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昨日、山本七平氏の「一下級将校の見た帝国陸軍」を読んで、暗澹たる気持ちに成りました。現在の自衛隊でも、人間関係の基本は暴力であり、兵士が、どんなにやる気が無くても、気魄のある人間に見えることが重要であり、そこに、演技が要求され、上官との会話は成立せず、従って、現場の事情は、上に流れる事がなく、ただ、絶対服従と暴力があって、現実から遊離した世界が存在し、・・・現実から遊離した命令が下りてくる・・・・ 自衛隊でもそうなのですか?
(この質問は、軍隊を廃止すべきという視点から行っている訳ではありません。山本七平氏の著作と同様、戦争に勝つにはどうすれば良いか・・・という視点から言っているのです。)

A 回答 (7件)

確かに自衛隊も事実上の軍隊ですから、上意下達を重視した組織なのだと思います。

ただし、旧軍でも陸軍と海軍の違いがあります。現在の自衛隊も陸海空に分かれています。この3自衛隊の発足もそれぞれの事情があり、旧軍との関係は異なるものです。詳細は中公新書の『自衛隊誕生』を読んでください。学者による本格的な著述なので、読むのは骨が折れますが、一読の価値はあります。

海上自衛隊は旧海軍関係者が最初から関与しているので、文化的な共通性も強いようです。一方、航空自衛隊は陸軍と海軍の関係者が混じっており、またアメリカによる日本の航空機製造への制限もあって、アメリカ空軍の影響がかなり強いそうです。そして、陸上自衛隊は大戦の張本人ということもあり、旧陸軍関係者が出遅れてしまい、警察官僚の支配が強かった時期があったそうです。旧陸軍の影響よりも、警察的な考え方や軍隊なのに軍事力を否定するという矛盾が自衛隊に無用な呪縛を与えているのではないでしょうか?

同じことは、海上保安庁にも当てはまります。善し悪しは別にして、海外のコーストガードはほとんどが準軍隊です。アメリカの沿岸警備隊も有事には、軍の指揮系統に統合されます。尖閣諸島でもめた台湾の海岸巡防署も、一部は軍の一部門の流れをくんでいます。一方、日本の海保は文民の官憲組織なんです。なので、あまり大型の火器を配備するには躊躇があるようです。とはいえ、昔はアメリカの沿岸警備隊も予算が少なく、貧弱な装備に泣いた時期があったそうですが。。。。

あと、今の自衛隊では、特に陸上自衛隊のようですが、自殺者が後を絶たないという状況も確かにあります。詳しいことは、『軍事研究』という月刊誌にも出ているので、見てみてください。

この回答への補足

 回答ありがとうございます。
自衛隊は旧軍とは別に新しく創った組織ですか。少し安心です。良い事だけかは、分かりませんが。
 あと、自殺者が後を絶たないのですか。いったい何が起こっているのでしょう?

補足日時:2008/09/16 15:20
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この回答へのお礼

 回答ありがとうございます。

お礼日時:2008/09/16 15:51

元海上自衛官です。


「一下級幹部の見た海上自衛隊」はそうではなかったですね。
暴力は基本的に厳禁ですし、可笑しな命令などだそうものなら下に窘められ大恥をかかされます。
そんな幹部は下から幹部扱いして貰えなくなります。

<どんなにやる気が無くても、気魄のある人間に見えることが重要であり

これはやる気が無いなら辞めて下さい。
プロなんですから。

<現実から遊離した命令

これはたまにあります。
命令を出す側も困りますが上の方から文章で送られてくるとそのまま伝えるしかないのです…苦し紛れに『文句はやってから言え』とか言ったりしてね。

この質問に関しては現在の自衛隊は民間企業と同レベルかもう少し緩いぐらいです。
本当はもっと厳しくしなきゃいけないのですが…
ちなみに米軍のそれは自衛隊の比でなく酷いものです。
先進国の軍隊なんて一職業に過ぎないのでそんなもんです。

この回答への補足

 回答ありがとうございました。
とても安心しました。
 
>>>>><どんなにやる気が無くても、気魄のある人間に見えることが重要であり

これはやる気が無いなら辞めて下さい。
プロなんですから。

この文章は、修飾語で、意味は、演技が要求され、現実と遊離した世界に、演技によって、適応する・・・という意味です。わかりずらくてすみません。
 

 自衛隊は、軍隊としては十分に、常識の範囲内なのですね。それどころか、民間企業には、ずっと酷いところもあるのですね。

 実は同じ質問を YAHOO!の知恵袋でもやっているのですが、みんな誠実に答えてくれますね。ありがとうございます。
 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question …

補足日時:2008/09/16 15:32
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この回答へのお礼

