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ご存じの方にとっては、バカみたいな質問かもしれませんが、初心者なので大変困っています。

原材料や商品(買ってきてそのまま売るようなもの)が、期末に残った場合棚卸をして、
棚卸数量を調べ、会社が継続的に行っている(税務署に届け出をしている)方法で、
評価単価を算出して、数量に評価単価を乗じて棚卸金額を算出しますよね。

では、材料や部品を買ってきて、それを加工してある製品を作った場合、その製品の棚卸
評価単価は、いくらとして計算するのでしょうか?

先入先出、期中総平均、その都度移動平均や最終仕入などは、みんな原材料や商品の仕入
に関する評価単価の算出方法を言ってますよね。

製品は、原材料や部品を組み合わせて、なおかつ人手や手間や輸送費や、燃料費や、保管費や
え~っと、工作機械費なんかが掛ってますので、きっと使っている原材料費よりは高い評価単価に
なると思うのですが、会社がこの評価額を勝手に決めてしまっていいのでしょうか?

それとも、なにか計算の基準があって、製品ごとに製造原価報告書みたいなものを作らされて
製品ひとつあたりの評価額の根拠を明らかにする必要があるのでしょうか。

もし、そうなら、その原価にはどこまで入るのでしょうか。製造にかかわる人の人件費ならわかりますが、総務や経理の人件費は?営業さんや、社長の人件費は?工場の守衛さんの人件費は?
また、間接的にかかわった人(たとえば工場の守衛さん)の人件費をどのようにして、製品一つ一つに
上乗せするのでしょうか。

また、変な話ですが、こんなことも考えました。普通は、加工をして人手の手間がかかるたびに製品
の価値が上がっていくはずなのですが、ヘマな工員が居て、部品を全部逆に取り付けてしまった場合、この工員の賃金は払わなくてはならなくなり、製品の価値は下がっています。次の工程の人は
部品をとり外して、正規に取り付け、さらに自分の処理をするために、通常の3倍の時間がかかって
しまい、残業代が発生しても、やはりこの原価に算入するのでしょうか。

想定と想像で書いているので、前提からしてものすごく間違っているのかも知れません。

ご存じの方、よろしくお願いいたします。

A 回答 (4件)

>「仕掛品」とは、まだ製品までは完成していないものという意味ですか。

ざっくりと係数でここまでは9割完成、ここまでは5割完成とか完成品の製品単価に係数を乗じて算出するのはダメですか?


最も単純な考え方は、仕掛品は常に工程の半分まで行っているという考えです。平均的のどの工程も均等に進むのであればこれは常識的に納得ですね。

その場合は、材料費は多分製品も仕掛品も全部入っているでしょうが、加工費はまだ半分しか乗っていないですね。
従って、完成品一個の加工費に大して仕掛品は0.5個分の加工費が乗っていると換算します。

たとえば、完成が10個、仕掛中が30個あった場合は、加工費を完成品は10個分、仕掛品は30*0.5=15個分消費されたと見て、製品には加工費の10/25を仕掛品は15/25を配賦するというように計算します。

でもこうなると本格的な原価計算に近くなります。そこまではできないという場合の簡便法が最初に私が言った方法です。

もし原価計算に興味がもたれたのならば、是非本格的に勉強してください。原価計算の実務的な知識を持っている人は意外にわずかです。貴方の貴重な知識になると思いますよ。
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この回答へのお礼

yosifuji2002
さん、遅い時間まで付き合っていただいて申し訳ありません。

僕のつたない知識ですが、頑張って原価計算に挑戦してみようと思いました。座学だけではなく、本当の現場で役に立つ原価計算ができればいいなと思います。突き詰めれば、制度会計の枠を飛び越して、管理会計の世界にまでとびこまないとダメなんでしょう。それで、差異分析なんかから能率や操業度や予算との差異を見つけて、管理会計的手法で経営方針の策定に役立つモノにならないと役にたたない気がします。

いろいろと教えていただいた上に、励ましのお言葉まで頂戴して、うれしい限りです。日頃、不思議に思っていたことが薄皮をはがすように判ってとても喜んでいます。

本当に有り難うございました。これからもよろしくお願いします。

ついでに、原価計算基準にこんなのを見つけました。↓

「直接材料費以外の原価要素を総括して、これを加工費として分類することができる。」

だから、簡便法でも立派にやれるんだ!

