プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

こんにちは。
お聞きしたいことがあるので
質問しました。

私は仕事でLC-MSを使うことになったのですが、
『精密質量』というものがよく理解できません。

参考書も読んだのですが、
難しくてサッパリでした。

専門家の方で、
良くご存じの方がいらっしゃいましたら、
中学生にも理解できるように
簡単にご教授願えませんか?

どうぞ、
よろしくお願いします!

A 回答 (2件)

おはようございます。


元素には安定同位体の分布があります。
例えば炭素Cですと質量数と自然存在比率が、
12C:12.000 000 0(0)、98.93(8)%
13C:13.003 345 8378、1.07(8)%
の混合物が自然にある炭素です。
高分解能MSをとると当然この小数点以下の部分が同じ原子量1の差でも元素によって違うので、様々なピークが出てきます。
例えば酸素の例も挙げると、
16O:15.994 914 63(5)、99.757%
17O:16.999 131 2(4)、0.038(1)%
18O:17.999 160 3(9)、0.205(14)%
になっています。
だから一酸化炭素には、
12C16O:27.994 914
12C17O:28.999 131
12C18O:29.999 160
13C16O:28.998 260
13C17O:30.002 477
13C18O:31.002 506
の六種類があるのです、というより「無くてはおかしいのです」
この小さな差で、「元素分析」を行うことができます。
例えば窒素の場合、
14N:14.003 074 005 2(9)、99.632(7)%
15N:15.000 108 898 4(9)、0.368(7)%
なので、
14N2:28.006 148
14N15N:29.003 183
15N2:30.000 218
になりますので、質量28、29、30の全てでCOとN2が異なります。
かなり複雑な分子イオン、分画イオン、分画ラジカルイオンの全てについてその質量が小数点以下六桁まで分かれば、その値から元素組成が推定可能です。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

かなり分かり易いご説明で助かりました。

読んでいて、本当にわかりやすかったです。

要は、ザックリまとめると、
自然界に存在する、
原子量1以下の小さな部分まで分析して、
同定することができる、という理解でよろしいでしょうか?

何せ、未知の分野でしたので・・・

でも、とても分かりやすかったです。

ありがとうございました!!

お礼日時:2009/11/17 23:06

こちらを御覧になってみて下さい。



 ・http://cent-scorpio.asahikawa-med.ac.jp/akutsu/m …
  高分解能マススペクトル測定から元素組成の推定

 測定法等も書いてあって解り難いかもしれませんが,「精密質量」を簡単に言えば,『装置の分解能を上げ0.0001uあるいは0.0001Da程度の精度で測定した質量』の事です。

参考URL:http://cent-scorpio.asahikawa-med.ac.jp/akutsu/m …
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

参考サイトまでご用意していただいて、
嬉しいです!

やはり、難しかったですが、
助かりました。

簡単に言うと、
『装置の分解能を上げて、かなり微量?の精度まで求めた質量』
ということなんですかね。

わざわざ、ありがとうございました。

書籍を読んで、悩んでいるよりも
よっぽど役立ちました。

お礼日時:2009/11/17 23:12

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!