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コンデンサの容量ファラッドとはどれくらいの量ですか?
定義はわかるのですが、具体的な量が知りたいです。
例えば、乾電池なら約1.5V、~~mAhというように大体の目安がつきますが
コンデンサの場合は~~uFなどの記述しかなく、
具体的にはLEDを点灯するときなどに、抵抗の大きさなどが計算出来ないのです。
計算方法はあるのでしょうか。

A 回答 (3件)

[結論]


わたしの手許に、[5.5V 1F]というスーパーキャパシタ(電気二重層コンデンサ)があります。
(D:21.5mmΦ,H:15mm 容積V:5.45ml)
エネルギー容量(Wh)は「4.2mWh」と算定されます。(詳細後述)

単3型ニッケル水素(D:14.5Φmm、L:50.5mm、V:8.34ml)
2.2Ahx1.15V(平均電圧)=2.53VAh=「2,530mWh」

大きさを無視した[エネルギー比較]で約1/600、大きさを考慮した[容積当たりエネルギー比較]でも約1/400 です。

[検討]
電池とコンデンサの容量比較を行うには、先ず両者の特性を認識しておかなければなりません。
一般に、電池は放電してもあまり電圧は下がりませんが、コンデンサは放電と引き換えにどんどん電圧が下がっていきます。
(図7)
http://industrial.panasonic.com/www-data/pdf/ACG …ニッケル水素充電式電池 data'

Case1 定抵抗放電
 定抵抗放電は、実用上の観点からはあまり意味がない(実用機器では
 あり得ない)が、完全 0Vまで放電させ得るので、エネルギー評価には
 この方法が適している。

 設定条件
  C:1F
  E:5.5V(充電電圧)
  R:200Ω(負荷抵抗)
  (コンデンサの内部抵抗は無視するものとする)
  時定数τ:200Ωx1F=200秒

t秒後の電圧E(V)は、
  E=E0(e^(-t/τ)   (1)式
で計算される。(τ=CR)
また電流I(A)は、E/R で求まる。
従って、t秒後の放電エネルギーは、ExIをtで積分することにより求まる。
  P(t)=(C*E0^2)*∫(1-e^(-2t/CR)) 単位:VAs=Ws (2)式

以下、計算結果概要を記載する。
  t   E   I      P
  (s)  (V)  (mA)  (mWs) (mWh)
  0  5.5  27.5 
  10  5.23  26.8  1.44 0.400
  20  4.98  25.5  2.74 0.762
  30  4.73  24.3  3.92 1.09
  40  4.50  23.1  4.99 1.38
  50  4.28  22.0  5.95 1.65
 100  3.34  17.1   9.56 2.66
 200(τ)2.02  10.4  13.08 3.63
 300  1.23  6.29 14.37 3.99
 400  0.74  3.82 14.85 4.12
 500  0.45  2.32 15.02 4.17
ちなみに無限大時間経った後の総エネルギー放出量は、4.20mWhとなる。

Case2 LED負荷による放電試験
 LEDは定電圧負荷なので、ある一定の電圧以下には下がらない。
 しかし実用的見地からこのような評価を行った。
 (理論計算ができないので実測を行う)

 設定条件
  供試LED(赤)  25mA 1.743V, 1mA 1.581V
  C:1F
  E:5.5V(充電電圧)
  R:138Ω(電流制限抵抗)
  (抵抗負荷のときの初期電流27.5mAと合わせるため、138Ωとした)
  時定数τ:138Ωx1F=138秒
  (この時定数がどういう意味を持つか、後ほど評価する)

以下、実測結果概要を記載する。
  t   E   I      P
  (s)  (V)  (mA)  (mWs) (mWh)
  0  5.40  27.0 
  10  4.89  23.9  1.31 0.36
  20  4.58  21.6  2.39 0.66
  30  4.33  19.3  3.30 0.92
  40  4.16  17.4  4.08 1.13
  50  3.84  16.1  4.74 1.32
 100  3.10  11.6   7.14 1.98
 200  2.39  5.71  9.51 2.64
 300  2.04  3.32 10.51 2.92
 400  1.75  1.93 11.01 3.06
 500  1.73  1.16 11.28 3.13
抵抗負荷のとき(=全容量)の、75%しか使えていない。

[考察]
1.容量計算式((2)式)について
 容量(Wh)は初期電圧:E0の二乗に比例する。((2)式)
 従って、”どれだけ高い電圧まで充電できるか”が最大のポイント。
 静電容量(F)には単純比例。
 負荷抵抗はキャンセルされ、容量(Wh)の式には影響しない。

