熱とは原子分子の運動の強さの統計的な量だと教授に教わりました。
ここで疑問なのですが、どういった過程で分子が運動をする事によって熱が生じるのでしょうか。よく分子同士が衝突し合う事でエネルギーが散逸して熱が発生すると言われている気がしますが、なぜ運動エネルギーが損失した分が熱に変わるのがよく分かりません。
手のひらで机の上を素早くこすると摩擦熱が生じて熱く感じますよね。机をこすりながら動く手の運動エネルギーに対して運動の邪魔をする摩擦力の仕事分が熱に変わるというのは、摩擦力の仕事が手のひらの分子に伝わり、手のひらの分子の運動が激しくなった結果熱を感じたという事でしょうか?
だとすると、分子同士の衝突も物体間の摩擦力も運動エネルギーの変化の過程で熱が発生する原因が分かりません。
それとも熱とエネルギーは同義で分子同士で運動が干渉する時、各分子が持つエネルギーの受け渡しの際にお釣りというか手数料として機械的に熱に変わる物としか説明できないのでしょうか?
エネルギーという分子の運動状態を表す、計算によって求められた概念が一体どのようにして現実世界で直接熱を生み出すのでしょうか。
誰かご教授お願いします。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
難しく考えすぎておられるように思います。
>どういった過程で分子が運動をする事によって熱が生じるのでしょうか?
分子が運動をする事によって熱が生じるのではなく、分子が運動をする事自体が熱の正体なのです。
つまり
地上にあるあらゆる物体は熱を持っていて、その物体の分子が運動している(から熱を持って居る)ことの証拠なのです。
運動エネルギーにはいろいろあって、その内部の分子の動きでもあり、物体自体が一定の方向へ動くのも運動エネルギーです。その動いている物体が何か別の物体に当たって停止する時に、その運動エネルギーが熱エネルギーに変換することもあります。お互いに変換が可能だということです。
仰る摩擦エネルギーが熱エネルギーに変わるときに起る状況は、かなり説明が難しい現象ですが、相対的にこすれあって動く時の物体同士の境界での分子同士が微細な運動を強いられる時に起る物理的電気的な作用が熱に変わるのだと思われます。
上記のような物理的な状況が
>分子の運動状態を表す、計算によって求められた概念
として単純化して数学的に表現されるということです。
ご参考になれば。
>分子が運動をする事によって熱が生じるのではなく、分子が運動をする事自体が熱の正体なのです。
この言葉が1番ピンッと来ました。絶対零度下で分子が運動出来ない事もこの言葉の通りですね。
皆様も回答有難うございました。とてもためになりました。
No.5
- 回答日時:
No.1に賛成ですが、
そもそも「熱」ってなんでしょう?
体が暑く感じる。ろうが融ける。紙が燃えだす。
いったい何がそんな作用を引き起こしているのでしょう?
その答えが「原子分子の運動」なのです。
>分子の運動がエネルギーを散逸して熱が発生する
というのは、考え方が逆で、
エネルギーを受け取った分子が運動を始め、それが、暑く感じさせたり、ろうを融かしたり、するのです。
No.4
- 回答日時:
熱の正体は運動エネルギーです。
ただし、風が吹いている場合、空気の分子は平均的にある方向に動いていますが、この平均的な動きの運動エネルギーは熱ではありません。
空気の分子個々はてんでんバラバラな方向にてんでんバラバラの速さで動いています(平均としてはある一定の方向速さですが)。回転もしているでしょうし、振動もしているでしょうし、衝突して方向、速さも次から次に変化しているでしょう。
この個々のてんでんバラバラの動き・・・運動エネルギーが熱エネルギーでその平均を熱い200℃とか判断しているわけです。
平均的な動きがとまると、この平均的な運動エネルギーが個々の空気分子に与えられ、てんでんバラバラの運動はエネルギーが増します・・・温度が上がります。
No.3
- 回答日時:
素人ですが。
>熱とエネルギーは同義語
違和感を感じます、熱=エネルギーOK、エネルギー=熱?、光は?、運動エネルギーの運動は熱に変換可能だが、変換しなかったら?。
絶対零度では分子は運動(振動しないとも?)、温度が上がると振動する。
熱があるから運動するとも・・、そこへエネルギー与える(摩擦する)、その時の分子の状態が変わるほどの大量でないと、状態の移行ができないため熱に変換して発散させるとも?。
No.2
- 回答日時:
質問者さんのおっしゃる「熱」とは、人体の五感で感じる「熱い」という感覚のことですか?
物理的現象は、確かに人間の「五感」で感じられるものが多いですが、それに頼りすぎると物理的な実体を正しく把握できなくなることもあるので注意が必要です。
(アインシュタインの相対性原理や、放射線、量子力学などが理解しにくいのはそのせいです)
>それとも熱とエネルギーは同義で
「それとも」どころか、そのとおりです。熱はエネルギーの一つの形態です。「分子運動」という直接五感で感じることのできないエネルギーが、「熱」という直接五感で感じることのできるエネルギーに変わっただけの話です。
>各分子が持つエネルギーの受け渡しの際にお釣りというか手数料として機械的に熱に変わる
上に書いたように、「お釣り」ではなく、エネルギーの受け渡しの一部そのものです。
生物学には詳しくありませんが、人間が五感で「熱い」と感じること自体が、ご質問者さんがおっしゃる
>摩擦力の仕事が手のひらの分子に伝わり、手のひらの分子の運動が激しくなった結果熱を感じたという事でしょうか?
ということだと思います。(正確にいえば、神経細胞を構成する分子レベルの運動エネルギーが大きくなったことを「熱い」と感じる)
>だとすると、分子同士の衝突も物体間の摩擦力も運動エネルギーの変化の過程で熱が発生する原因が分かりません。
エネルギーは、空間の一か所に局在するよりも、広く平均的に分布しようとする性質があります。運動エネルギーや位置エネルギーは、「摩擦」「抵抗」「損失」といったもので外へ外へと広がろうとし、このときに「熱」となって拡散します。
難しく言うと「エントロピー増大の法則」と言うらしいのですが、例えば下記のサイトなどを参照してください。この世界を支配する経験的な法則で、「局在するエネルギーが、最終的には熱として全宇宙に平均的に拡散しようとする性質」とでもいうのでしょうか。
何故そうなるのか、というメカニズムは解明されていないようなので、極めてみてはいかがでしょうか。これを克服できれば、「永久機関」も可能になると思います。
http://brownian.motion.ne.jp/11_WhyPPMisImpossib …
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