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核分裂するとなぜ熱が出るのでしょう。

A 回答 (7件)

補足ですが・・


厳密には、核分裂には、
・α崩壊(ヘリウム原子核が飛び出すもの)
・β崩壊(中性子が陽子と電子に分裂し電子が飛び出すもの)
・ヘリウムよりずっと重い原子核を放出するもの
  真っ二つに分かれることはほとんどありません。

 通常は、最後のものだけを核分裂といいますが、核分裂自体には3種類あります。

 陽子の数(=原子番号)や中性子の数が2,8,20,28,50,82,126のものは安定なので、この数に近い数でまず分裂します。
 またBi(ビスマス)より重い元素は基本的にすべて不安定で核分裂をしてより小さな原子核になります。(放射性元素)

 質量数の大きな元素は周期表を見てもわかるように、中性子の数が陽子の数よりずっと多くなります。イメージとして正電荷をもつ陽子をくっつけておくために接着剤がたくさんいるということです。
 この接着剤の役目をしているエネルギーが質量と言う形で原子核に存在している。接着剤が余ればエネルギーとして違う形で現れる。

 崩壊して小さな原子核になると、あまったそれがエネルギーの形で外に出てきます。3番目の核分裂だけでなく、不安定な原子核はこの3つ、およびγ崩壊(不安定な状態から安定な状態になるために電磁波と言う形でエネルギーを捨てる)で安定になろうとします。

 熱も電磁波、光もエネルギーの一形態です。そしてそれは質量として現れている場合もある。
 核分裂後は、その生成物すべての質量を足しても出発時の質量の合計よりも小さいのも、あくまでそしたたものに過ぎません。

 あなたの質問は、突き詰めれば「なぜ質量とエネルギーが同じものなのか?」という究極の疑問にたどり着くのですが、残念ながら科学は宇宙はそうしたものだという答えしか持ち合わせていません。
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ちょっと気になったので・・・


>物質にとって「安定」とはなんでしょう。また、熱とはなんでしょう。
>エネルギーの状態が変化する時に熱を出すのは何故でしょう。
>核力(原子核が安定している時の“力”)にも熱はあると思うのですが、熱が増加するというシステム(流れ)が理解できません。

 そもそも宇宙はエネルギーだけが存在していた混沌としたカオスであった。
 それが何かの拍子に、偏りができた。

 伊邪那岐神と伊邪那美神が、天浮橋に立って、天沼矛をもって、あめの下のただよえる所(混沌)をかいさぐりたまうたのかもしれない。・・ビッグバン

 エネルギー(熱)が、偏って最初の素粒子ができてしまったため、それらがエネルギーを放出しながら何世代かして、今の宇宙にある素粒子ができた。
 これらは、今後長大な時間を経て、また元のエネルギーが一様に広がった姿に戻るでしょう。

 物質、素粒子もエネルギーの一形態にしか過ぎない。最終的にエネルギーの状態になるように消滅していく。
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3回目。


親切心で解答しているつもりですが、なんだか逆に責め立てられている感じです。

>>>「紙や油が燃えるのは、燃えた後の方が安定状態だからです。」紙や油はほっとけば燃えません。
>>>安定と関係あるのでしょうか?

関係あります。

2000℃の場所にあれば、放っておいても燃えます。
この場合、
安定な状態に落ちる = 炭素や水素と酸素がくっついて二酸化炭素を出す
です。

不安定な原子核(=放射性物質の原子核)は、放射線を出して(=崩壊して)、違う原子核になりますよね。
まさか、それを知らないということはないですよね。

で、放射線というのは、通常は、アルファ線(He++)、ベータ線(電子)、ガンマ線(見えない強い光)の3種類なのですが、
まれに、放っておくだけで核分裂をする放射性物質があります。これを「自発性核分裂」(spontaneous fission)と言います。カリフォルニウムという元素が代表例です。核分裂をするときに中性子も出すので、中性子を材料などに当てる実験・試験をするときに利用されます。
この「自発性核分裂をする物質」を、前回書いた「複合核」と置き換えて考えてみてください。

これにて、回答は最終回。
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No.3の回答者です。


横からすみませんが、No.1さんのご回答への補足についてコメントします。

>>>『「重い核」が「ほぼ半分」になって軽くなる訳です。』とのことですが、「重い核」1が1/2「核」になると言うことでしょうか?

正確に真っ二つではありませんが、真っ二つに近いです。
そして、分裂する前と後とで、質量の合計が、ほんの僅かに減ります。

重い核 + 中性子 ⇒ 半分ぐらいの核A + 半分ぐらいの核B + 中性子1個~数個

この核反応式の「⇒」の左の質量の合計より、右の質量の合計の方が僅かに軽くなるということです。

>>>(この場合の核とは原子核のことですね)

そうです。

>>>質量の減少した原子核がなぜ「熱」になるのかよく分かりません。運動エネルギーとか位置エネルギーとかに変わっても良いし、

運動エネルギーにも位置エネルギーにも変わっていますよ。
ウランやプルトニウムのような大きな原子核の中には、陽子と中性子が合計2百数十個あります。
陽子というのはプラスの電気を持っています。
磁石のN極同士やS極同士は反発しあいますよね。
同様に、電気でもプラス同士は反発し合います。
多数のプラスの粒子が、原子核という物凄く小さな場所に密集しているのって、奇妙だと思いませんか?
とんでもなく大きな力で反発しあわなければおかしいのです。
ですから、電気の力に勝るとんでもなく大きな力が存在していることになります。
それを核力と呼びます。(これが湯川秀樹のノーベル賞と関係があるんです。)
核力は、重力や電磁気力とは様子は違いますが、粒子同士が近ければ強く働き、遠ければ弱くしか働かないという点は同じです。
核分裂をしたり中性子を放出したりして分裂するということは、お互いに遠ざかったということなので、位置エネルギーが増えたことになります。
そして、離れるときには速度ゼロで離れるわけではなく、ある程度の速度を持って離れるので、それは運動エネルギーがあるということになります。

>>>なんで、そもそもエネルギーを放出しなければならないのでしょうか?

