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日本語を勉強中の中国人です。日本の出版界のことに興味を持っております。自費出版の本は本屋さんには並ばないのでしょうか。日本アマゾンにも売っていないのでしょうか。それはなぜでしょうか。

日本の本屋さんや日本アマゾンにある本は全部何出版のものでしょうか。自費出版の逆ということでしょうか。

また、質問文に不自然な表現がございましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

A 回答 (4件)

> 自費出版の本は本屋さんには並ばないのでしょうか。

日本アマゾンにも売っていないのでしょうか。それはなぜでしょうか。

2点、覚えておいてください。
日本には、過去、最大の時は約5万店の本屋があり、5万社の出版社がありました。今は減ってはいますが、半減はしていないと思います。全国の本屋に並べるには、5万冊の本を作る必要があります。もし、その本が全部売れたらジャンルにもよりますが、日本ではベストセラーに入ります。このギャップを把握しておいてください。

自費出版の本が並ばないということではなく、次の2つのケースで、本屋さんに並ばないということです。
  ISBN を取得しない本は、日本では「本(書籍)」とは認められない。
  日本に3社ある大手取次(書籍流通を扱う会社)と契約した出版社の本でないと、全国の本屋に配本されない。

日本は、世界で唯一の書籍流通の構築に成功した社会です。全国にある本屋は、無料で本を自分の本屋に置くことが出来、その本を出版社から送ってもらうのも、送り返すのもほぼ無料でできます。本屋が出版社に支払うのは、その本が売れた後で良いんです。また、再販制度といい、全国で同じ本は同じ価格で売る(売らないといけない)という法律があります。この2つの制度のため、日本人なら、どの地域に住んでいても、同じ値段でほぼ同じタイミングで本を買うことができます。本屋で本を受け取る限りは、本を取り寄せる場合でも、送料を払ったり、手数料を払う必要はありません。

この制度に乗らない本を、日本では同人誌、同人本と呼びます。(中にはISBNを取得する同人本もありますが)
自費出版の多くは、ISBNを取得しないので、日本では本屋では売られません。(同人本を扱う本屋もありますが)
また、多くの自費出版を手伝う出版社は、取次と契約をしていないか、良い条件での契約ができていないので、流通に乗せることがまずできません。

じゃあ、過去に例はないのか、となりますが、いくつかあります。日本の書店員さんはとても熱心です。新人作家の発掘にもね。
本屋に自費出版を並べる一番簡単な方法は、作家自らが本を持って行ってお願いすることです。先に書いたように、日本の本屋は本を置く場所を提供して、売れたら売り上げの一部を貰う仕組みなので、個別にその契約をすれば良いんです。本屋は置き場所があるなら、その本が売れると思えば、置いてくれます。
また、同人誌・同人本即売会 というのが、日本ではあちこちで行われています。そこに参加して手ウリするという方法もあります。同人誌・同人本を積極的に置いてくれる本屋もあります。
有名なコミックマーケットも、その手のものが大きくなったものです。

> 日本の本屋さんや日本アマゾンにある本は全部何出版のものでしょうか。自費出版の逆ということでしょうか。

そうです。Amazonは、書籍流通に乗らない出版社のものも売っているので、品数は本屋さんよりも多いと思いますが。

日本の出版文化で、凄い点は3つあります。
  ひとつは,先に書いた書籍流通・取次の存在です。世界一安い物流です。
  ひとつは、編集者の存在です。欧米では、編集者は出版社の中で最下層の職種ですが、日本では、編集者が作家を育てます。
  漫画家になりたい人は、集英社などの出版社の編集部に電話します。そのとき最初に電話を取った編集者がその漫画家さんの担当になります。集英社の少年ジャンプの編集部には0.1秒で電話を取る編集者がいるそうですよ。
  ひとつは、買い取り制度です。
  作家さんは、2つの段階で作品の対価をもらえます。ひとつは雑誌に載るとき。その作品が人気作でも不人気作でも、書いたページ数に合わせてお金を受け取ります。もうひとつは単行本になるとき。このときは印税方式で、売れた本の冊数分、お金を受け取ります。

