アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

大学の同窓会に参加しました。
同級生が苦労の末、博士号を取ったと言っていました。
私は単純に「凄いね~。頑張ったね~。おめでとう!」とお祝いの言葉をかけたのですが、彼の表情は暗く「先行きが見えない…」とぼやいていました。
今彼は週に2~3コマ非常勤講師をしているそうです。
学振(?私にはよくわかりませんが、こう言っていたと思います)にも応募し、2度不採用になったと言っていました。
私の周りに博士なんていないので、「博士=大学の先生になる」だと思っていましたが、現実は違うのでしょうか?
学生時代は同じゼミで頑張った仲間です。
人一倍頑張り屋さんだったので博士号が取れたのだと思います。
私立大学(関西ではトップレベルの大学です)で史学の博士号を取っても、先行きは暗いものですか?
彼が大学の先生になれる可能性はどれぐらいですか?

A 回答 (4件)

>「博士=大学の先生になる」だと思っていましたが、現実は違うのでしょうか?


まるっきり違います。極端な言い方をすれば、野球部に入ることとプロ野球選手になることぐらい違います。野球部に入る人(大学院に進む人)の多くはプロ野球選手(大学教員)を目指すわけではありませんし、プロ野球選手を目指してもドラフトで指名されるとは限りません。首尾よく入団しても、一軍選手(教授)になれるとは限りません。二軍どまり(准教授、助教など)かもしれません。はたから見ると呑気に見えるかもしれませんけど、結構厳しい世界です。

で、プロ野球選手になる人の多くは甲子園常連校の部員です。しかし、関西ではトップレベルの私立大学は常連校ではありません。なので道はなおさら厳しいです。常連校(旧帝大など日本のトップレベルの国立大学)からでも厳しいのが現実です。博士号をとったというのは、野球部に入った、あるいはそこでレギュラーになったというレベルのことだと思いますよ。常連校のレギュラーでもドラフトで指名される人は少ないです。

大学教員になれる可能性は何とも言えません。一般的には公募によって選抜されるので、公募された分野と専門が合致し、他の応募者よりも優れた業績を有していることは必須です。前の回答にもありますように、空きポストの有無は重要な要因です。空きポストがなければ採用されることは絶対にありません。運良く、ポストに空きが出ればすぐにでも採用される可能性はありますけど、それでも他の応募者との競争は避け難いです。

暗い話が続きますが、学振で不採用というのは、業績が高く評価されているわけではないことを意味します。学振で採用されにくいということは、教員公募でも採用されにくいということにつながりがちだと思いますよ。

この回答への補足

とてもわかりやすい例えで説明してくださったので、アカデミアの厳しさがよくわかりました。
ありがとうございます。
彼は「学振に採用されれば道は開ける…」「学振に採用されれば有利に闘える…」と自分に言い聞かせるように何度も何度も口にしていました。
実際、去年度は補欠選まで残っていたようです。
「だったら来年は絶対採用されるんじゃないの?」と言ってしまいましたが、軽はずみな一言だったでしょうか?
何故か傷付いた顔をしていたので気がかりです。
『学振に採用されにくい=教員に採用されにくい』、ということは言い換えれば『学振に採用される=教員に採用されやすくなる』、ということですか?
アカデミアではそんなに学振が重要なのですか?
教えてください。
よろしくお願いします。

補足日時:2014/04/24 13:27
    • good
    • 4
この回答へのお礼

本文の質問にも補足の質問に丁寧にわかりやすく答えて頂いて、縁遠いアカデミアの世界がよくわかりました。
どうもありがとうございます。

お礼日時:2014/04/26 09:31

学振が重要なのではなく、研究業績が重要です。


一般的な教員公募の場合、選抜の根拠になるのは主として、研究分野と業績です。研究分野が公募条件と一致しなければ論外です。一致した人の中でもっとも業績の優れた人が第1候補になるのが普通です。そして、その人が採用されることになるでしょう。
学振に関しても研究業績は評価対象になります。なので、両者には相関があります。学振に応募していなくとも、優れた研究業績があるなら問題はありません。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

なるほど。
よくわかりました。
教員になるためには学振の合否は関係なく、最低でも学振に採用されるぐらいの業績が必要ということですね。
学生時代に教わっていたのは、どこか浮世離れした、穏やかな笑顔の先生だったので、これほど過酷な世界を勝ち抜いた方だったとはちょっと信じられないです…
同級生にも頑張ってもらいたいです。
補足質問にもわかりやすくて丁寧なご回答をいただきまして、とっても感謝しております。
ありがとうございました。

お礼日時:2014/04/25 20:34

>たまたま助教の椅子が空いたというような,10年に1回の幸運



いま思い出してニヤリとしたこと。ぼくが大学院生のとき沖縄(琉球大学)で国内学会がありましたが,羽田空港にはその学会の大学教員も結構いました。「飛行機が墜落すりゃ,ずいぶん椅子が空くぜ」とぼくらは冗談を言ったものです。准教授が飛び降り自殺でもすれば,赤飯を炊くぜ。

プロフェッサーなんてのは,若手からは「とっとと死にくされ」と思われているだけの存在なんですよ。いまのぼくは,そう自覚している。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

思わず笑ってしまいました。
いや、笑うのは不謹慎でしたね。
ごめんなさい。
でもそれぐらい、アカデミックポストの空きがないということなんですね。
お願いですから、とっとと死なないでくださいね。

お礼日時:2014/04/24 13:17

その人の実力,資格,運,根性によりますから,なんとも答えられません。

それでも諦めずに意地をはっているのが研究者の卵です。可能性としては,

・他大学の教員公募で,数十人のライバルを押しのけて採用される。旧帝大の博士もおおぜいる状況であり,「学会で一目置かれる気鋭の若手」でないと無理でしょう。大学も千差万別で,ひどく待遇の悪い私立大学もあります。もしそういうところにしか行けなかったら,もっとましな他大学に逃げ出すことを考える。

・出身校で採用される。教員を他大学(本件の場合はとくに京大)からばかり採用していると,その私立大学の大学院の存在意義や水準が疑問視されますし,在学生の志気も下がりますし,建学の精神も継承できないからです。とはいえ,たまたま助教の椅子が空いたというような,10年に1回の幸運も必要です。

・アルバイトでやっていた予備校講師を本業にしてしまう。カリスマになれれば,大学教員より収入は多いです。

・教員免許をもっていれば,私立中高の教諭になる。とくに進学校では,公立学校よりも学歴や学識を重視する傾向があります。生徒が「関西トップレベルの大学」を志望しているというのに,無名大学出身の先生じゃあ,さまにならないでしょ。

・学芸員資格をもっていれば,歴史博物館の学芸員になる。大学教員公募とおなじで競争はかなり激しいです。

30歳代なかばまで,どこに落ちるかわからない不安定な状況でしょう。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

もう彼もじきに三十路半ばに差し掛かります。
話を聞いたところ、やはり大学教員を目指しているとの事です。
非常勤講師の仕事以外はアルバイト経験もないと言っていました。
なので、可能性としては1番目か2番目しかないようですね。
彼に運があるのかどうか…あるといいなぁ。

お礼日時:2014/04/24 13:14

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!