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現在スペインに留学中の者です。
先日、「日本とスペインの医療制度の相違・類似点」をテーマにスペイン語でエッセイを書く課題を出されました。しかし、どのような構成で書けばよいかわかりません。

授業で学んだことをもとに、両国間における平均寿命、乳児死亡率、社会保険制度、医療機関にかかる優先順位などをテーマに挙げ、相違・類似点を述べていきたいと考えています。

文量は、ワードで4,5枚程度です。
これまでに、英語を含めエッセイをあまり書いたことがないため大変困っています。
お力を貸していただけると幸いです。

よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

 起承転結や論証を求められる論文とは違って、エッセイはあまり形式にこだわらず自由に書いてもよいと思います。

質問者様の掲げるテーマとぴったり一致しないかも知れませんが、以下のような下書をしてみました。たたき台としてでも、ご参考になれば幸いです。なお、私のスペイン滞在はもう昔のことですので、最近の事情はよく分かりません。特に*印のところは自信ありませんので、そちらでご確認ください。

参考文例(約3300字)
 「日本とスペインの医療制度の相違・類似点」というテーマをいただきましたが、正直、スペインのことはよく分かりません。できる限り、両国の医療制度を比較するよう心がけますが、どうしても自分の出身地・日本に関する記述が多くなるものと思います。あらかじめご了承くださいますようお願いします。なお、「相違・類似点」のほか、特に「問題点」にも留意する所存です。そこに目を向けて、幾分なりと、両国の医療制度の今後に資することができれば本望です。

1.医療の細分化・専門化の功罪
 日本の総合病院は、国立・官立・公立・大学付属などがあり、クリニックの類はほとんどが個人経営で、そのほかには市町村の役所が小規模の診療所を持っている場合があります。スペインの場合、後者すなわちクリニックなどは日本とほぼ同じと考えられますが、前者、すなわち総合病院の場合は、ほとんどが公共団体の経営する公立で、国立・官立・大学付属はほとんどないように見受けられます(*)。
 ところで、日本でもスペインでも、総合病院は共通の問題を抱えているように思われます。つまり、総合病院は、その名の示すように多くの診療科を擁しており、通常それらが同じ施設内にはあります。ところが、多くの場合それぞれの診療科は縦割り的で、横の関係は皆無と言わないまでも極めて希薄で、総合病院ならではの「統合性」が活かされていないように思われてなりません。ということは、そこを訪れる患者は、普通医療の素人であるにもかかわらず、患者自身が、「自分で自分の病気の見立てをして診療科を選ばなければならない」ような仕組みになっているのが現状でしょう。
 かつて私の身近にこういう例がありました。Y氏は体調の不調を覚えたとき、神経の病気とばかり思い込んで神経科を受診したところ、案の定「自律神経失調症」という病名のもとで飲み薬を処方され、それを7年間飲み続けていました。ところがその7年目のある日、大量に吐血をして救急車で病院に運ばれました。胃潰瘍で胃穿孔まで起こしており、あと30分遅れたら命はなかったそうです。そして、その手術を受けてからはすっかり元気になりました。つまり彼が患っていたのは胃病であって、「自律神経失調症」などとはまったく無関係の疾患であったわけです。
 問題を要約すれば、次のようになると思います。「人間の身体は1つなのに、これを分解して、高度に細分化した専門家が個別に扱う。しかも、専門相互間の連携もさほど密ではない」。これは現代医療の抱える大問題、と言わざるを得ないと思います。歴史を振り返ってみるに、フランスあたりを中心とする、いわゆる「百貨全書派」などから始まった分析的手法・要素還元主義・高度の専門化が、急速の進歩という意味ではある種の恩恵をもたらしたが、同時に、このような「細分化・専門化・串刺し的な見方の欠落・素人の締め出し」といった弊害ももたらしてしまった、ということではないでしょうか。
 ここで私の言いたいこと、提案したいことは、「統合医療」の仕組みの導入です。総合病院内に設置を義務づけて欲しい制度です。例えば、そこを始めて訪れる患者のために、各科から1名ずつ詰めている「総合面談・診察室」を設けて、そこで問診や簡単な検査をし、受けるべき科を決めてあげる、というような仕組みです。このことは、日本・スペインの両国医療機関に求められるべき制度である、と考えます。

2.医薬をめぐる状況
 日本では、医薬品関係でスペインより問題が多いと思います。スペインでは昔から医薬分業制度が確立していましたが、日本では、ほんの数年~十数年前からその制度が始まったところです。その点は確かに改善だったと言えますが、しかし、医薬品についてはまだまだ以前からの問題を引きずっているのが現状です。例えば、診察を受けた患者が、不必要なほどのたくさんの薬を処方されることがよくあります。何種類~十何種類もの薬を飲んでいる病人が、「薬だけでお腹がいっぱいになってしまう!」と訴えるのを聞いたことがあります。医師と製薬会社の間に癒着が続いている、と勘ぐりたくなります。
 日本ではまた、ジェネリック医薬品の値段も諸外国に比べると相対的に高いと言われます。諸外国では一般に、特許保有時の価格の2割前後というのが普通だと聞きます。ところが、日本では何と特許保有期間が過ぎてジェネリック医薬品が出回っても、特許保有時の価格の7~8割にしか下がらず、罹患者にとって薬代の負担がかなり重いのです。
 少しそれますが、薬というものは原理的には「毒をもって毒を制する」のですから、身体の患部以外の部位にとっては、それは毒になるはずです。したがって、医薬の処方は、「必要悪」とでも考えて、最小限にとどめるようにして欲しいものです。そして、「自然治癒力の増強」を最大限重視した調剤を望みたいものです。このことも、日本・スペインの両国医療機関に要請されるべき事柄である、と考えます。

