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東海道新幹線が高速化できない理由として、最小曲率半径とバラスト軌道のことがよくいわれます。

曲率半径の変更は莫大な土地の買収や工事を伴い、しかも予算と時間がものすごくかかるので現実問題として無理なのは分かります。ただ、素人からすれば、スラブ軌道化は夜に工事したり、どうしてもダメなところはほんの少し運転停止するなりして、何とか出来そうにも思えてしまうのですが、問題視されつつこれが実現化しないということはやはり何かが難しいんでしょうね。

何でスラブ軌道に変更に変更されないのか、詳しい方教えてください。

A 回答 (6件)

新幹線の長期運休が出来ないから



軌道スラブは工場加工されているので現場施工の時間はそれほどかからないが、その下の路盤コンクリートの施工が一晩では無理だし、夜間のみの断続作業でも無理だから。

複線のうち交互単線運転で ということも輸送密度から不可能

中央リニアが完成するまで着手不可能では?
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 スラブ軌道化も工事が大変ですが、それ以前に「スラブ軌道にしたから高速化が可能」というわけでもないという問題があります。

バラスト軌道でも高速運転は可能で、添付写真のとおりフランスのTGVの各路線はバラスト軌道が中心で、東海道新幹線も軌道の種類に関係なく、もう少し曲線主体であればより高速な運転が可能になっていたかと思われます。

 スラブ軌道のメリットは、雪に強い(スプリンクラーで遠慮なく水をまける)、狂いが生じにくいので保守費用が低減できるというもので、そんなことから関が原だけはスラブ軌道にすればよかったなんていう話は良く出てきますが、工事が大変なので行われていません。保守費用の逓減については、重幹線でスラブ軌道でも狂いが生じるような場所だと、一旦狂いが生じた時にその修正にバラスト軌道以上の手間がかかるので、列車運行本数の多い東海道新幹線でスラブ軌道が最適かどうかには異論もないわけでもありません。軌道ではなく、路盤を一部コンクリート化して、その上をバラスト軌道にするという方法がいいのかもしれませんが。

参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1% …
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 現在スラブ軌道になっているのは建設時にそうなるようにしてあります。

現在の使用されている区間を変更するには、バラストより下の部分からの工事になりますから、かなりの費用と手間、時間がかかります。
 もし工事を行うとしてもその区間では徐行が必要になり、現状のダイヤでは困難です。
 現在は車両の改良で高速化が行われていて、N700系の「のぞみ」では東京-新大阪間を最速2時間半弱で結んでいます。ここまで速くなりますと、一部区間の改良だけでは費用に比べて効果が少ないと思います。 
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スラブ軌道にすれば、高速化が図れる訳では有りません。


バラスト軌道は、メンテの手間が掛かるだけの話です。
東海道新幹線は、東京⇔多摩川鉄橋新横浜寄りのSカーブと熱海駅付近を除いても、曲線半径2400mのカーブが断続し、現状以上にスピードアップしても時間短縮効果は僅かです。

なお、スラブ軌道は、保守管理の手間が低減される反面、バラスト軌道と比べると、路盤とレールの間に隙間がないことから、列車走行時の騒音や振動が大きくなります。
ですから、沿線に市街地を抱える東海道新幹線では、騒音規制上、スラブ軌道の採用には無理があります。
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スラブ化ですが、ただコンクリートで固めるのではく、強固な基盤が必要になります。

これは、国鉄などが過去に試み、大失敗、元に戻すのに大変な手間をかけた結果わかったことでもあります。
既にコンクリートで高架になっている部分ならまだ可能性はありますが、それ以外は全て作り直すくらいの費用ががかります。運行しながら、となるとなお大変な工事になりますね。
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スラブ軌道というのは、コンクリート路盤の上にスラブというコンクリート製の板を設置し、そのスラブの上に線路を固定したものです。


ところが、このスラブ軌道用のコンクリート路盤というのは、従来の強化路盤(路盤をアルファルト舗装やコンクリートで固めて強化したもの)と少々違い、スラブを位置決め・固定するための円柱状の突起がある特殊な形状をしています。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%A9% …

つまり、東海道新幹線をスラブ軌道化するには、現在のバラスト道床を全て撤去してこの突起のあるスラブ専用路盤を構築し、さらにその上にスラブを設置しレールを締結する、という作業を経なければいけません。

ところが、現在の新幹線の保守時間は最終列車終了後から午前6時の始発発車までのわずかな間しかないのに対し、このようなコンクリート路盤はコンクリート打設、養生も含めると最低でも数日を要するので大規模な運休が必要となり、とてもじゃないけど採用できないのです。
(それゆえにスラブ軌道は新規開業区間でしか採用されていない)。

また、スラブ軌道はバラスト軌道に比べて騒音が大きいという欠点があります。
これは、バラスト軌道では列車の音が砂利によって拡散されたり砂利の隙間で吸収されたりするのに対し、スラブ軌道はコンクリートの板なので列車から出る音が全て反射してしまうからです。
このような欠点があるため、京葉線の一部区間ではスラブ軌道の上に小砂利を一面に散布して騒音の低下を図っているくらいです。

常に騒音問題と隣りあわせで営業を行っている東海道新幹線(午前6時より前に列車が走らないのも、東京都内が110km/hに制限されているのも騒音対策)にとって、スラブ化で騒音が大きくなるのは非常にマイナス要因ですから、この点でもスラブ軌道は採用しづらいでしょう。

近年、弾性枕木直結軌道という軌道方式が開発されてつくばエクスプレスなどに使用されていますが、これもスラブ軌道と同じで工期が長く、バラスト軌道に比べて騒音が大きいという欠点も同様(スラブよりは騒音が低い)ですから、この方式も新幹線という既存路線の改良には採用しづらいでしょうね。


バラスト軌道をスラブ軌道並みに強化する方法としては、JR東日本が独自に開発し、山手線などで採用実績のあるTC型省力化軌道というものがあります。

http://ja.wikipedia.org/wiki/TC%E5%9E%8B%E7%9C%8 …

これは、現在のバラストと枕木をいったん撤去し、路盤の上に不織布を敷いて新しいバラストと幅広PC枕木を設置し、粘度の低い液体のようなセメントモルタル系填充材を流し込んでバラストと枕木を一体化して固める、という手法で、夜間の工事間合いで施行可能という利点があります(山手線などは運休なしで施行した)。

ただし、これは在来線で使用されている技術で、新幹線のような超高速・高頻度運転の路線で実用になるかどうかは未知数ですし、流し込む填充材の粘度が低いために、新幹線のような盛り土状になったバラストでは填充材が流出してしまって今のままでは使えないでしょう。

また、仮に採用した場合、新幹線のように線路への負荷が大きい場合は填充材が完全に固まるまではスピードダウンを余儀なくされますが、こういったことも含めて投資面と営業面で割に合うか、という問題もあるでしょうね。
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この回答へのお礼

たくさんのかたにお返事いただきました。どうもありがとうござます。
まとめると、どうやら、転換工事は私が思っていた以上に大変なものであまり現実的でなく、騒音などのマイナス面も無視できない。しかも急カーブが多い東海道新幹線では、高速化の意味でもそれほど効果はない、といったことになると思います。

ありがとうございました。

お礼日時:2009/02/11 22:17

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