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以前平衡定数について質問した際に平衡定数は無次元の定数であり、単位はないと教えていただきたのですが、先日、化学の模試を受けてその問題の中に電離定数の問題でよくわからない表記がありましたので質問させていただきます

画像におけるK2に関する式は単位が付いていますがこれは間違いと思っていいのでしょうか?

よろしくお願いします

「以前平衡定数について質問した際に平衡定数」の質問画像

質問者からの補足コメント

  • お二方ともありがとうございます
    http://oshiete.goo.ne.jp/qa/9855728.html

    この方のご回答によるとそもそも[]で囲まれた値も無次元であるようなのですがどうでしょうか?

      補足日時:2017/08/01 14:42
  • ありがとうございます
    つまりは、平衡定数には単位があるときもあるということなんですね

    そうなってきますと先ほど補足に載せた解決済みの質問の方がよくわからなくなってきます…

    どなたかもう一度リンクの質問の説明をお願いできませんか
    よろしくお願いします

      補足日時:2017/08/02 15:40

A 回答 (8件)

平衡定数の厳密解はでは、Kは無次元だと思いますよ。


1、質量作用の法則、平衡定数の発見
  1863年GuldbergとWaageが A+B ⇄ C+Dという反応において
  各物質の濃度を[A][B][C][D]とすると右向きの反応の速度は
  Vf=k1[A][B] 左向きの反応速度はVr=k2[C][D] となり
  平衡では両者の速度が等しいので
  Vf=Vr  からk1[A][B] =k2[C][D] であり、
  [C][D]/[A][B]=k1/k2=Kとし、 さらに一般化した。
  つまり、化学反応式の係数は、反応速度式の乗数と常に等しい
  とし、k1/k2=K は、常に成立すると考えた。
2、この考え方の限界
 ①化学反応式 A+B ⇄ C+D とした場合
  右向きの反応速度が必ず k1[A][B] になるとは限らない。

  反応速度式の形(乗数)は、化学反応式(量論式)の係数から一義的に決まるのではなく
  実測で求めるものである。
  *「反応速度式の形(乗数)は、化学反応式(量論式)の係数から
   一義的に決まり、k1/k2=K が常に成立するから、質量作用の法則が成立すると
   いう理由説明は、現在では採用されません。

3、質量作用の法則の発展
  その後、平衡定数Kが熱力学的な研究から厳密に定義された。
  化学ポテンシャル、標準生成自由エネルギー、自由エネルギーの概念の導入
  理想気体、理想溶液から実在気体、実在溶液への拡張のための
  フガシティー、活量の導入 などが寄与したと思います。

平衡定数は -ΔG°=RTlnK (ΔG°は、ギブスの標準反応自由エネルギー変化)で定義されています。
対数関数ですからKは無次元となります。
つまり、ΔG°の単位は、 J/mol  Rの単位は、 J/mol・K  Tの単位は、 K であり、
Kは無次元ということで、上式の左右の単位は合っています。

この熱力学的な定義により、Kは無次元であると No.3さんが答えられています。

この熱力学的な検討により、化学反応式の係数が平衡定数Kにおける各成分の乗数になることが
証明され、質量作用の法則が成立することが確かめられました。

つまり、k1/k2=K は、常に成立するわけではないが、常に化学反応式の係数が平衡定数Kにおける
各成分の乗数になるということです。

熱力学的な誘導式からのKは無次元です。
 今回の事例 {K=[C][D]/[A][B]} では、たまたま各成分の濃度に関する単位が約分され、無次元になります。
しかしながら、化学反応式の係数によっては、各成分の[ ]内が濃度として、例えばmol/Lの単位をつけると
 単位が約分されずにKに単位が生じてしまいます。

 熱力学的な厳密解ではKが無次元ならば、化学反応式の係数によってはKに単位が生じてしまう問題を
どのように考えれば良いのか?

色々な説明方法があり、数学的に詳しく証明される方もお見えだと思います。

しかし、厳密解における[ ]内の項目が単位を持った濃度ではなく、無次元の項目
(実際は 活量)だとすれば、化学反応式の係数がいかようでも、Kが無次元になって
問題がなくなります。

実際に、熱力学的な発展の中で、Kにおける各成分の項目は、厳密には濃度ではなく活量です。

低濃度の場合、活量と濃度はほとんど同じ数値になるので、近似的に活量の代わりに
濃度を用いることは、通常よく行われます。
あくまで、近似的ですが、活量の代わりに濃度そのものを代入するとKに単位が生じます。

反応速度式(k1、 k2)では通常、濃度をそのまま使います。
平衡定数Kは、厳密には活量であって、濃度ではない。近似的に濃度を使う場合が多いということです。

濃度と活量は、低濃度ならばほぼ同じであるが、高濃度になると差が開いてくる。
濃度によって変化してしまうのです。

どの位、濃度と活量に差が生じるのか? pHの場合の計算事例があります。
リン酸 のpH
モル濃度(mol/L)    活量計算 でのpH      濃度計算でのpH
   0.001        3.04            3.05
   0.01        2.23            2.25
    0.1         1.57            1.63
    0.5         1.16             1.25

  濃度が高くなるほど、差が開くことがわかります。

  質量作用の法則に基づいて
  A ⇄ B+C という平衡反応において
    K= [B][C]/[A]     となります。
このKは、熱力学的に化学ポテンシャルや自由エネルギーの概念から
誘導されたK (つまり、無次元)なのか?
各成分項目に 濃度を代入して、単位を持つKなのか?