 回答ありがとうございます。

お礼日時:2008/09/16 15:51

お尋ねの著書は読んだことありませんが、旧日本軍と現在の自衛隊ではかなり違う精神論で成り立っています。

もちろん空挺部隊などの特殊な精鋭部隊はかなりのモーレツさがあるそうですが、普通科連隊などはふつうの体育会系のノリだそうです。
しかし「軍」というのはふつうとはかなり違う任務につく場合がありますので、どこの国でもある種の「絶対服従」な組織であることは間違いないでしょう。
そのへんはスタンリー・キューブリックの「フルメタルジャケット」を観るとよくわかります。

この回答への補足

 回答ありがとうございました。
大分、安心しました。
 また、軍隊に絶対服従が当然なのも分かります。でも、その命令が、理不尽だったり、いじめそのものだったり、するのが、不安なのですが、ふつうの体育会系ならば、常識の範囲内みたいですね。

補足日時:2008/09/16 15:14
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この回答へのお礼

 回答ありがとうございます。

お礼日時:2008/09/16 15:52

 食事時に自衛隊員がよく同じ食堂で食事していますが、まあ普通ですね。

親しいから一緒に食事をしているのかもしれませんが。
 あとは勝手な推論。
 命令系統の絶対性は組織の目的上あるでしょうね。
 作戦上の重要事項は下部には知らせないのが普通になっていますから、自衛隊もそうでしょう。(拷問に対応するため、捕虜になった場合は知っていることは全て話してよいことになっているらしい)
 自衛官不足も長かったし、それなりのコミュニケーションは当然あるでしょう。
 上官への服従度やコミュニケーションの性格は陸海空で随分違うのではないでしょうか。自己の判断が問われる場面が多いのは、陸>空>海、意思の統一が必要なのは、海>空>陸でしょうから、イメージとは異なるような雰囲気かもしれません。

この回答への補足

 回答ありがとうございます。
確かに少し前までは自衛官の成り手が不足していましたね。自衛隊も社会と関わって、かき集める必要ある以上、ある程度常識的になる圧力がありますね。

補足日時:2008/09/16 15:04
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この回答へのお礼

 回答ありがとうございます。

お礼日時:2008/09/16 15:52

少なくとも私の見聞きした範囲において、現在の自衛隊には



> 人間関係の基本は暴力であり、兵士が、どんなにやる気が無くても、気魄のある人間に見えることが重要であり、そこに、演技が要求され、上官との会話は成立せず

というのは当てはまりません。勿論、訓練中に上官と私語をする、ということはありませんが、職務時間外においては、会社の上司と部下というよりも仲の良い兄弟や親子にむしろ近い関係です。
また、聞いた話では自衛官同士で結婚することも多いそうです。

現場の事情は、ほぼ完全に上に流れています。
例えば、骨伝導方式であれば、爆音の中でも会話が可能だったりしますから、ほぼ常に通信を行うことが出来ます。また、現代の米軍と同様、情報の大切さが分かっていますし、そのための装備も偵察機からジープ等を使った偵察隊に至るまで少なからず存在し、その偵察情報を元に戦闘を行います。なので

> 現場の事情は、上に流れる事がなく、(略)現実から遊離した命令が下りてくる

は、ほとんどないです。
問題となるとすれば、逆に政治的なからみでの「命令が下りてこない」という問題でしょう。出動命令がなければ、基地から一歩も出られませんからね(面白いことに、出動命令はあっても撤収命令は規定がない)。

現在の日本の法的な側面から見た防衛体制は不備が多すぎます。例えば、超法規的措置をとらなければ野戦病院一つ作れませんし、基地の外に塹壕一本掘ることも出来ません。

この回答への補足

 回答ありがとうございます。
自衛隊内部では、ちゃんと情報は上に流れていて、現実的なのですね。しかし、政治的法律的には現実と遊離した扱いが為されている。
 軍隊は、少なくとも、戦争に勝つという現実に立脚していますが、現実と遊離した夢に立脚した夢遊病者が多いのでしょうか。存在論的な誤りは全てに影響し、彼らはそれが、人格の基本となり、明らかに変な判断を繰り返す・・・拉致被害者を全員、北朝鮮に戻せ、とか、アジア共同体をつくれとか、支那に援助しろとか・・・

補足日時:2008/09/16 14:49
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この回答へのお礼

 回答ありがとうございます。

お礼日時:2008/09/16 15:52

挙げられている本を読んだことはないのですが、レビューを参考にお答えします。



この本の内容紹介によると、旧軍での筆者の経験を通して描く日本人論なのだそうです。
>どんなにやる気が無くても、気魄のある人間に見えることが重要であり、そこに、演技が要求され、上司との会話は成立せず、従って、現場の事情は、上に流れる事がなく、ただ、絶対服従があって、現実から遊離した世界が存在し、・・・現実から遊離した命令が下りてくる・・・・

