No.9ベストアンサー
- 回答日時:
No.2です。
当時の日本社会の判断と、私の個人的見解とを区別していただきたいので。
満州事変から第二次世界大戦の終了まで、日本という国が「個人の自由より、国家の利益を優先する」という考え方のもとで、国民は国家が戦争遂行をする道具となって行きました。
その流れの元では、
・硫黄島玉砕戦
火山島の地下に手掘りでトンネルを掘り、篭城戦を決行。
火山ガスの噴出と高温の地熱で、トンネルの中は生き地獄であったのは、「硫黄島からの手紙」でご存知かもしれません。
・神風特攻隊
・慰安婦による戦場での婦女暴行防止策
などなど・・・は、当たり前となっていったのですが・・・。
私個人としては、「当時の歴史の流れとしては当然でそれ以外の選択がありえないと考えますが、現代政治の問題としては、認められないとも考えています。」
少なくとも、当時の指揮官の多くが国家のためとはいえ、「人間の命を道具にする非」を痛烈に自覚しており、自分も運命を共にする選択によって、国家と部下個人に対する責任の矛盾を解消しています。
慰安婦を中国戦線で採用するように最初に決断した岡村寧次大将は、
『昔の戦役時代には慰安婦などは無かったものである。斯く申す私は恥かしながら慰安婦案の創設者である。昭和七年の上海事変のとき二、三の強姦罪が発生したので、派遣軍参謀副長であった私は、同地海軍に倣い、長崎県知事に要請して慰安婦団を招き、その後全く強姦罪が止んだので喜んだものである。
現在の各兵団は、殆んどみな慰安婦団を随行し、兵站の一分隊となっている有様である。第六師団の如きは慰安婦団を同行しながら、強姦罪は跡を絶たない有様である。
嘗て聞いたところによれば、北京附近の中国古老は、団匪事変(=義和団事件)のとき、欧米各国兵が掠奪強姦の限りを尽くしたのに、ただ独り日本兵のみが、軍、風紀森厳にして寸毫も冒すことなかったことを回想し、どうして今の日本兵がかくも変わったのかと痛嘆したという。
全く昔と今とどうしてかくも変わったのか。 』
と言う証言を残しています。少なくとも、当たり前とは思わず、「恥ずかしいこと」と思いながらも、苦渋の決断であったわけです。
必要悪、戦争の自衛性もふくめて、その中にある一項目としてこの問題があるきがします。そして、上の判断は大体正しいと感じます。貧乏国日本がどう生き残っていくかという、茨の道を実は明治維新から敗戦まで綱渡りのように渡ってきたんじゃないでしょうかね。
No.8
- 回答日時:
日本でも「慰安婦問題」など、あえて取り上げて議論するほどの問題ではないのです。
人と人とが殺しあう戦場(付近)で、血気盛んな若い兵士が性的に暴走することはほとんど不可能でしょう。むしろ日本軍や「慰安婦制度」を作って、暴走を防いできました。
言われているところの慰安婦問題、たいした問題でもないのに、「自虐的日本人が騒ぐから」これに乗じて一部の韓国人が「利用している」だけです。 自国の軍や兵士の些細な落ち度を鬼の首でも取ったように吹聴するのは、他国の実情を全く知らないか、知っていでも、知らないふりをしているのか、理解できませんが、この問題、今後は無視するようにしましょう。無視すれば、誰も騒がないようになるでしょう。
そのようですね。何か日本って言うのは「戦争」に対する本当の免疫ができないで終わってしまったというか、成熟できなかったのではないかという気がします。第一次大戦も経験せず、第二次もほとんど未開の地だけの戦闘というか駐屯というか、そこで本当の戦争とはそういうひどいものだという了解がないままなのかもしれません。
No.7
- 回答日時:
解決済みというより、問題に出来ないでしょう。
いい例が、少し前にフィリピンでありました。
アメリカ軍兵士が5人の女性を連続して強姦して、現地の警察に逮捕されました。
アメリカは、フィリピン政府に圧力をかけて、兵士を奪還しています。
その後、この兵士が軍法会議にかけられて処罰されたとか、アメリカが被害者や関係者及びフィリピン政府に謝罪したという話も聞きません。
いわゆる従軍慰安婦は、日本のみの制度であり、将兵の性欲処理を行うことによって、将兵による犯罪行為を防止することを目的としています。
他国の場合、現地人を強姦する事が当たり前のようになっています。
ドイツ・ポーランド・ベトナム等々、欧米諸国、ソ連、中国等の各軍が起こした性犯罪は、その他の犯罪行為も含め、表ざたになっていません。
まあ、中国軍に関しては、「日本軍の犯罪行為」として、発表されている例が多々あるようですが。
No.5
- 回答日時:
ナチスドイツではユダヤ人や共産党員など女性収容者に収容所内で男性囚人や看守に対する売春を強要し、東欧では普通の女性でも「労務」として売春を強要されましたが、その中から国防軍用売春宿やSS用売春宿に連れて行かれる女性も少なくありませんでした。
(参考文献「ナチズムと強制売春」明石書店)
またソ連軍は占領地でレイプがほぼ野放に近い状況でしたが、それとは別にポーランドから多数の女性を連行し慰安婦にしていたとの話もあります。
(「霧に消えた兵隊」叢文社)
更に米軍でも売春婦が不足すると強制的に売春婦にしていたという証言もあり、朝鮮戦争時は日本でも行われています。