電子出版になって、これが壊れる時が来ました。ここ数年で日本の本屋は劇的に変わると思いますよ。
30年前、日本には4万店以上のレコード屋さんが、20年前、4万店くらいのゲームショップがありました。今の日本には、その半分もありません。本屋さんもそういう状態になる可能性があります。
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この回答へのお礼

ご親切に教えていただきありがとうございます。今回もとても勉強になったところが多いです。興味深く拝見しました。助かりました。心から厚くお礼申し上げます。

お礼日時:2014/03/12 23:22

自費出版の本も書店に並べることができますが現実的には困難が多い。


その理由は 先行回答に解説のある出版物流通の仕組みに乗って 書店が営業しているためです。
書店はどのような本でも店頭で販売できますが 出版物の量に比して店頭面積が狭いので 売れない本は置きたくありません。どの本を店で取り扱うかは書店主の自由裁量です(注1)。
書店は 出版物流通の仕組みに乗らない書籍の存在を知りません。

そもそも出版とは?
著作物を書籍や雑誌の形態で発行すること です。有償で売るか無償で頒布するかは問いません。
自費出版とは?
出版の過程で必要な費用を全て発行者が自己負担すること(注2)。

注1:書店の経営方針 及び書店と出版社や取次会社の間の契約で
   店の棚割りや取扱量を決めている。
   従って他者が割り込む余分な場所は無いに等しい。
注2:出版の過程の一部を出版社が負担するなどの共同出版の形態もある。
   書店の店頭に出す部分を出版社が担うならば書店に並ぶことになる。
   しかし無名の作者の書では 実際には困難であり紛糾する事例が多くある。

Amazon等ネットショップでは店舗の広さは無関係ゆえに自費出版でも出品できます。
但しISBNコード(注3)の有無により取扱いに差がある場合もあるようです。
注3:ISBNコードは個人でも取得可 費用約3万円

★自費出版書でも店頭に並べることは出来るが 書店の判断による。
   自分で書店にお願いしてまわる必要がある。
★自費出版の例は大変多いが 大半は販売目的でなく
 知人や個人の関係者への配布が目的。
   自分史・私的記念誌・個人の詩や句の作品集・個人の論文集・家系譜・rtc.
   同人誌は有償販売と無償配布の両面あり
★近年は書籍の電子化やネットの活用に傾いていますが印刷物としての書の需要も健在。
★販売目的で自費出版をする人もありますが 成功例は僅少。
   内容が伴わないのに販売を目指す例が多いことの裏返しとも言えます。
★自由自在な出版形態が文化を支えていると考えます。
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この回答へのお礼

ご丁寧に教えていただきありがとうございます。大変よい勉強となりました。

お礼日時:2014/03/12 23:48

自費出版が書店に並ぶ事はありません。

よ~~~~っぽどでない限り。
実物を本屋へ並べるには、配送費もかかれば売れない在庫は引き取らなければなりません。売れそうならともかく、素人の自費出版などとても・・・

アマゾンには結構出ています。出版社が流すみたいですね。単に掲載だけで経費はかかりませんから。
うちのも出ています。買ってね。

自費でない出版は商業出版です。出版社は同じですが、こちらは最初から売る事を想定して作ります。
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この回答へのお礼

ご親切に教えていただきありがとうございます。いま電子出版ははやっているようですね。いろいろとても参考になりました。

お礼日時:2014/03/12 23:27

書店に並ばないことは無いです。


ただ、書店も販売スペースには限りがあるので、出来れば売れる本を置きたい訳です。
あなたの書いた本が売れると思われれば置いてくれますし、あなたが販売スペースを借りれば(貸してくれるか、相場がいくらかは知りません)本屋さんの店頭に並びます。
アマゾンにしたって、料金を払えば載せてくれますよ。
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この回答へのお礼

早速のご回答ありがとうございます。参考にさせていただきます。

お礼日時:2014/03/12 23:05

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