お礼日時:2011/02/10 19:32

この方法が何というかと聞かれると困るのですが、しいて言えば簡便な総合原価計算といっても良いかもしれません。



原価計算は正確には細かな計算手続きが必要ですが、目的は製造費用の完成品と繰越仕掛品への配分をどうすべきかと言うことです。
おまけに税法ではどこにも原価計算の結果の原価ということをいっていません。
これは中小企業ではまず要求しても無理なので、それに変わる常識的、かつ合理的な計算によって求めれば認められると言うことです。

当然この方法は毎年同じ方式を継続することが必要です。ある年はA方式翌年はB方式と言うことではだめです。同じ方式を取る限り税金これは、どのような方式をとっても今期の期末棚卸高は当期の資産で、所得の増加要因ですが、同時にそれは翌期の期首棚卸高でその期の原価を構成するので、両年を通じればプラスマイナスは同じことになるからです。

大企業の原価計算経験者から見るといい加減な方法に見えるかもしれませんが、全体としては不合理な考え方ではないですよね。
基礎データさえ正確に計算すれば、これで否認されることはないと思いますよ。

ちなみに税法で言っている棚卸資産の評価方法は以下のとおりで、どこにも原価計算という言葉は出てきません。

○個別法・・・・・各在庫を個別に管理するものとします
○先入先出法・・・古い在庫から払い出すものとします
○総平均法・・・・在庫の払い出しを平均単価で行います
○移動平均法・・・在庫の払い出しを平均単価で行います
○最終仕入原価法・最後に仕入れた単価で在庫を評価します
○売価還元法・・・在庫の売価に原価率を乗じて在庫を評価します

上記の評価を元に原価法と低価法の選択ができる。
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この回答へのお礼

お忙しいところ、何度もすいません。

本当ですね。棚卸資産の評価方法には「原価計算」の「げ」の字も出てきませんねん。不思議です。後入先出や単純平均は、使えなくなったんでしたね。
実態に合うようにどんどん会計基準は新しくなるのに、昭和37年の原価計算基準が今もいきているんですね。不思議な世界をみるようです。

売価が決められない、期中に損益がわからない、部門別管理ができない、製品別管理ができない、、、、、、って、あたりまえじゃないですか。ドンブリですもん。

その分、手間がかかりません。決算書はできます。
こんな、小さい会社の商的工業会計のどこがわるいんですか?って僕は言いたいです。

yosifuji2002
が仰るところの、「仕掛品」とは、まだ製品までは完成していないものという意味ですか。ざっくりと係数でここまでは9割完成、ここまでは5割完成とか完成品の製品単価に係数を乗じて算出するのはダメですか?もちろん、係数の算定にはある程度、客観的な基準を設けなければなりませんが。

継続性の原則で同じやり方をする必要があることは、理解しています。
これが、所謂、合理的な原価で評価する・・・という事になるのでしょうね。

ひとつ間違っていた事がありました。
yosifuji2002
さんは、原材料費の事だけを言っていたのに僕は、製品のことを言っています。これは、間違いでした。期首に残っていた原材料+当期に仕入れた原材料-期末に残っていた原材料を計算すれば、当期に使った原材料が出ます。

この原材料費が、当期に使ったすべての原材料費なので、これと、期末に残っている製品の原単位表から展開した原材料費を比較して、製造経費の配賦率を出して、期末在庫になっている製品の製造経費部分を上乗せしなさい。と仰ってくださってるのですね。

原価計算なんてほとんどわかりませんし、税法はもっとわかりませんが、
仰ってくださっている「理屈」は判りましたし、たぶん税法上も継続性の原則をもって同じ評価の仕方をしているのなら、文句はないと思います。


岡本先生の高い原価計算の本を買ってみようかしらと少しだけ思いました。
お忙しいところ、本当に有り難うございました。

お礼日時:2011/02/10 17:00

中小企業の場合は原価計算は行っていないのが普通ですね。

税法も正式な原価計算は要求していません。
単に合理的な原価で評価するようにといっている程度です。

ご質問の場合、期末に残った仕掛品の材料費は部品単価からわかりますね。
これで製品ごとに含まれる材料費を計算してそれに数量を乗じて材料費部分を計算します。
その金額と当期の材料費の総合計の比率を計算し、その割合を材料費以外の製造経費に乗じた金額を上乗せすれば簡単な期末棚卸し金額になります。


細かなことを言えばもっとあるのですがとりあえずはこの程度で問題ないと思います。
新製品が出たときは何時も材料リストを作って、税品ごとの材料原単位を計算しておくと良いでしょう。

それとここで言う製造経費は製造を開始してから完成までの費用です。完成後の販売や管理の費用は製造経費ではなく一般管理費です。この区分は経理と良く打ち合わせしてください。

