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「受胎告知」とはいってもいろんな画家が描いた多くの絵画があります。それらの絵画を比較してみたところ、マリアとガブリエルは必ずいて、あとは似通った所もあるけれど、画家ごとに描くものも違うといった感じに思えます。

その中で、白百合やオリーブ、鳩が描かれていたり描かれていなかったりしますが、これらは絵の中でどういった役割をはたしているのでしょうか。

また、「受胎告知」を描いた画家は自分で聖書を読んで文章から想像して絵を描いたのでしょうか。最低これだけは描かなければいけなかったという決まりもあったのでしょうか?

A 回答 (7件)

こんにちは!



西洋美術史で習ったのですが

白百合は大天使ガブリエルとマリアの純潔を表します。
また、オリーブを持っているのはシエナ派の画家が描いた時に必ず描かれるモチーフで、白百合はフィレンツェ市の紋章なので、対峙しているシエナ市としてはオリーブを描くことによって、シエナなの存在を誇示しているのでありましょう。あと、鳩とオリーブには、洪水伝説に帰するカトリックにとって大切なモチーフとなっている為に、描かれている・・・と言う解釈もあります。

下記サイトに、様々な受胎告知の絵画が掲載されていますので、見比べて見られるのも面白いでしょう。
ご参考になれば幸いです。

参考URL:http://www.ne.jp/asahi/art/dorian/Bible/AMariaSt …
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この回答へのお礼

市同士で争っていたのですね。絵画にもやはり当時の状況が映し出されるものなのですね。シエナ派はシエナ市派ということですかね?調べます。洪水伝説も初めて聞きました。(元々美術には詳しくないですが。)調べます。サイト見てみましたが、多いですね。参考にさせていただきます!!ありがとうございました!

お礼日時:2004/02/04 20:16

もうでつくしていますが、。



マリアが手仕事をしているモチーフもあります。糸つむぎをしたり、縫い物をしたり。
これは、甲斐甲斐しく働いているという象徴。

お告げを受けて困ったような顔をしているのは、妊娠に驚いたからというよりは、神様の子どもを宿るという恐れ多きことに、畏怖を感じていることの表れ。

このようなある絵画の題材とモチーフを比較する研究はイコノロジーとかイコノグラフィといわれて、西洋美術の方法論の一つですので、かなり参考書もでているはずです。

天使が右からくるか左から来るかというのも面白い題材として研究されています。どの文化からどの文化が伝播したか、なども解き明かされます。

なお、三位一体の第三格は「聖霊」であって、「精霊=妖精やニュンフのようなもの」ではありませんので。
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この回答へのお礼

イコノロジーやイコノグラフィ、、、そのような研究もあるのですね。始めて聞きました。本屋さんにでもまた行ってみようと思います。ありがとうございました!

お礼日時:2004/02/05 21:46

No.2の再投稿です。



お礼を拝見したところ若干勘違いがあるようですので、補足させて頂きます。

》 キリスト教の精霊は鳩なんですね。(もしかしたら他にもあるかもしれませんが。)

とのことですが「キリスト教の精霊は鳩」という表現は正しくありません。「キリスト教絵画の中では精霊は鳩の姿で描かれることが多い」または「鳩が精霊を象徴する」というべきでしょう。

余談ですが、精霊を象徴するモチーフとしては「鳩」の他に「人間の姿をした若者」「人間の子供」「若い天使」などで表される事があります。これは4大福音書記者の内マタイを表すシンボルとして精霊が描かれる時のみの例外です。この例外を除くとたいていは鳩です。

それとマリアが読んでいた本が旧約聖書だったというご指摘は確かです。それが通説になっています。
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この回答へのお礼

「精霊」ではなく「聖霊」のようですね。鳩は聖霊ではなく象徴とされることが多いのですね!補足ありがとうございました!勘違いして理解してしまうところでした

お礼日時:2004/02/05 21:41

#1です。


お役に立てて嬉しいです♪

壁(=塀)については先のサイトに既出ですが、今、学生時代の西洋美術論の教科書を引っ張り出して眺めてみたら、膝の旧約聖書にも意味があって、イザヤ書(旧約聖書の預言者イザヤによる預言の書)の救世主の預言の頁を開いて、ガブリエルが預言の現実化を示した暗示と言う解釈になっているそうです。
(テストで出たような気がしたのに、案外覚えてないものですね(苦笑))

