「一気に最後まで読んだ」本、教えて下さい!

共有結合結晶は強固な結合様式のわりに密度が小さいと聞いたんですが
どういった理由なんでしょうか?
ご解答お願いします

A 回答 (1件)

理由としては、


 1)共有結合結晶を造り得る元素によるもの
 2)構造的なもの
の2つを挙げることができるかと思います。

1)について:
周期表で見たとき、非金属元素は(左)上の方に多く、より重い下の元素は、全て金属です。
このとき、同族元素で上下の元素で「原子半径(又は共有結合半径)の増加率」と「原子量の
増加率」を比較すると、後者の方が大きくなります。

例えば、硫黄とテルルで比較すると、
  硫黄  :共有結合半径=102pm、原子量=32.1
  テルル :共有結合半径=135pm、原子量=127.6
で、共有結合半径が約1.3倍でしかないのに対して、原子量は約4倍にもなっています。

つまり、共有結合の結晶は、多くの場合、元素としてより軽い非金属元素からなるため、
重金属のみからなる金属結晶や、重金属を多く含むイオン結晶に比べると比重が小さい、
ということになります。
(もちろん、リチウムなどのように、軽い金属元素の結晶では、共有結合の結晶よりも軽い
 という場合もあります)


2)について:
同一元素でも、温度などの違いによって、金属結晶になったり共有結合の結晶になったり
するものがあります(例えば錫など)。
この場合は、元素としては同一なので、上記のような違いはないので、密度の違いは
「より密な構造をとれるかどうか」によって生じます。

金属結合やイオン結合が方向性を持たないため、特に金属結合では最密充填構造を
とりやすいといえます。
(イオン結合の場合は、同電荷同士の反発があるため、必ずしも最密充填になりやすい
 とは限りませんが)
一方、共有結合は方向性を持つため、これが制約となって、最密充填にならなくなる
ことが多くなります。

この結果、結晶内に隙間が生じることになるので、密度の低下につながる、ということです。
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この回答へのお礼

とても丁寧な解説ありがとうございます。m(__)m
とても参考になりました。

お礼日時:2008/06/23 20:56

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