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こんちわ。
物理の基礎的を勉強しているものです。
ボーアの理論とか,シュレーディンガーの方程式とか,いろいろ出てきているのですが。どうも,読みにくくてつらいです。
物理学全体の体系を理解していないので,何を勉強しようとしているのかも分からないのだと思います。
そこで,先に進むきっかけとして,量子力学とはなんなのか?何が目的なのか?教えていただけると非常にありがたいです。

例えば,原子中に含まれる電子の存在状態を説明するもの?程度の答えを期待しております。最終目標が分かれば,独学できると思っていますので。

この質問自体,変なことを言っていると思いますが,御手柔らかに・・・

A 回答 (2件)

>量子力学で扱う粒子とは電子のことだと考えてよいのですか?



 量子力学は、アイザック・ニュートンの物理学で
説明のつかない電子の運動を解明する過程で生まれた
ものなので、基本的な説明、入門書的な本では電子
の運動を中心に行われます。
 しかし電子は他の電子同士や、原子核との間で
相互作用、つまり運動量を交換することにより
反発しあったり、引っ張りあったりするため、
当然量子力学の説明は電子の周囲にも及びます。

 相対性理論で有名なアルバート・アインシュタインは
光量子仮説(1925年?)、つまり光は量子力学で扱える
粒子ではないかという説を発表し、量子力学の発展に
貢献します。

 電子と電子が反発しあうのは、光の粒、つまり光子が
力を伝えているからで、ミクロの世界ではこういった
一定の大きさをもった粒(量子)が運動の説明の基本
だというのが量子力学です。

1957年、バーディーン、クーパー、シュリーファーの
3人の学者が、他の物理現象と同様、ニュートンの力学で
は説明不可能だった超電導現象の説明に量子力学を応用
し大きな成果を上げます。
 超電導現象が起きているとき、物質内の電子は
2つづつが対をなして運動していることが実験的に
知られており、本来反発するはずの電子が対になれるの
かナゾでした。

 バーディーンらは格子振動(原子の結晶構造全体の
振動)が量子化され電子の間に引力をもたらす量子
として働くことを理論的に説明しました。現在この
理論は3人の頭文字をとってBCS理論と呼ばれて
います。


 またこの量子力学の考え方が他の全ての自然現象に
応用できるのではと考えた学者たちはさらに多くの
応用を試みます。

 1936年、原子核はプラスの電気を持っている、
電子はマイナスの電気をもっている。だから光子を
媒介とした量子電磁気学的説明で引きあう力が説明
できるが、原子核の中には電気的に中性な中性子がある。これが陽子と結合しているのは光子では説明がつかない
とし、この中性子と陽子の間に引力を生じさせている
量子(粒子)が存在しているに違いないと、日本の
湯川秀樹博士は予言しました。
 正確にはこの粒子の質量を理論的に予言し、これを
中間子と呼んだのです。

 これが戦後、日本初のノーベル賞受賞となる
中間子理論です。

 その後、重力の説明にも量子力学の考えが応用
できると考えた学者たちは重力を伝える粒子(量子)、
グラビトン(重力子)の存在の可能性を模索し始め
ますが、この考え方は現在、必ずしも成功している
とは限りません。グラビトンが明確に検出されない
のです。

 また光(や電子など)は、波であって粒子であると
いう、コペンハーゲン学派いうところの二重性と
いう考え方にもいろいろ問題点が指摘されており、
例えば、理論物理学者デビット・ボームは、
量子力学の波動関数を展開し直すだけで、
電子がパイロットウェーブとなずけられた波に
乗った粒子であることの説明が可能であることを
示しています。


>最終目標が分かれば,独学できると思っていますので。

 量子力学は、ニュートン力学で説明不可能な現象を
説明できたので、この考え方で全てが説明できると
多くの学者が期待し、発展してきました。
 ところがミクロの世界を説明できたこの量子力学を
重力のようなマクロの世界に応用しようとすると、
いろいろ問題点があることがわかりました。何より
重力をうまく説明した相対性理論を矛盾を生じるのです。

 そこで現在、この量子力学も相対性理論も、もっと
大きな理論体系の一部、若しくはその大きな理論の
近似計算的存在ではないかという考えが主流になって
おり、大統一場理論、標準理論、超弦理論、
量子ループ理論、スピンネットワーク理論など
多くの理論の構築が試みられています。

 
 ここ数年で分かってきたことは、これら全体を
統一して説明しようとしている理論が、実は
もっと大きな理論体系を、それぞれ別な角度で
見ているだけという可能性があるということで、
今、理論物理学の世界はちょっと面白い時期に
さしかかっているようです。

 量子力学はこういった、わくわくするような
理論物理学の世界への、ミクロな入り口と言える
のではないでしょうか?
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
かなり,物理学を楽しんでおられることがよく伝わってきます。私も「わくわくするような理論物理学」という表現が出てくるくらいになりたいものです。
おかげさまで,量子力学の位置付けが分かりました。電磁気学とか熱力学というのは,そのネーミングで中身がある程度イメージできるのですが,量子力学は??だったもので。
今回の質問で,私が期待していた以上に収穫が得られたので本当に満足しています。また,質問をするかもしれませんがよろしくお願い致します。

お礼日時:2003/04/18 09:29

極微の世界で起こる現象を説明するための基礎理論です。


エネルギーが飛び飛びの値しかとらない。
粒子が同時に波の性質も持つ。
粒子の位置をはっきりさせると運動量がはっきりしなくなる。
などなど、日常的なスケールの世界とは違った法則が働きます。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
期待していた形のお答えで感謝致します。
もひとつだけ教えていただきたいのですが、量子力学で扱う粒子とは電子のことだと考えてよいのですか?

お礼日時:2003/04/17 21:22

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