質問タイトルうまく浮かびませんでしたが、教えてください。
興味があって、1939年以降くらいの日本の軍事関係の本をよく読みます。そのなかで後の連合国軍の常套手段となる艦船に対しての航空攻撃と、艦砲による陸上攻撃の有効性を証したのは日本軍であるということをいくつかの書籍で読んだ記憶があります。
前者においては真珠湾攻撃とマレー沖海戦、後者のおいてはヘンダーソン飛行場への攻撃がその例として挙げられていました。
そこで前者においての疑問があります。それまで世界の常識とされていた、航空機によって艦船攻撃しても有効ではないという根拠はどういうものだったのでしょうか。また、なぜ日本海軍はそれまでの常道を破る航空機による艦船攻撃で成果を出し得たのでしょうか。航空魚雷の発達によるものでしょうか。
No.4
- 回答日時:
軍事における戦術革新は、せっぱ詰まらないと出てこない。
理論だ試技だでは、なかなか受け入れられることはない。
戦場で証明されたというのが、一番効きます。
この前のイラク戦争でも、新方式を推進したのは、文民であるラムズフェルドだったり、第二次世界大戦での電撃戦を進めたのも、伍長あがりのヒトラーです。プロになればなるほど証明された戦術に固執します。
では、日本軍が航空攻撃で先鞭を付けたのはなぜか?
大きな背景としては、対英米艦艇制限により、砲撃戦で絶対的な劣位が明確になったこと。このために、山本五十六は航空戦力の研究を始めました。
さらには、アメリカが1941年までは実戦をしていなかったのに対して、日本はその前から実戦をしていた。戦略爆撃の先鞭とも言われている錦州爆撃は、実に1931年。
ご回答ありがとうございました。プロになるほど証明された戦術に固執するというのはあるのかもしれません。しかし真珠湾においては第1航空艦隊の司令に水雷屋の南雲中将を据えるといったあたり山本の意図は分かりにくいですね。航空の可能性を見出してその戦術を検討したのに、実行部隊の長に航空に疎い人物を据えては画竜点睛を欠くの言葉どおりですね。
No.3
- 回答日時:
戦前、アメリカ陸軍の航空至上主義者だったウィリアム・ミッチェルが廃棄処分になる戦艦を爆撃実験して沈めることに成功しました。
ミッチェルはこれをもって「いつか戦艦も航空機に沈められる時代が来る」と予言しましたが、世界中の多くの軍人からは冷ややかな目で見られました。なぜなら、それは静止目標である状態の戦艦に対するもので、しかも実験はかなり無理して沈めたものだったのです。通常戦争では当然艦船は回避運動をしますから、その状態にある戦艦を沈めることは不可能と考えられていました。
そもそも、当時の艦上航空機すなわち急降下爆撃機が搭載する爆弾では戦艦に対して有効な打撃は与えられませんでした。また魚雷はどこから来るかわかりやすいのでなかなか当てるのが困難です。そもそも戦艦は魚雷が1本か2本当たったところで簡単に沈むものではありません。あの戦艦武蔵はフィリピン海戦でのべ20本近い魚雷を当てられています。
ですから常識的に考えても「航空機に戦艦は沈められない」のです。実際問題、第二次大戦を通じて航空機「のみ」で「作戦行動中」に沈められた戦艦は、P・O・ウェールズ、レパルス、武蔵、大和のみです。英海軍の2艦は開戦当初で航空機に対する認識が甘かった影響があるでしょうし、日本海軍のほうに至っては「象も蟻の大群に倒される」状態であったといえます。
真珠湾においては、米海軍も全く油断していた理由があります。港湾である真珠湾では水深が浅く、通常魚雷を投下すると魚雷が底に当たってしまうのです。日本海軍は魚雷に工夫をして浅い真珠湾でも魚雷が底に当たらないようにしたため(日本人らしいエピソードですね)真珠湾でも魚雷が効果を発揮できたのです。
その真珠湾のきっかけになったのは英海軍によって行われたタラント奇襲作戦です。これによって伊海軍の戦艦が大破着底したことを受けて真珠湾への奇襲作戦を実行することになりました。しかしたった1隻の空母から行われたタラント奇襲と違って日本海軍の主力空母を全て注ぎ込んでの奇襲なんてはっきりいって正気の沙汰とは思えず(奇襲の原則は少数精鋭で行われること)生前「俺ァ海軍辞めたらモナコに行ってバクチ打ちになるんだ」というほどのバクチ好きだった山本五十六らしいハイリスク作戦だったといえるでしょう。
