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購買力平価、理論値、実質為替レートの問題


こんにちは。興味本位で勉強を始めた経済学ですが、センスが無いのか本を読んでもよく分からないため、この問題の答えを詳しい方に解説をして頂けると助かります。

初級レベルの問題で申し訳ありません。

問題:

1973年平均の円ドル為替レートは1ドル260円で適性レートと考えられた。その後2003年1月までに日・米の両国の消費物価指数がそれぞれ2.5倍、6.5倍に上昇した。
だが2003年1月平均の名目為替レートは1ドル118円である。
問題(1)2003年1月現在の購買力平価に基づく為替レート(理論値)はいくらか
  (2)2003年1月現在の実質為替レートはいくつか。これは円の過大評価か、過小評価か。
  (3)この状態は日本の財の貿易にいかなる影響を与えるか

以上の3問です。この問題の回答とその解説をして頂けたら大変助かります。
よろしくお願い致します。

A 回答 (1件)

私も初心者なんですが回答してみますね.(しかも購買力平価とか実質為替レートって十分上級な内容な気がしますが…)




◎購買力平価
物価があまり上がっていない国→通貨高状態で輸入に有利になったのが理由→通貨高と考えられる
物価が上がった国→通貨安状態で輸入に不利になったのが理由→通貨安と考えられる

スーパー単純にいえば,長期的にインフレ傾向が続く国は通貨安・デフレ傾向が続く国は通貨高と判断するのが購買力平価説かと.(間違ってたらすんません…)

問題(1)
基準時点の為替レート×日本の物価指数÷米国の物価指数=購買力平価
260×2.5÷6.5=100


◎実質為替レート
1ドル=110円のとき,アメリカで1ドルのコーラを買いたい時は110円が必要ですね.もしそこから1ドル=100円になれば1ドルのコーラを買うのに100円だけで済むわけです.(ようは為替レートが円高になれば購買力が上がるということ)

短期的にはこれでいいんですが,長期的に考えると物価水準も考えなくてはなりません.

上の事例でその1ドルのコーラが20%の物価上昇によって1.2ドルになってしまったらどうでしょう.100円ではそのコーラは買うことはできなくなり,それどころか以前の110円よりもっと払わなければならない事態(120円払わなければならない)になってしまうのです.
このように物価上昇は実質的にその国の通貨高と同じ働きをいたします.通常の為替レートに物価指数を加味した指標が「実質為替レート」になるわけです.


問題(2)現在の為替レート÷基準時点の為替レート×米国の物価指数÷日本の物価指数×100=実質為替レート
118÷260×6.5÷2.5×100=118


この事例では「本来の」実力と考える購買力平価のレートが1ドル100円,「現状の」実力と考えられる実質為替レートが1ドル118円なので,円は現状では過小評価されていると考えられます.(つまり円安状態)

過小評価(円安)されているならば,貿易に関しては輸入に不利で輸出に有利ということになりますかね.

以上の回答を作成するのに使ったページ↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B3%BC%E8%B2%B7% …
http://www.nomura.co.jp/terms/japan/si/jissitu_k …






これだけだと回答としてつまらないので,購買力平価を用いて「実践的な経済」を少々.(回答とは少し脱線するので,関係ないと思ったらスルー推奨)

購買力平価といえば「ビッグマック指数」が有名ですね.上の事例では2国間の比較のみでしたが,ビッグマック指数は世界全体の購買力を量ることができます.

ビッグマック指数
http://www.oanda.com/currency/big-mac-index

Implied PPP rate + が購買力平価での為替レート.Valuation against the USDが現状過大評価(+)か過小評価(-)かという判断基準になります.

これを見ると軒並み「北欧諸国」(デンマークとかスウェーデン)が過大評価されているのがわかりますね.過大評価されている国は将来的に是正されることで,為替の暴落の危険がある訳です.(現に過大評価されていたユーロがリーマンショック以降かなり評価を下げました)
北欧諸国全体が過大評価されているってことは,北欧諸国がクレジットイベント(大企業の破綻・ソブリンデフォルトなど)に巻き込まれたら一気に為替レートが暴落する危険があると考えられます.

そしてもっとヤバイのはスイス….現状スイスは為替介入をしており,通貨安にしようとがんばっているのですが,ビッグマック指数ではものすごく過大評価….これはスイスフランバブルと考えられます.しかしもしUBS(スイスの大銀行,現状危ないとも言われていますね)のようなリスクを抱える大企業に暗雲が立ちこめるとどうなることやら.将来的なスイスフランの暴落の可能性は非常に高いと思われますね.
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この回答へのお礼

大変詳しい回答をして頂き、ありがとうございます。
回答を読んだ後、再び教科書を読み、ようやく自分なりにきれいに理解が出来ました。

ビッグマック指数のお話までして頂きありがとうございます。
私は経済センスは無いかもしれないですが、勉強していると楽しいのでこれからも続けようとおもいます。。(^^)

お礼日時:2010/08/02 23:51

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