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岩波公式集IIIのルジャンドル倍関数の部分を見ています。

この中で、複素数であるzが[-1,1]以外の部分ではある関数f(z)が「一価正則」である、というようなことが書かれています。

関数が一価正則である場合、どういう特徴や利点などがあるのでしょうか?

よろしくお願いいたします。

A 回答 (2件)

倍関数のじゃなくて、陪関数ですよ。


微分方程式の解として定義される関数なので、
正則なのは当たり前です。
重要なのは、「一価」の方じゃないかな。

一価というのは、関数の値がひとつに決まる
という意味で、中学で教わった定義では、
一価であること自体が「関数」の定義でした。

微分方程式の解は、局所的に定義されるものだから、
それを接続して、まとまった大域解にする必要がある
のだけれど、複素範囲では、接続の経路によって、
変数の値が同じでも関数値が異なる…という
「多価性」の問題が出てくる。
接続経路が特異点の周りを周回すると、
出発点に戻ってきたとき、値が違っているからです。

dy/dx = 1/x から y = log x を定義したときに、
y = log x + 2πni (nは自然数) と
尻尾が付いたでしょう? アレです。

通常、関数の定義域を、複素平面ではなく
リーマン面とすることで解決するのですが、それでも
解を複素関数として扱おうとするときには、
リーマン面の一部を複素平面に一意的に対応させる、
関数の「枝選択」という作業が必要になる。

log の場合は、定義域を制限して、複素平面から
原点を一端とする半閉曲線を取り除けば、
値がひとつに決まリます。

孤立特異点を持つ関数の場合、log のときと同じように、
特異点の数だけ半閉曲線を取り除けばよいのですが、
質問の文献では、それと異なる方法で、
複素平面から実区間 [-1,1] を除いても f(z) を一価化できる
…と言っている訳です。

z をイロイロ変化させて f(z) を考えるときに、
z が [-1,1] を横切らなければ、
中学以来の普通の関数とみなせて平和だ…という話です。

z を変化させて log z を考えるときに、
z が負の実数にならなければ平和だったように。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

陪関数、打ち間違いをしておりました。

「一価」という方が重要なのですね。これにより、枝を選択することになり、一意的に決まるということですね。

回答いただいたことについて、まだ自分なりに理解できていない部分がありますが、今後の勉強の参考にさせていただこうと思います。

詳しい説明ありがとうございました。

お礼日時:2013/09/15 07:05

浅学なので、ルジャンドル倍関数に関しては無知ですが


一般的には、

 コーシーの積分定理が使える。

が利点じゃないかな?

外していたらすいません。
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この回答へのお礼

コーシーの積分定理が使える、という利点、勉強になりました。

ありがとうございます。

お礼日時:2013/09/13 15:04

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