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A380…キャセイ・パシフィック航空について

東南アジアの航空会社はヨーロッパとオセアニアを結ぶいわゆる「カンガルー・ルート」を持っていますが、その中で、タイ国際航空やシンガポール航空、マレーシア航空はA380を運行しています。
同じ東南アジアの航空会社でも、キャセイ・パシフィック航空はA380を保有していませんし、発注もしていないようです。
英国系統の流れとして、香港を中心にヨーロッパとオセアニアを結ぶ中間点という立地、ロールスロイスエンジンを選択する傾向がある会社なので、A380もありなのかな?とも思うのですが、B77-300ERを軸に据えています。
加えて中国系では、中国南方航空が香港と中国各地をA380で結んでいます。
カンガルー・ルートだけでなく、中国大陸を結ぶ路線に投入するのもありかな?と思います。

他の東/東南アジアの航空会社と違い、A380を保有しない/しようとしない理由は何かあるのでしょうか?
ご意見、ご教示方宜しくお願いします。

A 回答 (1件)

まず、カンガルールートとしてみた場合、香港をハブにするのは、他の航空会社に比べて不利になります。

タイ・シンガポール・マレーシアはバンコクで北緯13度なのに対して、香港は22度と10度以上の差がありますし、この3か国は公海上を飛行できるのに対して、香港へは陸路(通行料が発生する)が多く含まれます。

ですので、同じような規模の都市国家であるシンガポールなどに比べてカンガルー・ルートとしては不利である、といえます。

香港の立ち位置を考えてみると、一番大きなメリットは「大市場の中国が隣にある」ということです。中国は大きな国の割に鉄道網などがまだまだですし、外国から来るにはダイレクトに空港についたほうがいいわけです。しかし、上海や北京だけではキャパシティも足りませんし、就航都市数も不足しています。

そのため、キャセイパシフィックは参加のドラゴン航空にリージョナル運航(地域間輸送)を任せ、中国32空港に就航し、海外から香港までキャセイで運ぶ多頻度輸送とサービス力で勝負しているように思います。

日本にも、成田・羽田・中部・関空だけでなく全16空港(うち沖縄はドラゴン)USAも31都市とA380を使ったハブ&スポークよりも香港ー各都市ダイレクト&中国国内という戦略を取っているように思います。

また、長距離便としては旧宗主国である英国との密接な関係から11空港に就航していますので、ロンドン-シンガポールをA380で大量に輸送して、シンガポールから近隣へ運ぶというやり方とは一線を画して居るのだと思います。
http://www.cathaypacific.com/cx/ja_JP/travel-inf …(就航路線)

シンガポール航空はアメリカ4空港・日本5空港・英国2空港と明らかに戦略が違います。
http://www.singaporeair.com/ja_JP/plan-and-book/ …(SQ就航路線)

また、その一線を保持するためにサービス力には力をいれ、ほぼ、どの路線にも中国語話者と日本語話者そして英語話者を搭乗させているようです。

逆をいえば、A380を買って就航都市を絞ってもシンガポール航空やマレーシア航空ほどには集客できないのでしょう。それを逆手にとって、燃費のよい機材で少量多頻度運航で稼いでいるのだと思います。
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この回答へのお礼

欠けていた視点を指摘くださり、ありがとうございます。

お礼日時:2015/08/25 14:38

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