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 先日、大学の講義の中で先生が今の伐採の仕方は大変問題があるとおっしゃいました。
 昔は職人さんが枝葉を切り落とし、幹だけを収集していたそうですが、今は【全木集材】といって大型機械で枝葉を全部つけたまま収集する、という方法をとっているそうです。枝葉には窒素、リン、カリウムやマグネシウムなど多くの養分が含まれています。昔の方法では、多くの養分がある枝葉を森林の中に残すので、まだ環境が保たれていたそうです。しかし現代の方法は効率は良いけれど、森林の中の養分が根こそぎ持っていかれるので、新たにまた木を植えても良く育たない、という問題を抱えているとのことでした。落葉や落枝によって森林の中に養分が還元されることを森林の【自己施肥系】というのですが、それが崩れてしまうそうです。
 また、もう一つの問題点として持ち出された木は幹しか使われないので、枝葉が新たなごみとなって山の空き地に放置され、新しいゴミ問題が起きてしまうそうです。

 そこで質問したいのですが、そこまでわかっているのにどうして業者やそういった人は枝葉を元の場所に戻さないのでしょうか?
 また昔と今の伐採量や土に残される養分の量など、その他何でもいいので教えてください。グラフなどが載っているURLなども教えてくださると嬉しいです。

よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

『そこまでわかっているのにどうして業者やそういった人は枝葉を元の場所に戻さないのでしょうか?』のご質問ですが教授の言われる通りの思います。


しかし、その教授は経済の問題を無視した講義と思いますよ。
これは『昔ながらの職人さん方法』と『全木集材方法』と比較して1本/単価と市場価格の違いを教授に質問して頂ければと思います。
山林を持っている林業家は道の側にある山林から切り出す木材は利益が出るが林道が無い山の奥の山林は伐採すればするほど赤字。
自然保護の問題になっている自然を破壊する林道開発も経済の問題と思いますよ。
昔、森林問題でドイツの原生林の森林(黒い森?)を伐採したら洪水等が発生し再び植林を始めて再生するのに100年かかったと言われています。
現在は法律でドイツの育った木(ドイツでの家屋はドイツの木材が一番適している)を家屋に使うなら税金を安くすると聞いています。
私は『また昔と今の伐採量や土に残される養分の量など、その他何でもいいので教えてください。グラフなどが載っているURLなども教えてくださると嬉しいです』については知りませんが林野庁のホ-ムペ-ジか担当部署を探して聞いてみれば親切(お役人は冷たいと思われますが意外と親切)に教えてくれると思いますよ。
もし教えてくれなければドイツの林野庁なら公開してくれると思います。
貴兄の質問は環境保護とか環境破壊とか何故海外の熱帯雨林を破壊してまで日本の家屋に使用されるのか、シック症候の問題を全て含んでいる価値ある質問と思います、頑張って下さい。
 
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます!
経済の問題・・・ですか。う~ん、色々な面から考える必要があるんですね。
図書館で本を借りて調べたところドイツは本当に環境先進国だなぁと思いました。
林野庁のHPを調べる、ということは気付きませんでした!
早速行ってみます!!

お礼日時:2002/11/10 21:06

既に専門の方を含め詳細な回答がでているので


補足を。


日本の森林が抱える最も大きな問題は
#3の方の「土壌の表面が剥き出し」の森林(山)
もう一つは#1の方の「放置されている森林」  です。

間伐がされずに、下草が生え放題のいわゆる「放置された山」は
陽もささず、風も通らずいわゆる「死の森」と呼ばれます。

そこには、昆虫や小動物も生息する事する事すらままならず、自然の営みさえ行われない文字通り「死の森」です。木は枝葉を伸ばせないくらい密集し、根張りは弱く幹ももろい、、これが有る程度進むとちょっとした雨や雪で木が倒れ最悪の場合斜面などでは崩落します。