 本来は、熱力学によって無次元項として誘導されたKだと思いますよ。
そして、それに近似として、濃度を使う。
また、多くの場合(特に低濃度の場合)、その近似は成立して
問題を起こさない。


蛇足 ;wikiの平衡定数の項目では、No.2(No.5)さんが示された
IUPACのページを引用して、
>平衡定数(へいこうていすう、英: equilibrium constant[1])は、化学反応の平衡状態を、
>物質の存在比で表したもの[2]。

存在比なので、無次元と言い切っていますね。

ただし、wikiから引用すると、日本語のwikiは、間違えだらけで信用できないと
しかられるので、あくまで蛇足です。

質問者さんが示された平衡定数は、本来は無次元項だと思います。
しかしながら、No.2(No.5)さんが示されたように、平衡定数には
色々な種類があり、近似的に濃度を代入した平衡定数も世の中では用いられている。

近似的に濃度の数値だけを用いて、単位は無次元という方が正しいように思いますが、
単位をつけて表示されることが慣例として行われているということだと思います。

質量作用の法則の出発点の影響でしょうか?
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平衡定数という化学では基本的な物理量の一つである、平衡定数Kにおいて


単位が無次元であると説明する人(No.1さん、No.3さん、私)と係数によっては
単位は存在すると説明する人(No.2さん、No.4さん)が居て、混乱しますよね。
また、プリントや参考書などにも単位が書かれているものが、沢山存在する。
(No.3さんが嘆いておられましたが・・・)
でも、単位は無次元としている資料も沢山あるのですよ。
添付しておきますね。
http://home.hiroshima-u.ac.jp/kyam/pages/results …平衡定数+ギブズエネルギー%27
たぶん、大学の講義資料です。
p51(17-51)の1行目にKpもKc(つまり圧平衡定数も濃度平衡定数も)
無次元量であるから、と明示しています。
http://www.keirinkan.com/kori/kori_chemistry/kor …
高校の資料です。
気相反応の圧平衡定数Kp(圧力単位はatm)という表をみてください。
(Kpの分子分母の単位は約分できない事例でも無次元です。)
表中の他の項目は、しっかり単位が明記されて居ますが、平衡定数は無次元です。
()内の圧力単位はatmというのは、平衡定数の単位がatmということではなく、
各成分の示す圧力の単位がatmということなので、誤解しないでください。
http://science.shinshu-u.ac.jp/~tiiyama/?page_id …
信州大学の問題集
示されたKpは全て無次元
http://pub.maruzen.co.jp/book_magazine/support/c …平衡定数%27
丸善の問題集だと思います。
示されたKは全て無次元

今回、質問者さんが示されたプリントの問題では
HSO4- ⇄ H+ + SO42- でK2が1.0×10^○ (◯の数字が読み取れなかった)で
単位がmol/Lとなって居ます。
これは、K2=[H+][SO42-]/[HSO4-]として、各[ ]の単位を約分するとmol/Lが残るから
という考えだと思います。

ここで、質問者さんに逆質問
この系は水溶液中ですよね。
H2Oの濃度は?
HSO4- ⇄ H+ + SO42-  は、正しくは

HSO4- +H2O ⇄ H3O+ + SO42- だと思いませんか?

するとK2=[H3O+][SO42-]/[HSO4-][H2O] となります。
この式の方がより正しいのならば、単位は無次元になります。
同じ化学反応式なのに H2Oを書いた時には無次元で
省略すれば、次元がある。
K2って、化学反応式の書き方によって単位が変わるということですか?
単位が変わるということは、厳密には、物理量が変わることのように思えます。
(私はおかしいと思いますよ。)

1)平衡時に右向きの反応速度と左向きの反応速度は等しくなる。
これは間違いありません。

2)化学反応式(量論式)の係数が必ず反応速度式の乗数となる。
これは正しくありません。(添付2の高校の資料にも書かれて居ます。

係数と乗数とが一致する反応は、沢山存在します。
しかしながら、常に一義的に決まる訳ではありません。
例外も存在します。

3)その時(係数と次数が一致しない場合)にK=k1/k2は成立するのか?
 成立しないと思います。

1863年GuldbergとWaageは、右方向と左方向の反応速度が同じになるということから
速度論的に質量作用の法則を提案しました。
ところが、結論の式は成立しましたが、速度論からの説明では結論の式を
説明しきれないことがわかりました。