2.定電圧負荷における電圧降下カーブについて
 放電条件から計算される時定数(138秒)での電圧は2.83Vと推算される。
  (2.83-1.58)V/(5.4-1.58)=0.327 で、これは抵抗だけの時定数の
 値:0.368よりもかなり小さい。
 すなわち、”定電圧が一部加わった放電カーブは、抵抗のみのときよりも
 大きい初期降下(電圧)を示す”ことがわかる。
 (電力は電圧の二乗に比例するので、電力損耗は更に”初期に”大きい)

[おわりに]
以上で、スーパーキャパシタと呼ばれるものの、”凡その能力”がお分かりいただけたかと思います。
具体的な条件がわかれば、実測してみますので、条件を揃えて別質問を立ててください。

参考URL:http://industrial.panasonic.com/www-data/pdf/ACG …ニッケル水素充電式電池 data'
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この回答へのお礼

返答が遅れて申し訳ありません。
まさに、この情報が知りたかったのです、ありがとうございました。

まず、
>電池は放電してもあまり電圧は下がりませんが、コンデンサは放電と引き換えにどんどん電圧が下がっていきます。
というのは、初耳というわけではありませんでしたが、これによって
はっきりと両者の違いが理解できました。

Case1,2のデータ、参考になりました。
20~30mAも出るのですね。

つまり、LEDを点灯させるときの抵抗値は
この最大電圧値に合わせるという結論に至りました。
机上の計算からではなく、実際に適当な抵抗を繋げて測定してみて
それから調整していくのですね。勉強になります。

>”定電圧が一部加わった放電カーブは、抵抗のみのときよりも
 大きい初期降下(電圧)を示す”ことがわかる。
最初だけ明るくなり、急に暗くなってじわじわ消えていくということですね。

>スーパーキャパシタと呼ばれるものの、”凡その能力”がお分かりいただけたかと
大変よくわかりました。1Fともなるとかなり高価なものと思います。
趣味の電子部品実験に当てられるだけのものではないのに加え
無知なまま扱えるものではないので、大変参考・勉強になりました。

>具体的な条件がわかれば、実測してみますので
疑問に思っていたことが、この回答で全て理解できました。
直接感謝の意を申し上げたいほど感謝しております。
ありがとうございました。

お礼日時:2008/05/03 02:08

例えば、乾電池なら約1.5V、~~mAhというように大体の目安がつきますが


コンデンサの場合は~~uFなどの記述しかなく、


>具体的にはLEDを点灯するときなどに、抵抗の大きさなどが計算出来ないのです。
何か勘違いをされているようです。コンデンサ容量は抵抗値の計算などには使いません。電池の容量も使うことはありません。

乾電池の電圧であれば抵抗値の計算には必須ですが.......
コンデンサは充電したときの電圧なので、何Vで充電するのかで決まりますから、コンデンサの特性とは直接関係ありません。

因みにFという容量の単位は、Q=CV (Q:電荷量[クーロン]、C:容量[F]、V:電圧)と、ある電圧を充電したときに蓄えられる電荷量Qを求める係数のようなものです。

因みに1クーロンとは、1Aの電流を1秒流すと1クーロンです。

だからたとえば3Vで、1Fのコンデンサに充電すると、3クーロンの電荷が蓄えられるので、仮に10mA一定で放電すると、3/0.01=300秒で完全に放電します。


LEDの制限抵抗値Rは、LEDに流す電流値をI、電源電圧をV、LEDの電圧降下をVdとすれば、

R=(V-Vd)/I

で求めます。

この回答への補足

回答ありがとうございます。返信遅れまして申し訳ありません。

つまるところ、LED点灯回路を作成するときに
「9Vの電池なら、抵抗は4.7kくらいで・・」と抵抗が計算できますが
「1000uFのコンデンサなら、・・・」となると、しかるべき抵抗が算出できない気がします。

コンデンサから、10mAで一定に放電などが出来るのでしょうか。
V=RIから、コンデンサと直列に繋げる抵抗値を求めるには
コンデンサの放出電圧がわかりません。

あぁ、ここまで書いておきながら、質問が悪かったです。つまり、

「コンデンサの電気を使う際の電圧はどれくらいですか?どうやって電圧を求めるのですか?」

が聞きたかったのです。

時間がありましたらお答え願えるとありがたいです。

補足日時:2008/04/14 02:04
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敢えて電池容量と同じような考え方をするならば、例えば、1Fのコンデンサを1.5Vから1.0Vまで使うとすれば、0.5Asec = 0.14mAHとなります。

この回答への補足

私の拙い文章で、趣旨を捕らえていただいてありがとうございます。
>1.5Vから1.0Vまで使う
どのように、電圧を制限するのでしょうか・・。

補足日時:2008/04/14 02:10
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