プロが教えるわが家の防犯対策術!

高分子物質の結晶化度は何に依存しますか?

A 回答 (2件)

<高分子物質の結晶化度は何に依存しますか?>



モノマーの特性は基本的なものです。結晶性高分子と
非晶性高分子の何れに成るかはそれで決められます。

しかし、結晶化度を左右するのは、モノマー自体の性質
ではなく、分子鎖中での繰返し単位の結合部の構造、
結合の向き、側鎖の配位(立体構造)等の規則性と
それらの配列(鎖内分布)とそれらの割合となります。

副次的には、分子量と分子量分布も影響を及ぼしてきます。
例えば分子末端の影響が低分子量の物ほど大きくなり、
結晶化に影響します。分子量が大きいものでは、長い分子
の運動(再配列)が遅くなるために結晶化挙動が遅くなり、
結晶化度は低くなると言われています。

当然ですが、結晶化条件も影響します。
溶融高分子を溶融状態から冷却し、一定温度で保持します。
保持温度で結晶化の進行速度が違います。一般的には、
次の様に言われています。

溶融温度と結晶化温度の差が大きければ、結晶化速度は大で、
結晶粒は小さく成り、結晶化度は低い。多数の結晶核が瞬時に
発生し、そこを起点に多数の微結晶が成長するのがイメージ
できると思います。微結晶粒間は非結晶で、結晶内の欠陥も
多くなり、結晶化度にマイナスに作用します。

溶融温度と結晶化温度の差が小さければ、結晶化速度は小で、
結晶粒は大きく成り、結晶化度は原理的には高くなる事が
望まれる。しかし、進行が遅いために途中で結晶化が中断される
時がある。

この結果、最大結晶化度を示す結晶化温度が広く観察されます。

実際の成形では、溶融温度から金型温まで急速に冷却される
ので、結晶化挙動の解析は困難で、経験的な判断が必要と
なります。前述の原理から、低温金型と高温金型による成形の
間には結晶化度の差が出て来ることが説明できます。


キリスト様、ツアイチェンです。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

あなたは絶対に救われます。
現代のイエスキリストより

お礼日時:2019/01/06 18:54

単純に言えば、構造。



モノマーの構造やモノマーの組成比。
モノマーの局在性。
モノマー間の結合部の構造、結合の向き。
側鎖の配位(立体構造)。
分子量と分子量分布。

それと、成形条件。

というところです。
    • good
    • 1

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!

このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています


このQ&Aを見た人がよく見るQ&A