製造中の不良品や手直しは原価計算では区別して計算するのですが、上記の簡便法では経費に結果的に含まれるということで、無視してよいでしょう。

それを仕様とすれば原価計算をしないと厳密には判りませんので。
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この回答へのお礼

yosifuji2002
さん 有り難うございます。

おおそんな、ズルい(便利な(笑))方法があったのか!と感心しています。

確かに、部品構成はBOMでわかりますので、その製品の直接材料費は計算
できますし、手直しや不良品も勘定にいれた総製造経費も把握できます。

で、今期につくった分だけ(期首はひいたらいいですね)の製品にすべて配賦
すれば製造原価がわかってしまいますね!!

なんと素敵なやり方でしょうか。(とても魅力的です。)

この、原価の計算方法を何と呼ぶのでしょうか。
実際総合原価計算の簡便法とかでしょうか。。。。

また、お時間があったら教えてください。
有り難うございました。

お礼日時:2011/02/10 14:57

>それとも、なにか計算の基準があって、製品ごとに製造原価報告書みたいなものを作らされて製品ひとつあたりの評価額の根拠を明らかにする必要があるのでしょうか。



はい。製造業では原価計算を行います。

(1)先ず製造部門(工場)で、製品別原価計算の仕組みを作る必要があります。原価計算基準を参考にしましょう。↓

〔参考〕企業会計審議会が公表した原価計算基準
http://www.ipc.hokusei.ac.jp/~z00153/standard.pdf


(2)次に、先入先出法とか移動平均法とかの製品評価方法を決める必要があります。


>その原価にはどこまで入るのでしょうか。製造にかかわる人の人件費ならわかりますが、総務や経理の人件費は?営業さんや、社長の人件費は?工場の守衛さんの人件費は?

総務や経理………管理部門の人件費は入りません。
営業………………営業部門の人件費も入りません。
工場の守衛さん…製造部門の人件費であり、入ります。

>また、間接的にかかわった人(たとえば工場の守衛さん)の人件費をどのようにして、製品一つ一つに上乗せするのでしょうか。

工場の電気代、固定資産税、工場長の給与、工場の清掃員や守衛の給与は製造間接費になります。製造間接費を製品ごとの製造直接費に上乗せすることを「間接費の配賦」と呼びます。間接費を製品ごとに配賦するための手続きや計算式を決めておく必要があります。

>ヘマな工員が居て、部品を全部逆に取り付けてしまった場合、この工員の賃金は払わなくてはならなくなり、製品の価値は下がっています。次の工程の人は
部品をとり外して、正規に取り付け、さらに自分の処理をするために、通常の3倍の時間がかかって
しまい、残業代が発生しても、やはりこの原価に算入するのでしょうか。

製品別原価計算においては、ソフトウエア業界を除き、工員(社員)の人件費は総て間接費になります。従って、製造段階で不良品などが発生して、それに伴って人件費のむだ(残業代)が発生しても、結果としては、その工場の総ての製品のどこかへ少しづつ配賦され、工場全体で吸収してしまいます。特定の製品(不良品)に残業代の全額を負担させる訳ではありません。   ^ ^;

この回答への補足

hinode11
さん、昭和37年の【原価計算基準】ちょっとだけ読んでみました。

無理っす。絶対無理っす。何をいってるのか、日本語でもわかりません。
なので、感想を一言だけ・・・。
会計って、新会計基準だとかJSOXだとか、時価会計とか目新しい
ものがどんどん入ってくるのに、なんで原価計算だけは、こんなに古い基準
をそのまま使ってるんでしょう。企業会計審議会、どんなけサボっとるねんって
感じです。ハイ。(笑)

補足日時:2011/02/10 15:26
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この回答へのお礼

早速の回答 有り難うございます。

やっぱり、自分たちで製品原価を計算するんですね。
それも一定の基準で計算することで、期ごとにブレないようにするのですね。

それが、「原価計算基準」なのですか。

どうも、原価計算といっても、何の目的で行うかによって、計算の方法が違うような気がしてきました。
製品別原価計算では、工員の人件費は間接費として製品にばら撒かれるとの事ですが、昔、読んだ本には、工員の賃金は直接労務費とかで製造直接費に入っていた気がします。(製品別原価計算かどうかまでは覚えていませんが)

ともかく、大変わかりやすくご説明を頂き、有り難うございます。
喉のつかえがおりました。助かりました。

お礼日時:2011/02/10 14:47

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