ご回答ありがとうございました。
>なぜなら、それは静止目標である状態の戦艦に対するもので、しかも実験はかなり無理して沈めたものだったのです。通常戦争では当然艦船は回避運動をしますから、その状態にある戦艦を沈めることは不可能と考えられていました。
なるほどと思いました。確かに回避運動を行っている艦船への航空攻撃はあまり有効ではないのでしょう。真珠湾は鹿児島で散々訓練してきた練度の高いパイロットからさせたらあの成果は必然であったと言えるのかも知れません。逆にアメリカは物量に物を言わせて日本に1つだけだった空母機動部隊を複数編成することで、制海権を得たのですね。山本もダメになったからラバウルまで視察に行ったのでしょうか。バクチ打ちだけに十に一の勝ち目がなくなったと思った時点で全部ほっぽり出したのかも知れませんね。
No.2
- 回答日時:
個人的な見解に過ぎませんが、日本が世界で初めて航空機による艦船攻撃の有効性を立証できたのは単なる偶然に過ぎず、海戦の主役が大型戦艦から空母と艦載機に交代したのは航空機の進化に伴う必然であったと思います。
太平洋戦争以前から、日本だけに限らず、世界各国の様々な人々が航空戦力の有効性を唱えていました。
しかし、過去の戦歴から大鑑巨砲神話を信じて疑わない人々も多く、特に海軍の上層部にそのような人々が多かったのが事実です。
(ちなみに、これは日本でも例外では無く、史上最大の戦艦となった大和型の建造はまさにその象徴と言えます。日本で航空戦力の有効性を唱えていたのは山本五十六を始めとしたごく少数派に過ぎなかったのですが、その熱意に動かされたようなものです。)
「航空機によって艦船攻撃しても有効ではないという根拠」は明確なものでは無く、あくまで過去の戦争で航空機が主力として活躍した事例が全く無いために、保守的な考えを曲げる事ができなかっただけだと思います。
海戦の主役が航空戦力に移り変わりつつある時代の中で、たまたま実戦においてその有効性を証明できたのが日本軍であっただけだと思います。
真珠湾攻撃はまだ不意打ちに過ぎず、ハワイ基地に停泊していた軍艦は戦闘態勢が整っていない状況で撃沈されたため、大鑑巨砲神話を打ち崩すほどのインパクトはありませんでした。
しかし、当時イギリスの最新鋭戦艦で「絶対に沈まない」とさえ豪語されていたプリンス・オブ・ウェールズと随伴する巡洋戦艦レパルスが航空機のみに撃沈されたエピソードによって、文字通り大鑑巨砲神話が音を立てて崩れ去りました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AA% …
ご回答ありがとうございました。日本軍は航空攻撃で大きな成果を収めていたわりに、艦隊決戦思想を捨てきれず、最後まで敵の艦隊を求めて作戦していたというのがちぐはぐな感じがしますね。新しい戦術の有効性を偶然にも立証しつつも、活用しきれなかったのは日本らしい気さえします。
No.1
- 回答日時:
戦力が同等なら高い所からの攻撃は有効でした。
戦国時代に**極楽 ++地獄 登る??は、しでの山(*は高い所の地名+は谷間の地名?は登り坂にある地名が入ります)という唄があり戦での教訓のようなものでした。当然飛行機での攻撃は有効です。だが戦艦には有効でなっかたのかといいますと、飛行機の速度が遅く狙い打ちできた事、爆弾等を多く搭載できない事、航続時間が短いので攻撃地までの燃料の問題(船上から飛行機を飛ばす発想が無い)、飛行機が狙い撃ちされるので無理だと思い込んでいた事等によります。
ご回答ありがとうございました。おっしゃるとおり飛行機はまだ兵器としては黎明期にあったから、攻撃方法において欠陥が多かったのだと思いました。
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