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着物の知識のない30代前半の女性です。
日常生活から徐々に着物を取り入れていきたいと考えているのですが
どの種類の着物を選べばいいのかよくわかりません。

ネットで調べると「パーティー」「食事」「買い物」などに分類されていたりするのですが、
同じ「買い物」でもお上品なお店と近所のスーパーを同列に考えていいのか疑問です。

ですので、もう少し具体的な例を教えていただけないでしょうか?
例えば以下の場合など。

(1) 誰とも会わず、家の中で部屋着としてのみ着る場合(着物に慣れる為)
(2) 家の中+家の前の花に水をやる程度(人と顔を合わせるかもしれない)
(3) 近所のスーパーまで買い物に行く場合
(4) 5分ぐらい電車に乗って日用品の売ってるお店に買い物に行く場合
(5) 百貨店(ファッション系の売場)に買い物に行く場合
(6) 友人との日常的な食事(ファミレス・ファーストフード・パスタ屋・居酒屋・コーヒーショップなど)
(7) 友人とのちょっとリッチな食事(予約のいるような少し高級なお店)
(8) カルチャーセンターの講義(着物や和にまったく関連のないお勉強系)を受ける場合
(9) お見舞いに行く場合

他の例でも構いませんので、「一般的には○○」「私なら△△を着る」というのを教えてください。
「この場合に××を着ると、パジャマでコンビニに行くようなもの」などの例えもあると助かります。
細かくて申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いします。

A 回答 (4件)

40過ぎ、遊びで着物を着ているものです。



私は、振袖嫌いで20代半ばに紬がきっかけで着物にはまりました。
正直な話、知れば知るほど、複雑になっていく傾向がありますね。

実は、今言われる「着物の格」というのは、明治以降、特に戦後になってできあがった部分が多いのです。
なぜかと言えば、江戸時代以前というのは、身分によって着れる着物がある程度決まっていたからなんです。明治でも、その時代の風俗に詳しい方が見ると、着物の種類で、どういった社会的地位の方かが分かるそうです。
おまけに明治以前というのは、フォーマルな場に、あまり女性が出ることはありません。そのために、場所によって格を変えるなんてことも、ありえなかったのです。
男性は、その点、比較的分かりやすいんですよね。着流しより、袴や羽織をつける方が上と単純です。

現在の女性の着物の格をざっくりと言いますと、素材や染め方、柄付け、柄の種類、紋の数、合わせる帯で格が変わります。
一部、例外もありますが、ざっくりと順序を書き出してみますね。

まず、素材や染め方で言いますと、絹の柔らか物と言われるもの>絹の紬>綿・麻・ウールなどの順です。

柄付けで言えば、振袖、喪服、黒留袖は別格ですので、外します。
留袖や訪問着のように縫い目にまたがる絵羽紋様>色無地>絵羽に近い形で縫い目にまたがらずに紋様を付けたつけ下げ>全体に模様を染めた小紋

柄の種類で言えば、吉祥柄や古典柄>大名家が使っていたなど格式のある柄>遊び心の柄や現代的な柄、縞や格子

紋の数は、五つ紋>三つ紋>一つ紋>無紋

帯は素材や織り方と形の2種類のポイントがあります。
唐織りや錦などの重厚な織>染>紬地などのカジュアルな織や綿・麻など
袋帯>九寸名古屋帯>八寸名古屋帯>半幅帯・兵児帯

これだけあるのですから、ややこしくなって当然だと思います。

ご質問のパターンで、私がするなら次のようになりますね。
(1)
なんでも有です。
誰にも合わないんですから、やりたい放題にします。

(2)
夏なら浴衣、綿や麻の着物に半幅帯。
それ以外の季節なら、ウールか綿の着物、紬に同じく半幅帯。
洋服で言えば、Tシャツやトレーナーにジーンズ、スウェットの上下といったイメージです。
汚れるようなことをするなら、割烹着をつけるかな?と思います。

(3)
(2)と同じ着物に、丈が短めの羽織かストールを羽織ります。
洋服で言えば、Tシャツの上に、ちょっとジャケットをはおった感じですね。
真夏で暑ければ、何も羽織らないですが。

(4)
紬か染なら小紋、盛夏なら麻もありです。
半幅帯をお洒落に結ぶか、名古屋帯を合わせます。
紅葉から桜までは何かを羽織ます。
羽織丈は、短くてもいいですが、少し長いものでも優雅な感じになります。真冬なら羽織に限らず、着物地のコートも使います。
洋服で言えば、ちょっとお洒落なカットソーやシャツにスカートやパンツを合わせ、ジャケットを羽織った感じです。

