常に近くにいるはずのプラス電荷の陽子同士を結合できないからです。核力の特徴は,近くではとても強い力が働くが,遠ざかると急激に力が弱くなるということです。原子核の大きさは,原子の大きさの一万分の一くらいの大きさです。陽子や中性子はそのさらに十分の一くらいの大きさです。

(2-3) 陽子や中性子,あるいは中間子というものをまとめて核子と呼びます。これも最小単位ではないのです。核子はさらにクオークと呼ばれる粒子に分けられます。クオーク同士の結合は強い相互作用で行われます。クオークは6つの種類があります。大きさは核子のさらに1000分の1くらいの大きさです。現在のところクオークが物の最小単位の大きさと考えられています(さらにクオークがサブ・クオークというものに分けられると考えている人もいます)。

以上のようなことで,お分かりになったでしょうか?
質問はなるべく具体的に書いた方がいいですよ。そうでないと,答える方は大変ですから(笑)
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この回答へのお礼

丁寧なご回答誠にありがとうございます。どう質問すればいいか悩みすぎて結果簡単で分かりにくい質問になってしまい申し訳ありませんでした。もう少し勉強します。。。

お礼日時:2008/01/19 09:48

物であれば原子の大きさが最小単位です。


プランク質量は違うから。

>物はくっつくことができるんですか?
油や水が接着剤になるから。

物と他の物ですね。^_^
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