核反応というのは「複合核」という考え方で説明できます。
たとえば、今の原発で使っている核反応は、
U-235 + 中性子 ⇒ 半分ぐらいの核A + 半分ぐらいの核B + 中性子1個~数個
なのですが、間に一つ入れて
U-235 + 中性子 ⇒ 複合核(U-236) ⇒ 半分ぐらいの核A + 半分ぐらいの核B + 中性子1個~数個
と書けます。
235個の陽子と中性子からできているウランは、そこそこ安定です。
そこに、中性子が1名乱入してきて236人になりました。
それまで場の雰囲気が落ち着いていたのに、1名が乱入してきたことにより不安定になりました。
236人全員ががやがやし始めました。
すると、236人のままでいるぐらいなら2つのグループ(と少々の半端)に分かれたほうが安定だということで、グループが分裂をします。

位置エネルギーのある物体(高いところにある物体)は、落ちた方が安定なのと同じようなことです。
落ちると、どすんという音を鳴らして少々の熱を発します。
そして、どすんという音も最終的には熱に変わります。

そしてまた、化学的エネルギーも同様です。
より安定な状態になるときに熱を出します。
紙や油が燃えるのは、燃えた後の方が安定状態だからです。

この回答への補足

物質にとって「安定」とはなんでしょう。また、熱とはなんでしょう。エネルギーの状態が変化する時に熱を出すのは何故でしょう。核力(原子核が安定している時の“力”)にも熱はあると思うのですが、熱が増加するというシステム(流れ)が理解できません。
「紙や油が燃えるのは、燃えた後の方が安定状態だからです。」紙や油はほっとけば燃えません。安定と関係あるのでしょうか?

補足日時:2011/05/12 16:33
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こんにちは。



まず、質量欠損とエネルギーの関係ですが、大学の理系学部を出た多くの人たちも勘違いをしています。
質量が減ることによってエネルギーが放出されるのは、なにも核反応や放射性崩壊に限ったことではなく、化学エネルギーや力学的エネルギーにも言えることなのです。
中学・高校では、化学反応が起こった前後で質量の合計は同じだと教わりますが、実は、反応で熱が出るときには質量の合計は減っています。ただその減り方が小さいだけなのです。

>>>核分裂するとなぜ熱が出るのでしょう。

とてもよい質問だと思います。
エネルギーが、なぜ、熱という形態にになるかという話になります。
一般に「熱」と呼ばれるものには、原子の振動、気体分子のミクロの運動、赤外線などの電磁波があります。

核分裂が起こると、核分裂片の運動エネルギー、中性子やα粒子などの粒子の運動エネルギー、光(ガンマ線などの電磁波)といった形態のエネルギーが出ます。
これらが周囲の物体に衝突すると、物体を構成する原子の電子や原子核にぶつかります。
すると、原子の振動が起こったり、新たな電磁波が放出されたりします。
つまり、「核分裂のエネルギーは熱のエネルギーに変わる」ということになります。

身近な例にも当てはめることができます。
たとえば、トンカチで釘を打つと熱くなります。
これは、トンカチの運動エネルギーが、釘を構成する鉄の原子の振動を引き起こすからです。
トンカチを核分裂片や中性子やα粒子だと思えば良いです。
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 ずいぶんと誤った知識が広がっているようですが・・



 重い元素の核は、核分裂をすると二つ以上の核や中性子に分かれますが、その核や中性子の質量を全部足しても、元の原子核の質量になりません。
 逆に軽い元素は、結合することで質量が減ります。核融合

 実は、これらを結び付けていたエネルギーが質量に姿を変えていたのです。その大きさは有名な
 E=Mc^2

 この失われたエネルギーが表に表れる。
 γ崩壊--電磁波--を出してエネルギーが下がるときも同じです。
 ²³⁵U + n → ⁹⁵Y + ¹³⁹I + 2n  nは中性子
の反応の場合、左辺の質量数は
 235.0439 + 10.0830 = 245.1269
右辺は
 93.9115 + 138.9261 + 2×1.6749 = 236.1874

ということです。

 これを質量欠損といいます。
質量欠損 - Wikipedia ( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B3%AA%E9%87%8F% … )
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「専門用語」無しで書きますネ。



「核分裂」を起こすと、「重い核」が「ほぼ半分」になって軽くなる訳です。
この「軽くなった分」だけ「熱エネルギー」に変わるんですね。

「石炭」や「石油」は、「燃える」事で「熱エネルギー」を出します。
「核」は、「分裂」する事で「熱エネルギー」を出します。

この回答への補足

『「重い核」が「ほぼ半分」になって軽くなる訳です。』とのことですが、「重い核」1が1/2「核」になると言うことでしょうか?(この場合の核とは原子核のことですね)
いわば一個のおむすびが1/2個になるって大変なことですし、質量の減少した原子核がなぜ「熱」になるのかよく分かりません。運動エネルギーとか位置エネルギーとかに変わっても良いし、なんで、そもそもエネルギーを放出しなければならないのでしょうか?

補足日時:2011/05/10 11:12
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