(女性・戦争・人権2「冷戦体制形成期の米軍と性暴力」藤目ゆき)
日本でも「ドイツ戦争責任論争」などが翻訳出版されているベルリン自由大学のヴォルフガング・ヴィッパーマン教授はこう言ってます。
「戦争においては、これはまったく普通のことです」
やはり、東欧戦線はかなりハードなようですね。これは人間の悲劇というか、弾丸砲弾を人間に向かって打つということと平行して、残酷なこと非情なことが後方であるというのが、戦争の真の姿らしいです。
No.4
- 回答日時:
慰安婦問題の主たる問題点をどこに置くかによってかわってきます。
兵士の売春行為を問題とするのであれば、世界中どこにでもある話です。
しかし、現在日本の慰安婦問題の特徴は、国家や政府機関、軍部などによる強制連行や騙すような形での連行があったのかどうかなのです。
国民を強制的に連行、騙す形での連行は、他国では、まずありません。
ヨーロッパの場合、売春行為に走るのは、戦争により被災者となった女性たちや、お金目当てに集まってきた女性たちでした。
また、欧米の兵士の場合、一定期間の前線勤務の後、定期的に後方勤務があり、その時に帰郷して家族にあったり後方の街での発散などができました。
しかし日本軍の場合、何年も前線勤務であったり、死ぬまで日本に戻れなかったりした場合が多く、そのために多くの売春婦、慰安婦を必要としました。
これは、日本軍がもっていた根本的なシステム欠陥でした。
また、日本軍が第二次大戦中に占領した場所は、盗難アジアの場合、ほとんど戦火が無く、戦災者が売春行為にかかわらざるを得ない事情が少なく、娼婦の供給が少なかった事が、慰安婦の連行となったと思われます。
南洋諸島の場合、そもそもの現地人が少なく、そんな場所に根拠地をおいたため、娼婦の供給が無かった事が、慰安婦の連行という事を必要とした原因になっていると思われます。
日本の慰安婦問題は、日本軍の持つシステム的欠陥と、当時の情勢が合わさった特殊な事情によるものと思われます。
よくわかりました。他国(しかも結構未開な)ところで、長期にわたって占領したという、なにか割り切れないような状況だったようです。それが、後に禍根を残したりするも飲んですね。
No.2
- 回答日時:
結論を先に言うと、同じような例はないということです。
男子だけが集団で、金はあるが明日の命の保証がない状況が長期間続けば、ある程度の安全が保障されるなら、必ず民間の売春業者が集まってきます。
これは、平時の売春業者の営業と本質は変わりませんから、いわゆる『売春問題』と基本的に同質です。
過去の多くの戦争の場合、相手の主戦力の無力化を目指す戦いです。=相手の軍を壊滅させ、戦争継続が出来ないようにする。
ですから、戦場周辺で治安が悪くなることに比較的無関心で、兵士の戦闘後の個人的行動は、一般に野放しでした。
(占領して自国と同化を目指す場合は、逆に治安維持・兵士の綱紀粛正は厳格でした。)
それに対し、第二次世界大戦の中国大陸での日本の戦いは、土地と人を獲得する戦いでした。
占領地を日本に協力的な中国政権の国土とし、占領地の人に日本が支持されることも目的としていました。
そのため、軍首脳部は戦闘後の治安維持も軍の主要任務と考えており、日本兵が占領地の民間女性を強姦するようなことは、決して認められないことでした。
戦争が長引き、女性との接触を長期に渡って断たれた日本兵が「占領地の民間女性を強姦する」ことを防ぐため、軍のほうから民間業者に対して戦場に来ることを求めたわけです。(ここまでは、外国でも似たような例があると思われます。)
中国大陸の日本軍の場合は、異動に軍の車両を使うなど「軍の補給部隊と一緒に行動し、その一部と化した」状況で、多分外国には例がないのではないかと思います。
近代戦以前の戦争では、軍に強い抵抗を示す相手は略奪・強姦して殲滅が当たり前ですから、わざわざ慰安婦を連れてくることはしませんし、わずかな抵抗で相手が降伏する場合は、相手の民間人が運営する売春施設を利用できるわけですから、これも慰安婦帯同の必要はありません。戦闘期間も短期ですから、慰安婦需要も小さくて済みます。
近代戦としての中国大陸の戦争では、中国側は日本軍の補給を困難にするため、徹底的には戦わずにどんどん内陸部に主力を撤退する作戦を行ないました。ですから、お互いの主力同士が激突する激戦が少なく(=比較的安全な戦場)、軍の移動距離の長い戦争となりました。
このような国土の中に相手の軍を引き込む戦略的撤退の戦いは、巨大大陸国家にしか実行できず、他にはナポレオンの侵攻に対してロシアが取った戦略が上げられますが、わずか半年でナポレオンは敗北して撤退しています。
戦場が固定していて(要塞攻略戦など)、そこに民間の売春業者が来ることは過去にあったと思いますが、「数年の長期に渡って激戦の少ない広大な戦場を異動し、多くの現地民間人を慰撫しなければならない」近代戦を戦った例は、ないと思います。
中国戦線というのは、かなり特殊な例だったようですね。ご説明いただいてよくわかりました。実際の戦闘というよりも、駐屯といったほうがいいのかもしれません。それもハードなものです。
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