ちなみに、(2)~(4)の場合は、縞や格子柄か、せいぜいが遊び感のある柄で無紋の着物ですね。

(5)
紬か小紋、つけ下げ、色無地までですね。実際には、私は紬好きなので、紬が多いですが。
上等の半幅帯をお洒落に結ぶか、名古屋帯、洒落袋帯と言われる少しカジュアル向けの袋帯まで。
羽織物は、短い茶羽織は止めます。
柄は、よほど好きで洒落ていると感じるものでなければ、縞や格子はやめます。吉祥柄や古典柄をするほどではないので、遊んだ柄や細かな幾何学文様くらいでしょうか。
洋服で言えば、スーツ、ちょっと洒落たワンピース、お洒落なカットソーとボトムの組み合わせといった感じです。

(6)
(4)や(5)と同じような装いにしますね。
ある程度は、友人の格好に合わせます。
ジーンズ系などカジュアルな服装が好きな人となら、紬に半幅帯。
フェミニンな恰好が好きな人となら、小紋か紬なら柔らかい感じの洒落袋帯や染めの帯を合わせます。
スーツ系が好きな人となら、紬か江戸小紋や無地などのシンプルなものに、幾何学的な模様の帯にします。

(7)
紬を着るなら、大島のような光沢があるもの。
紬地の訪問着というのは、こういう場にお勧めの着物です。
柔らか物なら小紋、つけ下げ、色無地、ですね。
縞や格子柄は使いませんが、まだ吉祥柄も少し気張りすぎという感じがします。
半幅帯は、よっぽどでないとしませんが、唐織りなどの重厚な袋帯もしません。
名古屋帯か洒落袋帯を使います。
ご質問の例の中では、このシーンだけが、一つ紋が付いていても許容範囲かなという感じですね。

(8)
もう一度カジュアルに戻ります。
(4)か(5)と同じくらいです。

(9)
私は、遊びで着物を着ているレベルですので、お見舞いには着物は着ません。
私にとっての着物は、あくまでも自分の「お洒落」なんです。お見舞いに行くのに、めいっぱいのお洒落ってしませんよね。
お見舞いやお通夜に着物で行っても違和感を感じられないのは、お茶やお華の先生など、日頃から着物で生活しておられることに違和感を持たれないレベルにならないと難しいと思います。


少し違う切り口になりますが、私は割と洋服とつりあわせて考えます。
Tシャツやジーンズに相当するのが、綿や麻やウール、せいぜい紬まで。もちろん無紋で柄もシンプルなものです。
帯は半幅帯、履物も下駄もOKです。

カットソーやシャツとボトムの組み合わせというレベルが、麻や紬、柔らか物なら小紋まで。ただし、吉祥柄や古典柄は除きます。紋もまだなしですね。
帯が上等の半幅帯、名古屋帯、洒落袋帯といったくらい。
下駄なら小町下駄や船型など、一見草履に見えるものですね。

フォーマルとまではいかないスーツに相当するのが、紬や色無地、江戸小紋のような一見無地っぽい小紋。
無紋か一つ紋まで。
上等の名古屋帯か、あまり金糸の入らない袋帯。
脱がないなら小町下駄や船型下駄もいいですが、草履の方が素敵かな、と感じ始めます。
特に、紋があるものを着てしまうと下駄はアウトです。
スーツに、サンダルやつっかけといった感じになってしまいます。

同じくフォーマルまではいかないワンピースに相当するのが、全体に模様のある小紋や現代的な柄のつけ下げです。
紋や帯、履物は上と同じくらいのイメージです。

フォーマルなスーツに相当するのが、色無地や江戸小紋でも三役と呼ばれるような格の高いものに一つ紋か三つ紋をつけたもの。
格の高い袋帯を合わせます。
履物も高さのある草履で、濃い色は避けます。

フォーマルなワンピースや華やかなドレスに相当するものが、つけ下げや訪問着です。
古典柄や吉祥柄ならフォーマルに、現代風な柄だとドレスに近い雰囲気になります。
いずれにしても、金糸を使った袋帯を合わせ、高さのある草履を合わせます。
例外的に、パーティなどなら、華やかな半幅帯を合わせるのもありなのですが、冒険になります。


日常的に着物をお召しになりたいと思われるなら、お勧めなのは紬か小紋ですね。

紬は、何度も洗いに出してもくたびれてこないのが、一番のお勧め点です。
大島紬のようなものだと水もはじきますし、少しリッチな所に行っても見劣りしません。
また、紬は少し固いので、初心者には着やすい着物です。特に大島は軽くて着やすいです。
お値段が、あまり可愛くないのが難点ですね。