こう書き換えてみると現代日本の組織にも通じるところがあるのではないでしょうか?そういう意味では自衛隊の中にも、そういった部分があるのかもしれません。

質問主さんの意を汲んだ回答をしますと自衛隊という組織だけをクローズアップするのではなく、日本全体を見た中での自衛隊という考え方が必要なのではないかと思います。

国際貢献という言葉を昨今、耳にする機会が増えたのではないかと思いますが、自衛隊の任務は増えてきています。防衛、災害派遣、国際貢献。MDという巨大予算を要する計画まで抱えています。

国家に必要であるということで自衛隊に役割を与えるのは結構なことです。では増えた仕事量に対して、どの程度の予算が増額されたでしょうか?

汚職問題が足かせになっているのは確かでしょうが、国家が自衛隊に求める役割と、それを果たす為に必要な予算は変わらないはずです。
ですが現実には「防衛予算を削って福祉にまわせ。」、「EU諸国は軍縮している。日本にも出来るはずだ。」という声があります。

しかしそれが、地域の安定化に成功しつつあったEUと不穏な情勢の近隣諸国を抱える日本には当てはまらないことは一目瞭然です。
地域格差を特集した番組の司会者が「防衛予算削って何とかしましょう。」と発言します。
ですが、日本の防衛予算は南北に連なる列島と島嶼を守る為の最低限の予算です。その予算を削ることは大都市圏だけ守ることを意味します。
つまり防衛の格差が生じてしまうわけですが、この冗談のような発言に同調する視聴者は沢山います。
まさに上司との会話は成立せず、従って、現場の事情は、上に流れる事がないわけです。

という訳で自衛隊だけを俎上に載せても難しいものがあるのではないでしょうか。社会全体、様々な組織の念密な精査が必要になると思います。

この回答への補足

 回答ありがとうございます。
日本社会自体に現実と遊離してしまう傾向が有るのですね。やはり、言霊か空気の天秤の働きでしょうか。そう言えば、1995年以降、何年間か、どん底の不景気で景気回復の兆しは一切無いにも関わらず、経済企画庁は景気は回復回復と、空虚に唱え続け、列島総不況でどうしようもないという意味合いの事をいった政治家の意見は、「元気をなくす議論だ」と、封殺されたことがありました。
 確かに問題はもっと広いものがあります。
 

補足日時:2008/09/16 13:45
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この回答へのお礼

 回答ありがとうございます。

お礼日時:2008/09/16 15:51

自衛隊に限らず、軍隊に絶対欠かせないのは指揮命令系統の確立です。


一瞬・一秒の判断の遅れで、個人の生命のみならず、戦いの勝敗が決定することもありえます。
部下が上官の命令を聞かず、それを上官が悠長に説得などしている余裕は、戦場にはないのです。

ただし、部下が上官に対して意見を具申することは許されているようですが、しかし、その意見を取り入れるかどうかは、上官の考えしだい。
とにかく、上官の命令は絶対なのです。

また、旧日本軍と自衛隊では、すべてが同じではないと思います。
聞いた話ですが、自衛隊の中でも陸・海・空で、また雰囲気は違っているようです。

個人的にも旧陸軍の実体にはいろいろと疑問を感じることもあります。
司馬遼太郎の体験談的なエッセイを読んでも、「この組織、絶対ヘンだよ」と感じさせる箇所がけっこうありますし。
ただ、海軍は少し違い、もう少し理性的な組織だったとも聞いています。

まあ、軍隊とはやはり特殊な社会であり、そこに現代の一般常識をすべてあてはめたところで、意味はないと思います。
一般社会的の考えを持ち込んで、結果として弱くなってしまい、外敵の侵略に負けるようでは本末転倒ですから。

それから余談ですが、現代ではアメリカ軍を中心として、軍事における革命(RMA)が進んでいます。
特に顕著なのが情報革命で、IT技術を導入し、戦場の情報を上官のみならず部隊全体が共有できるようになることです。

情報を部隊全部で共有すれば、上司の判断を部下が理性的に受け入れることが可能となります。(部下が情報を十分にもっていない場合、上司の命令をただ機械的に受け入れることしかできない)
情報を共有することで、部下が自分が受ける命令の意味を理解することが容易になり、感情的な反発が軽減されることが期待できます。

この回答への補足

 回答ありがとうございます。

補足日時:2008/09/16 16:10
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この回答へのお礼

 回答ありがとうございます。
軍隊は一般社会とは根本的に違うのが特徴なのですね。

お礼日時:2008/09/14 18:53

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