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ギブスの相律について質問です。
「1気圧で平衡にあるドライアイスと炭酸ガス」
「35℃で飽和食塩水と固体食塩が共存」
という状態があるときって上はF=0、下はF=0であってますか?

A 回答 (1件)

示強変数で自由に選べるのがいくつかというのが相律です。

F=C-P+2となります。

1.ドライアイスと炭酸ガスの系では(独立)成分は1で、相数は2ですから自由度F=1-2+2=1です。その許された自由度で1気圧と一つの変数をFixしてしまったので、残る自由度はゼロになります。
2.こちらの独立成分の数は水とNaClですから2です。相数は固相と液相で2です。よって自由度F=2-2+2=2です。35℃と一つの変数を決めたのでもう一つの自由度が残ります。

今の例では圧力Pあるいは溶液のNaClのモル分率を選ぶことができます。圧力と飽和溶液のモル分率はリンクしていますから、どちらかを決めれば他方は決まりそこで自由度はなくなります。変化させるとして圧力を選ぶとして加圧を考えると圧縮率が
κ=-(1/v)(∂v'/∂p)_t...(1)
ですからκが圧に依存しないとすれば
v'(T,P)=v'(T,0)(1-κP)...(2)
となります。従って
(∂μo(T,P)/∂P)_t=v'(T,0)*(1-κP)
です。ここでv'は理想溶液の成分(今はNaCl)の部分モル体積、v'(T,0)はNaClの温度Tにおける部分モル体積を圧力ゼロに外挿した値です。これを積分して
μo(T,P)=μ*(T)+P*v'(T,0)*(1-(1/2)κP)...(2)
となります。μo(T,P)は仮想的にNaClが純液体だったときの化学ポテンシャルです。従って溶液中のNaClの化学ポテンシャルは
μl(T,P)=μ*(T)+P*v'(T,0)*(1-(1/2)κP)+RTlnx...(3)
となります。xは溶液中のモル分率です。固体のNaClのκは溶液よりずっと小さいと仮定すればこれを無視して(2)に倣った式を書けば
μo"(T,P)=μ*"(T)+P*v"(T,0)...(2)'
となります。固相の化学ポテンシャルは(2)'そのものです。(3)と(2)'を等しいとおけば
μ*(T)-μ*'(T)+P*(v'(T,0)*(1-(1/2)κP)-v"(T,0))=-RTlnx...(4)
となります。両辺をTを固定してxで微分すれば
(v(T,0)'*(1-(1/2)κP)-v"(T,0))*dP/dx+P*v'(T,0)(-(1/2)κdP/dx)=-RT/x
dP/dx[v'(T,0)*(1-κP)-v"(T,0)]=-RT/x...(5)
ここでv'(T,0)*(1-κP)-v"(T,0)は固相から液相に移るときのモル体積変化ですからこれをΔvとおけば
(dP/dx)*Δv=-RT/x
dx/dP=-xΔv/RT...(6)
です。温度を35℃にしたとしても圧を変えれば(6)に従って溶解度が変化します。濃度を指定すれば対応する圧が自動的に決まります。
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この回答へのお礼

丁寧な説明ありがとうございました<(_ _)>

お礼日時:2010/07/19 22:33

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