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複素解析を使った実積分の計算

下記式を積分するときに、下記図にあるように小半円と大半円を分けて考えます。
ここで、この図は複素平面です。

この小半径と大半径をε→0、R→∞とすると、積分は0になるのですが、
なぜ積分が0になるのか分かりません。

お教えいただけるとうれしいです。

「複素解析を使った実積分の計算」の質問画像

A 回答 (2件)

R→∞ について :



C_R 上の積分は、
|∫{ (log x) / (x^2 + a^2) }dx|
= |∫{ (log Re^(iθ)) / ((R^2)e^(2iθ) + a^2) }iRe^(iθ)dθ|  ; x = R e^(iθ) で置換
≦ ∫|{ (log Re^(iθ)) / ((R^2)e^(2iθ) + a^2) }iRe^(iθ) |dθ  ; 絶対積分との比較
= ∫{ |(log R) + iθ| / |(R^2)e^(2iθ) + a^2| }Rdθ
≦ ∫{ (|log R| + |iθ|) / (|(R^2)e^(2iθ)| - |a^2|) }Rdθ    ; 三角不等式を利用
= ∫{ ((log R) + θ) / (R^2 - a^2) }Rdθ
= ((log R)π + (1/2)π^2) R / (R^2 - a^2)            ; θ = 0→π で積分
= { ((log R)π + (1/2)π^2) / R }・{ R^2 / (R^2 - a^2) }

最右辺は、lim[R→+∞] (log R)/R = 0 より、R→+∞ のとき =0 となる。


ε→+0 について :

C_ε 上の積分は、上記と同様にして、
|∫{ (log x) / (x^2 + a^2) }dx|
≦ ((log ε)π - (1/2)π^2) ε / (a^2 - ε^2)          ; θ = π→0 で積分
= { ((log ε)π - (1/2)π^2) ε }・{ 1/ (a^2 - ε^2) }

最右辺は、lim[ε→+0] ε(log ε) = 0 より、ε→+0 のとき =0 となる。
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この回答へのお礼

分かりやすい説明をしていただき、ありがとうございました。
理解の助けになりました。

お礼日時:2010/07/25 22:50

留数定理を使います。



int_{C_R}log(z)dz/(z^2+a^2)・・・I(1)
+int_{-R}^{-ε}log(z)dz/(z^2+a^2)・・・I(2)
+int_{C_ε}log(z)dx/(z^2+a^2)・・・I(3)
+int_{ε}^{R}log(x)dx/(x^2+a^2)・・・I(4)
=2πiRes(ai)

I(1)=int_{0}^{π}(log(R)+it)iRe^{it}dt/(R^2+a^2).
被積分関数の分子はRlog(R)、分母はR^2のオーダーなのでI(1)→0,(R→∞).

I(3)=int_{0}^{π}(log(ε)+i(π-t))iεe^{it}dt/(ε^2+a^2).
被積分関数の分子はεlogε,分母は定数のオーダーなのでI(3)→0,(ε→0).

I(2)
=int_{-R}^{-ε}(log|x|+iπ)dx/(x^2+a^2)
=int_{ε}^{R}(log(x)+iπ)dx/(x^2+a^2).
→I(4)+π^2i/2a,(ε→0,R→∞).

(2πi)Res(ai)
=(2πi)lim_{z→ai}[(z-ai)f(z)]
=(2πi)[log(a)+πi/2]/(2ai)
=[πlog(a)]/a+π^2i/2a.

lim_{ε→0,R→∞}I(4)=[πlog(a)]/2a.
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この回答へのお礼

大変分かりやすい説明ありがとうございました。

お礼日時:2010/07/25 22:49

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