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元素の宇宙存在度というグラフを見ると、水素とヘリウムが多くて、リチウム、ベリリウム、ホウ素で、少なくなっています。真ん中あたりでは、鉄が多くなっています。原子番号が小さいほど、存在の割合が高くなるのは理解できるのですが、なぜ、ベリリウムは、宇宙に少ないのでしょうか(軽い元素なのに)。
私の考えでは、原子核の安定性と、星の中で原子ができる時の核融合反応経路を考慮することによって説明できると考えているのですが、具体的には分かりません。
ベリリウムが宇宙に少ない理由について、何でもいいので、皆さんよろしくお願いします。

A 回答 (3件)

 宇宙はビックバンからはじまった。

ガモフ等は火の玉宇宙がすべての元素の融合炉であるというアイデアを、1948年に発表した。しかし、その後、4Heより重い元素は初期の宇宙では大量にはつくられないことが判明した。そして、D(重水素),3He(ヘリウム3),4He(ヘリウム4),7Li(リチウム7)等、軽元素のビックバン元素合成である。
 さらに、恒星内で行われる核融合反応で、6C(炭素)から26Fe(鉄)までの元素が合成される。超新星の爆発の衝撃でさらに原子量の大きい元素が誕生するのである。
 この元素の成因説で、3Li(リチウム)~5B(ホウ素)はビッグバンで生まれたもの。しかも、大部分は水素とヘリウムである。恒星内の核融合反応の最終点が鉄で、鉄に多いピークがある理由である。恒星内の核融合反応ではほとんどリチウム~ホウ素の元素は生まれない。
 とういう、宇宙の成因説「ビッグバン理論」と「星の一生(恒星の核融合反応)」の理論により、元素の量が決まってくる。

参考URL:http://base4.ipc.konan-u.ac.jp/Kenkyu/buturi/cos …
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
恒星内の核融合反応が、鉄で終了するのは、鉄の原子核が他の原子核に比べて安定だからですよね。やっぱり宇宙では、リチウム、ベリリウムなどの合成経路って少ないんですね。

お礼日時:2001/02/20 19:29

bilikenJrさんの回答への補足です。

本題から外れるので手短にさせて
いただきます。

太陽から来るベリリウム7ニュートリノが地球上で観測される数が少ない
ということが知られていますが、このことは、現在、一般には太陽内で
作られるベリリウムの量が予想より少ないのではなく、太陽内では予想
どおり作られているのだけれどニュートリノが地球に届く前に観測され
にくい「ミュー型ニュートリノ」に変身してしまう「ニュートリノ振動」
という現象が起こっていると解釈されています。

参考URL:http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/index_j.html
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
内容が深いですね。ベリリウム7問題について、私は、よく理解できてはいないのですが、専門家の予想通りの量のベリリウムが太陽系でも作られているということですよね。

お礼日時:2001/02/21 18:29

dragon-2さんの補足として。


星の中での核融合反応で、もっともエネルギーを供給してくれるpp連鎖反応部ではbigseaさんの言われるとおりベリリウムも必要であることは分かっています。
しかし、太陽の核融合反応に伴うニュートリノ量の観測から、ベリリウムは太陽中でほとんど作られていないという指摘がなされています。
これは通常「ベリリウム7(セブン)問題」といわれています。
ベリリウム7が十分に作られないと、ボロン8が作られず、ボロン8の核融合反応に伴うニュートリノが出てきませんが、現在の観測では、ボロン8ニュートリノが地球にやってきていることが観測されています。これが矛盾として指摘されており、太陽標準模型の問題点として解決が待たれているところです。
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この回答へのお礼

面白い学説を教えてくださり、ありがとうございました。

お礼日時:2001/02/20 19:31

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