アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

いつもお世話になっております。
ふと疑問に思ったことがあり、雑談程度に、お付き合いいただけたらと思います(^^)
私は、そこまでの読書家ではありませんが、本を読むのは好きです。
古典、現代小説、日本文学、海外文学、ミステリー、少女小説、純文学…と気になったものを気ままに読んでいる感じです。

疑問に思ったこと、というのは…
『アンナ・カレーニナ』(トルストイ)を読んでいて、その中の貴族の何気ない歓談の場面で、
「グリム童話で”影を失った男”の話があるけれど~」というセリフがありました。
”影を失った男”と聞いて思い浮かんだのが、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(村上春樹)です。
『世界の終り~』は私のとても好きな小説です(私はコアな春樹ニストではないですが、初期作品、特にこの作品はとても好きです。)。
特に、”影を失う”という発想に驚き、魅力を感じ、村上春樹の独自の発想を感じていました。
村上春樹がグリム童話の中からこの発想を得たとは思いませんが、トルストイが作中に挙げているセリフであれば、有名な発想だったのかな…とも思って。。

→そこで質問ですが、
有名な名作の”要素”を現代小説の小説家が、土台とした作品のことは明記せずに、自分の発想として作品を書いているものはありますか?
(村上春樹がそうであるというわけではなくて)
それか、そういう風に感じた作品はありますか?
(人間の原罪とか、三角関係とか、不倫とかそういうよく見かけるものではなくて)

抽象的な質問ですみません。
読書好きの方、気ままにお答えいただければうれしいです(^^)

A 回答 (1件)

「影を失った男」が本当に「グリム童話」にあるのでしょうか。


そのような物語があるのかもしれませんが、トルストイの記憶違いという可能性もあるのでは?

私の知っている「影を失った男」はシャミッソーの書いた『影を失った男』です (原題は「ペーター・シュレミールの不思議な物語」だが、日本語の翻訳では「影を失った男」となっている)。

『アンナ・カレーニナ』の出版は1877年ですが、上記シャミッソーの小説の出版は1814年ですから、60年以上の間隔があるので、トルストイが読んでいてもおかしくないと思います。

「土台とした作品のことは明記せずに」というのは、普通である気がいたします。
「私のこの作品はこれこれの作品に基づいて書いたものです」と作者が書くのは、極めて珍しいのではないでしょうか (芥川龍之介には、そのような記述を入れた作品があって(作品名は忘れました)、その「原典」が探されたものもあるそうですが、実は芥川のでっちあげだったことが判明。ただし、もちろん、芥川の作品には「今昔」などを初めとする元ネタのある作品も多いことはよく知られているでしょう)。

元ネタを表示せずに書かれた作品ではあっても、そのつながりが明らかなのは、たとえば James Joyce の Ulysses があげられるのではないでしょうか (パロディと見ることもできるそうです)。

埴谷雄高の『死霊』は、ネタではないけれども、ドストエフスキーの『悪霊』などを意識したものでしょう。

ドナルド・バーセルミの作品に『雪白姫』というのがあるそうですが、あれは「白雪姫」と関連があるのでは?
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます(^^)

グリム童話は昔、全集のようなものを読み解説書を読んでレポートをまとめたことがあるのですが、「影を失った男」というものを読んだことはなくて、本当にあるのか確かめていないのですが、トルストイだから間違いは書かないだろう(→私が知らないだけ)と思っていましたが、もしかしたらトルストイの勘違いなのかもしれませんね。
それはそれで面白いけど。笑

シャミッソーの「影を失った男」は調べてみましたが、面白そうですね。さっそく読んでみようかな(^^)

「土台とした作品を明記せずに」というのは、おっしゃる通り当然なのですが、
時々作者のあとがきや広告の帯で、「□□を元に作品を書きました」(例、氷室冴子『レディ・アンをさがして』は『ローマの休日』のリメイク)、
「□□を現代風にアレンジ」(例、ロミオとジュリエットの現代版は色々出てますね)といったことがあるので、そうではなくてリメイクやパロディであることを全面に押し出さないで、という意味です。

芥川龍之介、埴谷雄高、ドナルド・バーセルミなどは読んだことがありませんでした。(←こういうことが聞きたかったのです^^)

いろいろ教えてくださってどうもありがとうございます。

お礼日時:2009/09/15 01:57

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!

関連するカテゴリからQ&Aを探す