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水中でのチオ硫酸ナトリウムと塩素の反応について質問です。
ウィキペディアでは
Na2S2O3 + 4Cl2 + 5H2O → 2NaCl + 2H2SO4 + 6HCl
となっていますが、
化学の参考書として有名な「新研究」には
Na2S2O3 + H2O + Cl2 → Na2SO4 + S + 2HCl
とあります。だいぶ違いますよね…
二つとも、特に反応の状況は書いてません(「加熱しながら」とか)ので
普通の温度の水だと思います。
どうしてこうも違うのか教えてください。

A 回答 (5件)

少し考えてみました。



チオ硫酸イオンの中の2つのSには違いがあります。
S-SO3^(2-)です。
このSが酸性では離れやすいということです。
反応式は多分
S2O3^(2-)→SO3^(2-)+S
でしょう。
だとすると強酸が存在するとSO2の発生が起こります。
酸化剤が存在するとSO4^(2-)に変わります。

曝し粉に塩酸を加えて塩素を発生しているいる試験管にチオ硫酸ナトリウム水溶液を加えた場合、一瞬で全面が濁ります。下向きに入道雲が湧いたような状態になります。でもそれで気体発生は止まります。塩素の発生も二酸化硫黄の発生も起こりません。栓をしない試験管を試験管立てにただ立てておいて何の支障も起こらないのです。
Sの沈殿が酸によるものだとしても塩素の還元は起こっています。
従って塩素(または次亜塩素酸)と亜硫酸イオンの間で酸化還元反応が起こっていることになります。

私がやったのは塩酸酸性の強酸条件下のものですが
塩素水自体
Cl2+H2O⇔HCl+HClO
で酸性です。
塩素とチオ硫酸ナトリウムの反応の中身が
・酸によるSの切り離し反応
・亜硫酸イオンと塩素との酸化還元反応
の組み合わさった反応であるとしてもいいのではないかと思うようになりました。
この反応が起こるとHClが生じますから酸性が強くなっていきます。
遊離の亜硫酸イオンの量が多ければSO2の発生も観測されるはずです。
亜硫酸イオンと塩素の反応が優先的に起こっている事になります。
反応式としては2番目の方になります。

S-SO3^(2-)の中の酸化数0のSをSO4^(2-)まで酸化するのはかなり難しいことではないでしょうか。
ヨウ素とチオ硫酸ナチトリウムの反応で得られた四チオン酸ナトリウムはこのSがわずかに変化することで-SO3-のSが酸化されています。
[SO3-S-S-SO3]^(2-)というイオンになっています。-S-S-の部分のSの酸化数はやはり0です。
酸化数では表せない変化が起こっています。
ヨウ素水の酸性がものすごく弱いというのが塩素とヨウ素で起こる反応が異なるという理由だということにもなります。

硫酸は強酸性条件では硫酸水素イオンとして存在するとしていいはずです。0.1M硫酸では完全電離とすると[H^+]=0.2Mになります。ところがpK2=2として計算すると[H^+]≒0.11です。
硫酸を2価の強酸、完全電離と考えてよろしいというのは中和を考えている場合のことだろうと思います。中和点でのpHは7.2です。中和滴定曲線でも第1中和点でpHの勾配の変化は生じません。
よくある2段階中和の曲線ではないのです。塩酸の滴定曲線の形との区別は難しいです。
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この回答へのお礼

皆さんご回答ありがとうございました。
化学は奥が深いのですね。
反応式を考える癖を付けようと思います。

お礼日時:2009/07/03 17:11

#3> 「ヨウ素によってはテトラチオン酸イオンに、塩素によっては亜硫酸水素イオンに酸化される」


と書かれています。
これは硫酸の第二段階の電離が弱い(pK2≒2)ということで
Na2SO4+HCl→NaHSO4+NaCl
となっているということを表しています。

化学辞典はもっていなので確認してませんが,「亜硫酸水素イオン」になるんなら,また違うパターンということになりますよ.

#3> 曝し粉に塩酸を加えて塩素を発生させる時、捕集が終わったらすぐに反応を止める必要があります。その時に用意しておいたチオ硫酸ナトリウム水溶液を加えるという操作を行いました。

この場合は,塩酸で強酸性になっている中にハイポを入れているわけで,塩素酸化の条件がなくても一瞬でイオウを遊離します.つまり,これでは (1) なのか (2) なのかはわからない.
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森北出版の化学辞典には


「ヨウ素によってはテトラチオン酸イオンに、塩素によっては亜硫酸水素イオンに酸化される」
と書かれています。
これは硫酸の第二段階の電離が弱い(pK2≒2)ということで
Na2SO4+HCl→NaHSO4+NaCl
となっているということを表しています。
どちらの式も当てはまります。

後はSの沈殿が生じるか否かです。
1番目の反応式であれば無色のままです。
2番目の反応式であれば黄色く濁ります。

私がやった経験では2番目です。
曝し粉に塩酸を加えて塩素を発生させる時、捕集が終わったらすぐに反応を止める必要があります。その時に用意しておいたチオ硫酸ナトリウム水溶液を加えるという操作を行いました。
速い反応です。試験管の全体が一度に黄白色に変化します。・
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現実には,塩素とチオ硫酸ナトリウムがどのくらいの量比でいるかとかにもよるような気がする.


新研究が正しければ,液はイオウを析出して濁るはず.
だけど,そもそもチオ硫酸イオン自体がちょっと pH が下がればそれだけでイオウを遊離してくるから,塩素との反応が本質的なのかどうかはよくわからない.このときは亜硫酸イオンも副成されるけど,それは塩素と反応して硫酸イオンになるだろう.
実際に調べたことがないのでアレだけど,硫酸イオンまで酸化されるのかどうかも疑問が.S4O6(2-) (テトラチオン酸イオン) くらいってこともありそうに思える.
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
>そもそもチオ硫酸イオン自体がちょっと pH が下がればそれだけでイオウを遊離してくるから
そうだったんですか…知りませんでした。
つまり正確にはどうなっているかわからないのですね。

お礼日時:2009/06/27 21:47

調べ回りましたが、結論は「いずれも信用に値しない」という事実です。

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この回答へのお礼

ありがとうございます。
では本当のところどうなっているのでしょう?

お礼日時:2009/06/27 20:17

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