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近所のお坊さんに仏教の縁と西洋的な運命というものは、同じものであるとのお話を聞きました。私は運命論者ではありませんが、縁という感覚は強く持っている人間であります。ここでいう縁が日常会話的に使う意味ではなく、仏教の本来的な意味での縁だとして縁と運命の相違点を教えていただければと思います。

A 回答 (5件)

こんばんは。



 自分は、個人の考えではあるのですが、運命と縁は違うと捉えています。仏教の思想をきちんと踏まえているとは言い難いと思いますが、少し記してみます。

 運命は、(あくまで自分のイメージとしては)人間の手の届かない創造主(神とか天とか)が介在して、抗いようのない筋書きをすでに終わりまで組み上げていて、その筋書きに沿った形で生が展開していくような感じだと思います。

 縁は、創造主みたいな絶対者が介在しません。(してないと思う。)非常に濃密な相関関係とでも言いましょうか・・・そういう実体のない相互関連性を指しているものとイメージしています。そして、未来が完全に決定し固定しているわけではないと考えています。その濃密な相互関連から、ある程度決まっていることとか方向性はあるでしょうが、抗いがたく筋書きが決まっているという感じのものではないと思っています。

 ただ、ひとくちに仏教といっても、さまざまな思想があって、縁の解釈・考え方も多種多彩ですね。ここでは書ききれないです。(文才もないし・・・)仏教史概説とか仏教学概論になりそう・・・
 わかりやすいのが「業」を持ち出すことなのでしょうけど・・・おそらくお話されたお寺さんも「宿業」を踏まえてお話されたんだと思うのですが、個人的には仏教の考え方から外れていると思っています。
 ご参考になればよいのですが。では。
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仏教で言う縁と運命は別物です。

これは、仏教の根幹
となる「因果の道理」から説明できます。

因というのは、原因、果というのはその結果、人で
言えば、何か原因となる種まきをすれば、運命として
結果が必ず生ずることになります。悪いことをすれ
ば、必ず後で悪い結果を運命として受ける、つまり
報いを受けるという事です。但し、いつ報いを受ける
かは分かりません。(果=運命)

縁とは、因と結びついて結果を引き起こす、大切な
要素です。因だけでは結果は起こりません。ある人
が飲んべえの因を持っていても、飲む行為を己で
遠ざけていれば、飲んべえになるという結果は起こり
ません。つまり、縁は自分の自由意志で近づけたり
遠ざけたりできるのです。

運命論者の考え方がありますが、これは全て運命は
決まっており、そのシナリオ通りに我々は生きている
という事になるかと思いますが、この「縁」を自由
意志で近づけたり、遠ざけたりできる訳ですから、
運命論は正しくない、と言えると思います。

自由意志により、運命は己でいかようにも変える事
は可能です。
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こんにちは。

これについては、ほかの方の意見と重なる部分があると思いますが、やはり、仏教の考え方とキリスト・ギリシア(西洋)的考え方は似た考えがあります。

「運命」とは、"人間の意志を超越して人に幸、不幸を与える力。将来の成り行き。"
「縁」とは、"結果を生じる直接的な原因に対して、間接的な原因。"
という意味があり、どちらも英語で"fate(フェイト)"という言葉で表すことができます。

西洋的な考えは「神」を中心としているので、自分にとって良い運命であれば神に感謝し、逆に悪い運命であれば神から与えられた試練と考える人が多いようです。また、逆にアジア(仏教)的な考え的では自然・社会(≒天)を中心としており、すべてがそれから与えられたモノとされています。また、悪縁については、自力で解決しそのハードルを越す事によって、人間として強くなることができるとされています。

簡単に言えば、「神」中心主義(≒他力本願的考え;西洋的考え)か、「自然」中心主義(≒自力解決主義;アジア仏教的考え)の違いだと思います。

上記の内容は、哲学博士に講義で聞き、私が解釈した文章なので、多少異なった考えかもしれません。(宗教・宗派によって解釈が違うので、他の人の意見も参考にすると良いと思います。)
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近所のお坊さんのおっしゃる、仏教的な縁、つまり縁起の理法が運命そのものという教えは、正しいですね。

縁起の理法というのは、全てが原因と結果の連鎖で生じているという意味ですね。例えば、家を建てるのには設計図面をつくり材料を集めて大工さんが仕事をしないとたちませんね。大工さんが手抜きをすれば将来、必ず問題が起きることも確かなことですね。大まかには、縁起の理法には空間的なものと時間的なものがあるのですが運命というのは、この原因と結果の連鎖を時間的にとらえた表現ですね。現在の努力の結果が10年後20年後の未来に影響するわけですから、統計的に見れば、ある程度の未来予測は出来るということですね。だから運命占い師の仕事があるわけです。でも人はいつでも自らの行いを修正できるので本当は決まった時間的な運命などはないのですね。あくまで縁起で全ての事柄が起きているのですね。
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「きづな」という言葉との親和性というか関連性で言うと、一般的な日本人の感覚では区別できると思います。


縁には絆と同じつながりを感じますが運命にはこれが希薄です。
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