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先日、成人式を迎えました20歳女性です。
成人式には母親の振袖を着ました。
その振袖は母親、叔母、姉2人、従姉妹が着て
私が着た、私たちの自慢の振袖です。
私たちの世代は私が最後なので、振袖は
あと20年以上はきっとお休みしています。
その振袖は総絞りで生地、柄が良く、
祖母が買った自慢の振袖でもあります。
祖母は「この振袖いいものだよ」と言っていて、
着付けの方にもすごい褒められた振袖です。
着物などわからない私は、
具体的な良さはよくわからないですが、
お気に入りで、私自身、娘が産まれたら
着させてあげたいなと思っています。
しかし、この前どこかのサイトで
総絞りはそんなに良くないという言葉を
目にしました。
どちらが本当なのでしょうか?
また、20年以上先ですと、古臭いのでしょうか?
それとも文化や歴史がある方がいいのでしょうか?

A 回答 (1件)

<総絞りはそんなに良くないという言葉を


目にしました。

これについて説明します。
「良くない」の意味を正しく理解してください。
総絞りというのは大変に手間のかかる職人技の生きる着物です。
手絞りの総絞りなら今なら数百万というものもあります。
決して品物が悪いという意味ではないのです。

ただ着物にはTPOに応じて場にふさわしい物を着るという決まりごとというか観念があります。
結婚式のような第一礼装を必要とする場の場合、おめでたい席ですからおめでたい柄ゆきの着物がふさわしいのです。
松竹梅などをはじめとする吉祥文様と呼ばれる柄です。
総絞りであっても吉祥文様ではない趣味的なものもあります。
それが向かないという意味です。
絞りというのは一つの技法であって柄の名前ではありませんので。

例えば大島紬や結城紬など無形重要文化財に指定されるような紬の着物ならやはり数百万というものも存在します。
けれどどんなに高価であっても紬ですから結婚式に着られる着物ではありません。
そういう意味で「場にそぐわない」という意味の「良くない」着物である場合があります。

ただお振袖ですと少し扱いが違ってきて、たとえばお花ばかりの柄の総絞りでも格調高い吉祥文様の帯を締める等すれば立派に結婚式にも着られます。
それに昨今の振袖はそんな「お花ばかり」のものが多いですよね。
そもそもそんな事を気にするなら昨今の振袖はみんなNGですよ。

どうぞお祖母様のご自慢の振袖を大事にして堂々と着てください。
ただお手入れをきちんとして保管に気をつけてくださいね。
汚れがないかどうか見てもらってあるようならシミ抜きなどの適切なお手入れを。
呉服店や悉皆(しっかい)店などの信頼できる専門業者に委ねてください。
そして貴女の娘さんが着るとなると3代目ですから、その頃には仕立て直しをした方が良いでしょう。
本絞りであれば洗い張りが出来ます。
洗い張りというのはいったん着物を全部ほどいてからきれいに洗濯するものです。
洗濯と言っても家庭で行うようなものとは違いプロの技が必要です。
そして八掛けや裏地を新しいものに取り替えて仕立て直すのです。
それなりの金額がかかりますが、きちんとした業者に任せれば新品同様によみがえりますよ。
良い品は時代を経ても決して古さを感じさせないものです。
八掛けの色を変えるだけで着物の印象ががらりと変わりますのでなお良いでしょう。
着物というのはそうして「手を入れる」ことで2代3代と着られるのです。
ぜひ手入れを怠らず大事にしてくださいね。
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