日本の林業の場合、その経済性からやはりとても辛い状態にあるのは確かで。
間伐はおろか伐採すらされない森が増えています。
しかし一旦、自然に手を出したので有れば、面倒を見てあげないと
『放置すれば自然に戻る』、、というのとは違う様です。


質問の主旨から外れましたことを御容赦願います。
よって自信は「なし」にしておきます。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます!
いえ、本当に助かります!日本の森林が抱える最も大きな問題2つ・・・「死の森」だなんて初めて聞きました。本当に真剣に考えていかないと!
「文系の頭だからわかんなーい」なんて言ってる場合じゃないですね!!
自分の知識のなさを痛感します。これからも少しづつですが、自分で勉強していきたいと思います。環境問題についていろんなことを詳しく知りたくなりました。

お礼日時:2002/11/10 21:21

はじめまして。

私は林学専攻の大学生です。

全木集材で山の養分が奪われるとの事ですが、私は「それは有り得ない」と思います。

まず第一に、伐倒された木はナタやチェーンソーで「枝はらい(枝を切り落とすこと)」されてから玉切りされて「ドバ」に集められ、その後ワイヤーなどで集材されるのが主流だと思います。全木集材は余計な手間がかかるので、ほとんどの林家は採用していないと思います。

次に、たとえ大面積にわたって全木集材されたとしても、現在の日本における林業の施業(せぎょう)方法、いわゆる「長伐期施業(80年~100年以上まで育ててから伐採する)」では「山の養分不足」は起こりえないと思います。なぜなら、伐期までの間に土壌中のC層(母岩)が風化されていき、粘土鉱物となって陽イオンを供給しているからです。ただ、(東京の)青梅林業などの短伐期施業の地域では、C層が風化する速度を超えて木材を収穫している可能性もあるので、以上の理論(?)が成り立つかどうかはわかりません。

第三に、樹木の養分は樹幹の内樹皮(inner bark)などにも大量に蓄えられているので、枝葉を落としただけでは期待しているほど森林に養分が戻らないと思います。つまり、樹木が吸い上げた養分の多くは樹幹にあるということです。

林業における最大の悪徳は、土壌の表面が剥き出しになる事です。剥き出しになった土壌は雨で流亡してしまい、土壌に含まれた養分も流れてしまいます。私は、全木集材よりも、土壌流亡で失われる養分の方が多いと思います。

最後に、森林は自己施肥系であると言っても、それは森林だけの閉鎖系ではありません。比較的海に近い所は、海からの塩分が飛んできて雨として山に降り注ぎます。野鳥や哺乳類の糞も、森林に栄養源としてもたらされます(クマと鮭の関係はこの前の朝日新聞に載っていました)。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます!
私は外国語を専攻する学生で丸っきり文系頭なので、本当にわからないことだらけで、教授のおっしゃられたことをそのまま信じきっていました。
ほんとに良く調べあげていかないと!!って思いました。
とても詳しく教えてくださって助かりました!

お礼日時:2002/11/10 21:11

全木集材や施肥の問題は日本より海外の方が顕著です。

例えばニュージーランドにおけるラジアータパインの森林が好例です。日本では寧ろ、伐倒後に現場で枝葉を落としてそのまま放置することが多いのではないでしょうか。それは枝葉を持ち帰っても、その処分に費用が掛かることが大きな原因です。また現在では、間伐してもその材がお金にならないので、木材をそのまま森林の中に放置すること(これを切り捨て間伐といいます)が各地で行われており問題となっています。かつて日本は、森林の恵みを有効に利用し枝葉を燃料や肥料として積極的に利用しており、現在はそれとは全く逆の方向にあります。また森林に対する施肥については人工林における施肥は有効であると思いますが、現状の森林の状況(放置されている森林)を考えると施肥の必要性はないでしょう。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます!
日本より海外の方が多いなんて!!びっくりしました。
ニュージーランドのラジアータパイン、早速調べてみました。
何だか知らないことばかりで勉強することがたくさんありそうです。

お礼日時:2002/11/10 21:00

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