メアリーシェリーのフランケンシュタイン(or The Modern Prometheus)は知っていますが、
ディオダディ荘の怪奇談義で産まれた「吸血鬼」は今でも読むことができるのでしょうか?
読めるとしたら、出版社とタイトルを教えて下さい。
また、アメリカ映画のフランケンシュタインの続編に登場するミイラ男ですが、
ディオダディ荘の怪奇談義で産まれた物ではないと思うのですが、初出典はいつ、どこで何から
産まれた物でしょうか?
同様にして、狼男の話も初出典を知りたいです。
そうしてできれば、初出典が本や小説であれば、ぜひ読んでみたいと思っています。
ご存じの方、詳しい方、よろしくお願いします。
A 回答 (3件)
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No.1
- 回答日時:
ジョン・ポリドリの「吸血鬼」は、新刊では「書物の王国12吸血鬼 」図書刊行会発行に収録されています。
それ以外は、絶版ですが、「ドラキュラドラキュラ」種村季弘編 河出文庫などに収録されています。
回答ありがとうございます。
ポリドーリの小説ですね。ありがとうございます。
ところで、バイロンの短編、吸血鬼は読めないのでしょうか?
ドラキャラは、後のものと承知しておりますので、
もともとの吸血鬼とは別ものと認識しています。
トランシルバニア?にあった実際の伯爵家をモデルに吸血鬼を焼き直した作品だったような。
No.2
- 回答日時:
ミイラを主題とした小説で最も古いものの一つとされているのは、イギリスの女流作家、ジェーン・C・ルードン(1807~1858)の“The Mummy!: Or a Tale of the Twenty-Second Century“(1827)という作品です。
ナポレオンのエジプト遠征時に行われた王家の遺跡調査、および、メアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』からの影響で書かれたそうです。翻訳がありませんので、英語でしか読むことはできませんが、エジプトのミイラが2026年によみがえるという話のようです。ウィキペディア
https://en.wikipedia.org/wiki/The_Mummy!
インターネット・アーカイヴ
https://archive.org/stream/mummyataletwent00jang …
このあとの作品では、アイルランドの作家、ブラム・ストーカー(1847~1912)の『七つ星の宝石』(1903)というものがあります。こちらは邦訳があります。
http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%83%E3%81%A4%E6%98 …
ちなみに、ブラム・ストーカーにも『ドラキュラ』(1897)という作品があり、映画『ドラキュラ』(1931)を始め、多くの映画のもとになっているようです。邦訳は何種類か出ています。ストーカーは、カレッジの先輩シェリダン・レ・ファニュの吸血鬼小説『カーミラ』(1872)から影響を受けてこれを書きました。こちらは、『女吸血鬼カーミラ』という書名で亜紀書房から出ています。どちらも『ディオダディ荘の怪奇談義』よりはあとのものなので、初出典ではありませんが、御参考まで。
狼男ですが、もともと、狼に限らず人が動物に変身するというモティーフは、メソポタミアなどの古代からあります。狼男が、満月、もしくは新月に変身するという話は、比較的近代になって作られたもののようですが、月との関連がはっきり書かれているもっとも古いものは、13世紀、ティルベリのゲルウァシウスの『西洋中世奇譚集成 皇帝の閑暇』(講談社学術文庫)に出ているそうです。この少し前、12世紀後半に、マリー・ド・フランスというイングランドで活動したフランス生まれの女流詩人に狼男の物語がありますが、変身と月には関係がありません。邦訳は、岩波文庫から『十二の恋の物語―マリー・ド・フランスのレー』として出ていますが、現在は中古のみでしか入手できません(アマゾンで扱っています)。月の影響で変身することが明記されているということから、ゲルウァシウスをもっとも古い出典とするのが一般的ですが、月の描写を伴う狼男の変身譚は、1世紀の風刺家、ペトリニウスの『サテュリコン』に出てきます。これも、岩波文庫から出ていますが、やはり中古品のみでしか入手できません。狼男については、先日別の質問があったので、そちらも参照してください(狼男と関係のない会話も含みますので、そこは飛ばしてください)。
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/9092132.html?order= …
お礼を入力していたはずですが、何もないのに気がつきました。
どうやら長文を書き終えた後、クリックを怠ったようです。
失礼しました。
No.3
- 回答日時:
お礼ありがとうございます。
ジョン・ポリドリの「吸血鬼」は、バイロン卿がディオダディ荘の怪奇談義で書き記した短い詩篇を元に作られた小説です。
バイロン卿の短い詩篇は、「異教徒(不信者)」に収録されています。
三笠書房『世界文學選書 12 バイロン詩集 第二卷』1950に収録された「不信者」は、以下のリンクで紹介されています。(読みやすいのは、えあ草紙です)
http://byron.seesaa.net/article/60221663.html
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