小紋なら、カジュアルな総柄の小紋か江戸小紋のような無地っぽいものがお勧めです。
カジュアルな小紋だと、あまり格の高い場所には行きにくくなりますが、一番気楽に着れます。
江戸小紋のような無地っぽいものだと、帯でかなり格をコントロールできるのがメリットですが、食事に行った時に、お店の人と間違われそうに感じる時があります。

何を選ばれるにしても、自分にあててみて「素敵」と感じるものになさった方がいいですね。
着物単品で見ていたら素敵だったのに、合わせるとそれほどでもないとか、逆に単品だと地味だったのに合わせると何か好きな雰囲気になるといったケースがあります。
着ていると自分の好みも分かってきますし、格と呼ばれるものにも、相手に対する礼儀として守りたいもの、自分にはあまり価値がないものが見えてきます。
ブログや着付け本を見て、「あ、この人素敵」と思える方の選び方や着物を参考になさるのもよいと思いますよ。

長くなりましてすみません。ぜひ楽しんでくださいね。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
聞けば聞くほど奥が深いですね。

格の順序と洋服での例えが非常にわかりやすくて助かりました。
帯や柄などを合わせて考えるとわけがわからなくなってしまっていたのですが、
言われてみれば、洋服でも上下の服や羽織もの、靴やバッグまでトータル考えますものね。
一度に覚えきれないので、わからない用語を調べながら少し整理してみたいと思います。

初心者へのお勧めもとても参考になりました。
初めは汚れてもいいような安物にしようと思っているのですが、
いつか自分に合ったものを見極められるようになれれば嬉しいです。
非常に詳しいご回答どうもありがとうございました。

お礼日時:2012/11/09 09:20

面白そうな例題ですね。


自分の場合で考えてみました。

(1) 誰とも会わず、家の中で部屋着としてのみ着る場合(着物に慣れる為)
練習用ならなんでもありです。外で試すには勇気がいるような色の取り合わせや帯結びも試せます。
楽、ということで言えば、浴衣に伊達締めのみ。…練習になりませんね(笑)

(2) 家の中+家の前の花に水をやる程度(人と顔を合わせるかもしれない)
甚平、作務衣、浴衣。ポリの着物。
自宅で洗えるのが条件ですね。
帯は締めても半幅。この程度までだったら、帯を省略して伊達締めまでで、上は割烹着など着てごまかすことも。

(3) 近所のスーパーまで買い物に行く場合
(4) 5分ぐらい電車に乗って日用品の売ってるお店に買い物に行く場合
上と同じくポリやウールや綿の着物。夏場なら浴衣。作務衣もまあOK。
帯はほぼ半幅。
私は持ってませんけど、帯無しで着る二部式着物もOKでしょう。
ただし、二部式や作務衣は、和食屋さんとかの従業員と間違えられる可能性がありますが。

(5) 百貨店(ファッション系の売場)に買い物に行く場合
(6) 友人との日常的な食事(ファミレス・ファーストフード・パスタ屋・居酒屋・コーヒーショップなど)
私ならポリやウールの着物に半幅帯。練習のつもりで紬や小紋に名古屋帯が登場することもあります。
でも、お酒の席のように汚す可能性がある場面なら洗える着物が必須ですね。
夏ならもちろん浴衣もありです。

(7) 友人とのちょっとリッチな食事(予約のいるような少し高級なお店)
小紋や紬に名古屋。半幅帯も使うことがあります。
夏でも浴衣がありかというと…ナシかな。

(8) カルチャーセンターの講義(着物や和にまったく関連のないお勉強系)を受ける場合
うーん、そもそも着物を選ばない気がします。

(9) お見舞いに行く場合
さすがに目立つので、洋服を選ぶと思います。
相手の方との関係で、着物で行く場合は、おとなしめの小紋や紬に名古屋。
夏の浴衣は、遊びのついでのような印象を他の患者さんたちやお見舞いに来た方たちに与えかねないので、私なら避けます。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

夏場は浴衣がけっこう使えるのですね。
下駄を持っていない為に未使用で眠っている浴衣があるので
夏になったら家用として着てみたいと思います。

お手入れが大変だと初心者には敷居が高いので
自宅で洗えるのはとても魅力的ですね。

帯は半幅帯が使用範囲が広そうなので
購入を検討してみたいと思います。
わかりやすいご回答どうもありがとうございました。

お礼日時:2012/11/10 15:25

なんだか楽しげなご質問なので参加させてください。


お悩みの気持ちはよくわかります。結局はフォーマル以外は自分の好きで良いのだけど、やっぱり基本は押さえたいですものね。
私の場合は、ということで回答させて頂きます。

