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夏目漱石の『こころ』という作品でどうしてもわからないことがあります。
「主人公の青年はなぜ危篤状態の父の側を離れ、既に自殺しているであろう先生のもとへ駆けつけたのか」ということです。教えてください。
他にも、先生が青年に伝えたかったことも良ければ教えてください。先生が自殺した理由と関係があると思うのですが。

A 回答 (4件)

■先生は青年にとって、実父より尊敬出来る師になっていったから。



■子供を持たない先生は、彼に鉛を吐く事によって、精神的な遺伝子を残して逝ったんでは?

恋愛を含めた、人生の生き方を、精神的な息子であり弟子である青年に、伝えたし提言した。
先生は親類から遺産の件で、酷い仕打ち受けてたし。
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 僕が高校一年で「こころ」を読んだときには、もしかしたら先生の自殺を止められるかも、という一縷の望みのために駆けつけたと解釈していましたが、翌年国語教師に「今から駆けつけても絶対に間に合わない、それなのに駆けつけたのは先生の奥さんに会うためだ」と言われ、目から鱗が落ちました。



 そういえば主人公と先生の奥さんて結構いい雰囲気だったですよね。
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土居健郎『土居健郎選集〈7〉文学と精神医学』所収の「漱石の心的世界」が、紹介した書物です。

私は、文庫版を持っているのですが、絶版になっています。図書館だと、角川文庫のコーナーにあるかもしれません。

先生との出逢いは、海水浴場でしたね。たとえば、関西だと、須磨海岸などは、ナンパスポットです。夏休みに通っていると、素敵な女の子がいたとき、声をかけてみたいと思いますが、なかなか、顔見知りなれたかなと感じていても、声もかけにくいものです。先生とのきっかけは、先生の眼鏡を拾うときにあったのです。そのような点などにも触れ、土居流の解釈をしてきます。

なぜ、漱石は、男性たる青年を設定したのかについては、当時の時代背景もあったでしょうが、これは、先生に奥さんがいるため、女性が尋ねてくるのでは都合が悪かったのかもしれません。先生は、親友を裏切ってお嬢さんと結婚したとき、自分は死ぬべきだという意識と、自分が死んだら妻が不幸になるかもしれないと言う葛藤があったのだと思います。しかし、墓場ネタであって、今年の大和銀行とあさひ銀行が合併するとき、公認会計士が自殺しているように、また、政治がらみで秘密が守りきれないとき自殺したりするように、自殺には、秘密があることが多いのです。先生は、一連の告白のあとでも、なぜ、自殺したのか分からないだろうと言う意味のことを書いています。先生は、青年に伝えたかったのでなくて、青年から信頼されるにつれて、その愛に答えようとしたのです。男性同士なので分かりにくいですが、今度は、先生が青年の愛に応え、強く愛することになった結果、自分はこんな過去があって、愛に応じるには、死を持ってするより他なかったのかもしれません。
文学作品の解釈は無限です。ひとつの解答があるわけではありませんから、年令を経られるとまた解釈の仕方も変わってくるかもしれません。

参考URL:http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/ws …
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「その時私の知ろうとするのは、ただ先生の安否だけであった。

先生の過去、かつて先生が私に話そうと約束した薄暗いその過去、そんなものは私に取って、全く無用であった。」「両親と私」の章の終わりに出てくる一文です。
なぜかというと、「先生にだけは死んで欲しくなかったから」だと思います。精神分析医である土居健郎は、『漱石文学における「甘え」の研究』で「こころ」を分析し、「私」と「先生」の間の感情を一種の同性愛的なものとして、様々な例証をあげています。
たとえば、恋人がいて、その子が自殺をほのめかした場合と同じ心理なのです。
この解釈は、面白いので、読んでみてください。
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