平衡時とは、右方向と左方向の反応速度が同じところだが、
そこでは、右方向に反応させようとする推進力と左方向に反応させようとする
推進力が釣り合ったところだ。
推進力が釣り合うということは、反応速度式の乗数に無関係に
右方向と左方向の反応速度が同じところとなるはずである。
というのが、私の理解です。(間違って居たら指摘していただけると幸いです。)

左側に未反応の原材料が多くあれば、当然、右向きへ反応させようという
推進力は強くなるということですね。
ここからは、難しいですが(No.3さんがお示しのように)
(推進力が釣り合うということから)対数関数の中で、右側にある物質の量と左側に
ある物質の存在量の比が定数となるとしてKが定義証明されたのだと思います。

熱力学的に正しい説明は、私よりも、もっと詳しい人に正しく聞いた方が良いですよ。

GuldbergとWaageの名誉のために補足しますが、彼らもエネルギー的な釣り合いという
ことに関しても考察していたようです。

私の理解では、基本的に平衡定数は無次元である。
しかし、便宜上、付けることもある。

たとえば、高校の教科書では、熱力学を教えない。
無次元であるとか、活量の話をすると、むしろ混乱する。

または、活量項にモル濃度を近似して入れているのだから、単位もそのまま残したらとの考え
なのかもしれません。

本質的には無次元の項目に関して、なぜ単位をつけて記述するのか?
その理由は、私にはわかりません。
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この回答へのお礼

ありがとうございます、慣例的に色々な単位を持つ平衡定数が存在してしまっているということなんですね!

混乱してしまいお返事遅くなり申し訳ありません

詳しく説明していただきありがとうございました!

他の方も色々なご意見ありがとうございます!

お礼日時:2017/08/05 11:13

#4です。

レスありがとうございます。
#2のお答えが全てで、「厳密解」を求めるならモル分率が必要ですが、それは通常「不要」で、平衡定数に単位があっても問題は無いのです、問題が起こったらその時考えれば良いのです。
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まず IUPAC による平衡定数の説明は


http://goldbook.iupac.org/html/E/E02177.html
にあります. これを読めばいろいろな「平衡定数」が存在するということはわかると思います. もちろんそのなかには次元を持たないものもあれば, 一般には次元を持つものもあります.

あと「[]で囲まれた値」は物質量濃度を表すことが多く, その場合には NL^-3 の次元 (コヒーレントな SI の単位は mol/m^3) を持ちます.
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平衡定数が確実に無名数なのは「モル分率」を使うときだけです。

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平衡定数の定義は、本来、


ΔG=RT ln(Kp)
ΔG:ギブス自由エネルギー変化
R:気体定数
T:絶対温度
として、熱力学により、対数関数の中で物質の存在量の比で定義されているもので無次元です。
それが中高では、熱力学は化学の範疇で教えず、もっぱら化学平衡という現象のみに注目して教えているので、
本来、無次元のはずの平衡定数に次元が付いて表現される事があります。

本当の定義からすると、次元は目安くらいの意味しかないのですが、
化学の先生はどうなんですかねえ…熱力学が不得意な先生が多いのでしょうかねえ…。
参考書などでも見かけるので良くないと思うのですが…。
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その「以前平衡定数について質問した際」にどのような答えが得られたのかは知りませんが, 「無次元の定数であり、単位はない」としか書いていないのだとしたら「その回答が完全ではない」と言わざるを得ないですね.



今の場合だと平衡定数 K2 は
K2 = [H^+][SO4^2-]/[HSO4^-]
で定義され, この右辺に出てくる [H^+], [SO4^2-] などはそれぞれ H^+ や SO4^2- などの化学種の「量を表す」値となります. ところが, 「量を表す」値としていろいろなものがあり, 何を使うかによって [H^+] などに単位が付く場合があります. 今は水溶液を扱っているので, 「量を表す」値としては例えば「溶質の物質量を溶液の体積で除した値」つまりモル濃度を使うことは妥当であり, [H^+] などが mol/L の単位で表すことのできる次元を持ちます. そして, そのようなものを使って計算すれば平衡定数も単位 (次元) を持つことになります.

もちろん [H^+] などに無次元数を使えば平衡定数も当然に無次元数になりますが, 逆に「無次元数を使わなければならない」という制約も (少なくとも IUPAC の定義には) ない以上「いついかなる場合においても平衡定数は無次元である」と断定することはできません.
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平衡定数とは、同じ性質(単位が同じ)同士の比率なので、無次元です。


当然、比較されるものには次元があります。
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