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 日本語を勉強中の中国人です。ヨーロッパの 「全き家」という思想はどのような思想なのか、教えていただけないでしょうか。インターネットで調べましたが、あまり内容が見つからずに、ドイツ語で「das ganze Haus」と言うだけわかりました。

 また、質問文に不自然な表現がありましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

A 回答 (2件)

もともとは民俗学の用語でして、ドイツ史家ウィルヘルム・ハインリヒ・リールの著作で定義された言葉です。


(ただ、彼自身、民俗学は"遥か昔からあるもの"としていたので、概念としてはもっと前からあったのかも?)


産業革命前のドイツ諸邦の、市場の概念が今より小さかった時代。
お店で買い物をする市場経済よりも、家族を基本とした半自足自給の形態をとっていました。
この"家族"は、現代のような親子に限定された関係ではなく、
使用人や奴隷、あるいは師匠と弟子のような関係を含んだ、ひとつの家で暮らす共同体のことを指しています。
(ちなみに、ここからメイドさんは労働者じゃなく家族なんだ!という法律上の議論もあったり無かったり。)


なぜそんな閉じた社会を作っていたのかというと、
市場や物流、法整備や治安の概念があまり発達しておらず、
それぞれがある程度の自給自足と自己防衛が要求されていたため、と考えられています。
その後も、昔ながらの「古きよき時代」の考え方として賞賛されることもありますね。


ただ問題もあって、それぞれの家には一家を統率する主、つまり、お父さん役の人が居て
彼がルールを決める閉鎖的な社会構成でした。家庭内で暴力があっても
お父さんが認めればそれはいいこと、になってしまう可能性もありますね。
産業革命前の宗教支配の時代では、人間に階級があるのはあたりまえとされて、
今のように皆の権利が平等とは考えられていませんでした。


一方で主は家族に対して責任をもち、他の家の主と交渉したり争ったりする大変な仕事でもあります。
ここで家内が不安定であったり、経営が上手くいっていなければ
一段低く見られてしまう。こういった時代で社会参加をするには、
まず家を治められる人でなければならなかったわけです。
つまりは大きなことを語る前にまず、身近な基本からきちんとしなさい、ということでもあります。
このあたりは古代中国の儒教思想(斉家)にも近いかもしれないですね。
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この回答へのお礼

 ご親切に回答していただきありがとうございます。わかりやすくてよくわかりました。大変助かりました。本当にありがとうございました。

お礼日時:2012/09/01 16:40
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この回答へのお礼

 早速のご回答ありがとうございます。これです。大変助かりました。本当にありがとうございました。

お礼日時:2012/09/01 16:37

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