(1) 誰とも会わず、家の中で部屋着としてのみ着る場合(着物に慣れる為)
→ウールか木綿に半幅帯
(2) 家の中+家の前の花に水をやる程度(人と顔を合わせるかもしれない)
→(1)と同じ
(3) 近所のスーパーまで買い物に行く場合
→ウールか木綿、あるいは紬に半幅帯または八寸名古屋帯(カジュアル系)
(4) 5分ぐらい電車に乗って日用品の売ってるお店に買い物に行く場合
→(3)に準ずる
(5) 百貨店(ファッション系の売場)に買い物に行く場合
→紬に名古屋帯(季節の柄の染め名古屋など)
(6) 友人との日常的な食事(ファミレス・ファーストフード・パスタ屋・居酒屋・コーヒーショップなど)
→(3)または(5)に準ずる
(7) 友人とのちょっとリッチな食事(予約のいるような少し高級なお店)
→小紋に名古屋帯(織りまたは染め)
(8) カルチャーセンターの講義(着物や和にまったく関連のないお勉強系)を受ける場合
→(5)に準ずる
(9) お見舞いに行く場合
→(5)または(7)に準ずる(その方との関係性による)

もちろん場合に応じていろいろですが、ざっくりと回答してみました。
私の場合、小紋(染めの着物)が登場したのは(7)のみになりました。
他の方はもっと小紋を活用してる方も多いと思います。私は紬好きなので。
あるいは(7)の場合でも紬のことが実際は多いのです。
昔ながらの民芸色の強い素朴な紬は今の時代は流行遅れな感じで古臭くなるので普段着に。
最近のスタイリッシュな紬ならよそ行き感が強いので(7)のような場に合います。

実際は小紋よりも紬の方が高価な場合が多いですが、着物の格としては織りより染めが上なので小紋が上という位置づけです。
値段と格は比例しません。
さらに通常の小紋よりも無地や江戸小紋は格上になります。たとえ紋がなくてもです。
(感覚的な意味でね)
同じ紬でも縞や格子はカジュアル、無地は格上、という感じです。

そしてこれが帯となると逆転して染め帯よりも織りの帯が格上です。
ただし織りの帯にも紬に合うようなカジュアル帯と、小紋や附け下げ向きのセミフォーマル帯とがあります。
言葉にするとややこしいですが見ればわかります。

場所もそうですが一番悩むのは季節ですよ。
天候や気候で決めますが、最近はそれも不安定ですしね。
春や秋には袷か単衣か迷ったり、帯の材質に迷ったり、半衿などの小物の素材に迷ったり。
暑いなら暑い、寒いなら寒い方が悩みません。
今日は途中から雨が降るかも?と言う時は雨草履を履こうかどうしようかと迷ったりです。
もちろんこのほかに羽織やコート、ショールや雨コート等々あるわけです。
着物はトータルコーディネートで完成するのでそこが悩みどころであり楽しみどころなのです。
あれこれ迷うもまた楽し♪です。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
やはり人によって選ぶものが違ったりするのですね。

素人目には着物の「カジュアル」というのがわかりづらいのですが、
値段と格が比例しないとなると更にややこしくなりますね。
このあたりはやはり経験でしょうか。

そこに天候や気候まで踏まえるともう頭がパンクしそうです。
しかしここで諦めたらずっと着られないままなので、
とりあえず1つずつおさえていきたいと思います。
いつかトータルコーディネートを楽しめる日がくることを信じて……
とても丁寧なご回答どうもありがとうございました。

お礼日時:2012/11/09 09:22

こんばんは



間違っている部分もあると思いますので
販売側の方が答えてくれると良いですね

(1)
絣、小紋

(2)
絣、小紋

(3)
小紋、絣

(4)
小紋、絣

(5)
小紋、絣、大島

(6)
小紋、絣

(7)
大島、付け下げ

(8)
小紋

(9)
小紋

小紋が普段着と言う感じですよ
とりあえずかしこまった場所は小紋はやめるという感じです
洋服でもおなじですよね
余り堅苦しく考えなくてもいいと思います
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
すべてにお答えいただけると思っていなかったので感動しました。

思っていたよりも小紋は幅が広いのですね。
慣れるまでしばらく家の中だけで着てみようと思っているので、
とりあえず1点購入を検討してみたいと思います。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2012/11/08 22:26

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