シエナ派と言うのは中世ヨーロッパ絵画の一つの流れと認識してもらえば良いでしょうか。
イタリアでは14世紀初頭、 フィレンツェとシエナで近代的雰囲気を持つ絵画が登場します。フィレンツェではジオットが、 シエナではドゥッチオが発端となり、その弟子である画家たちをそれぞれ「フィレンツェ派」「シエナ派」と呼びます。 ですので、シエナ市に絡んだ一派・・と言うわけではないですね。
ただ、あの頃の画家はフィレンツェであればメディチ家等の富豪をパトロンに、シエナではコムーネ(都市国家)をパトロンに持って制作活動をしていたので、必然的にパトロン同士の対立に無関係であった・・・とは言いがたく、政治的意味合いが絵画の中にも暗に描き込まれることもあったのではないかと思います。

画家がキリスト教徒であったかどうかは分かりませんが・・でも推論として、枢機卿や司祭、法王が権力を握っていたあの時代に、カトリック教徒でなければ生活が成り立たなかったのでは無いかと思いますが・・・
これは推論なので、「ふーん」くらいに留めておいてくださいませ(笑)

興味は尽きませんね。
あの時代は調べたら、本当に面白いですよ!
ご健闘をお祈りします♪
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この回答へのお礼

ふむふむ、、、キリスト教や歴史に入り込んだらとまりませんね(笑)細かくたくさん回答していただいてありがとうございました!!

お礼日時:2004/02/05 21:37

たびたびすみません!#1です!!


何だか気になったのであれから調べましたら、下記のようなサイトを見つけました。

宜しければどうぞ御一見くださいませ。

参考URL:http://www.polyglot.jp/polyglot2/backnumber/art/ …
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この回答へのお礼

いえいえありがとうございます!紹介していただいたサイトは私の質問に沿っていてなかなか興味深いものでした!キリスト教でもいろいろな宗派(というのかな?)により受胎告知に描かれているものが違ってくるというのはなるほどなと思いました。そういえば画家たちはみんなキリスト教なんでしょうかね。頼まれて描いたのでしょうか。今度は画家の生涯について調べないといけませんね、、、

お礼日時:2004/02/04 20:45

白百合はマリアの純潔を表します。

ご存知の通りマリアは処女のまま受胎しキリストを出産しましたので、マリアは死ぬまで純潔だったとされます。その為受胎告知に限らず白百合はマリアの象徴としてあらゆる場面で描かれます。

オリーブはあまり一般的ではありません。必ず描かれるという訳ではないでしょう。

そして鳩ですが、これは精霊を表します。これはマリアの絵に限らず、全てのキリスト教画に共通するモチーフです。精霊とは「父なる神」と「聖なる子キリスト」とともに三位一体1つとして、キリスト教の根本と考えられています。

ほとんどの受胎告知では、「神のメッセンジャーとして使わされた大天使ガブリエル」「告知に驚くマリア」「その時マリアが呼んでいた本」「マリアの純潔をあらわす白百合」「告知を空から祝福する精霊を表す鳩」「マリアの処女性を象徴する建物や部屋の壁」などが描かれています。
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この回答へのお礼

「その時マリアが読んでいた本」というのは旧約聖書のことですよね?キリスト教の精霊は鳩なんですね。(もしかしたら他にもあるかもしれませんが。)聖書は読んだことがないので無知が身に染みます。勉強になりました。ありがとうございました!!

お礼日時:2004/02/04 20:35

すみません#1です!


忘れていましたが・・・

受胎告知のみならず、宗教画を描く際の決まり事として、聖母マリアの衣赤と青を使って描くことが一般的となっております。因みに赤は「神聖な愛」青は「天の真実」を表しています。後は、必ず旧約聖書を膝に置いて預言の実現を示唆しており、また、必ず描かれるモチーフである、庭を囲う頑強な塀は、マリアの処女性を表します。

うーん・・・思い出せるのはこのくらいかしら。
もっと他にも決まり事があった思いますが、どうぞご参考の一つにされてください。
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この回答へのお礼

マリアの服は私の持っている本(1冊、15の絵アリ)でみる限り、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ(1828~1882)という方の絵以外は赤と青、青のみを基調としているようです。旧約聖書は描かれている方が多いですが、膝に置いているのは半分くらいでした。やはり画家によって変わってくるのでしょうかね。塀は、、、うーん例えばどなたの絵でしょうか?マリアのいるところは部屋ですよね?疑問が広がっていけません(^_^)ありがとうございます!!

お礼日時:2004/02/04 20:31

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