3.長寿化とその結果
 現代では、先進国における生活事情に見る特徴の1つとして長寿化があげられるでしょう。このこと自体は喜ばしいことですが、特に日本ではこれに少子化問題が伴います。かつて日本の家庭では、子や孫が年寄りの面倒を見るのが普通でした。ところが今では、件の少子化や核家族化の進行に伴って、その風習は急激に衰退してきました。特に都市部でその傾向が強く見られます。そして、それに代って登場してきたのが、「介護保険制度」というものです。「互助精神」という観点からは一見すばらしい制度のように聞こえるかも知れませんが、当の高齢者にとってそれはかなり過酷な仕組みと言わざるを得ません。(出入り自由な)「保険」といいながらも、加入は義務的で、その保険料は年金から天引きされる仕組みになっているのです。40歳以上の日本人なら全員が徴収されるのです。つまり、実体は保険という名称から受けるイメージとはほど遠い、「課徴金制度」のようなものです。しかも、いざ自分が介護を受ける立場になったときは無料かというとさにあらず、病院にかかるのと同じように、1~3割の費用負担がかかってきます。長寿化時代とはいえ、「介護保険制度」の出現はその長寿の当人にとって決して暮らしやすい状況に寄与していません。
 ほかにも、長寿者にとって「見えざる虐待」と言えるものもあります。例えば、高齢者が倒れて救急車を呼ぶと、しばしば「タライ回し」の目にあいます。その理由は、専門医がいない、空きベッドがないなどのほかに、「医療費の支払いの保証がない」というのがあるのです。こうして、然るべき手当てを受けられずに亡くなる独居老人やホームレスの人々があとを絶ちません。さらに、たとえ病院に受け入れてもらえても、高齢な人ほど「モルモット」として扱われることがよくあります。手術や投薬の実験台にされるのです。仮に誤診や手当ての不手際や手術の失敗で亡くなっても、「老衰による死」として片づけられるからでしょう…。
 こうして見てくると、スペインの救貧院という施設(*)の何と羨ましいことでしょうか! この点で、日本はスペインをお手本にすべきではないか、と考えます。

4.都市化と現代病理
 最後に、新しい話題を取り上げてみたいと思います。あるスペインの獣医さんが面白いことを言っていました。「最近は、特に都会では精神病を患う犬がいるのです」と。高速の文明的進歩や都市化に伴う現代病の1つと言えるのではないでしょうか。
 犬にしてそうであるなら、人間においておや、ということになるでしょう。具体的な数値は持ちませんが、近年日本の大都会では、明らかに躁鬱症や自閉症を患う人が増え、それがもとで自殺する者も増えていることは確かです。この種の、いわゆる「心の病」は、スペインや日本のみならず、世界的規模で深刻化するに違いないと推測されますので、その需要に対応すべく、今後ますます精神科や心療内科などの充実が求められることでしょう。

 以上、ご回答まで。
 スペイン語訳なさるに当たって疑問がおありの節は、またこのサイトで部分訳なり添削なりのご質問をなさったらいかがでしょう。その際は、再度のご回答もやぶさかではありませんが、きっと、他の方からも回答が寄せられることと思います。よいエッセイが書けるといいですね!
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この回答へのお礼

Nakay702様ご回答ありがとうございます。
エッセイ丸々書いて頂けるとは思ってもいませんでした。
構成の組み立てに不安を感じていたのでとても助かります。

内容を読ませて頂きました。
これまで、述べる内容を考え、構想を練り、必要な情報を集めているところでした。しかし、回答者様のおかげで自分では気が付かない日本・スペインの医療制度における問題点や相違点を知ることが出来ました。
回答者様の意見・情報も含めつつエッセイを書いていきたいと思います。
担当の先生が医学部の方であり、また遠く離れた国日本の医療制度には大変興味を示していたので、エッセイを書く際に少しプレッシャーを感じていました。
回答者様のおかげで不安は取り除かれました。良いエッセイが書けるような気がします。

丁寧な回答ありがとうございました!

お礼日時:2014/03/05 07:56

スペイン語に限らず、外国語のエッセイ一般で言うなら、以下のサイトのようにするのが一般的かと思われます。



http://www1.aucegypt.edu/academic/writers/

(少なくとも英語ではこれが普通の書き方、構成です。)
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この回答へのお礼

Administrators様 ご回答ありがとうございます。

これまでどのような書き方・構成でエッセイを書いたらよいかわからなかったので、このように細かく説明が記載されているページは助かります。

あと3回ほどエッセイを書くように求められているので、お教え頂いたページを参考に今後のエッセイ創作時に十分活用させていただきます。

ありがとうございました!

お礼日時:2014/03/05 08:03

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