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「おまえ」は「御前」
「きさま」は「貴様」

と当てるので一見、
丁寧語に見えるのですが、
言い方によっては蔑んだ言葉として使われている気がします。
中には怒って攻撃するときの言葉に聞こえる気もします。
そうは思いませんか。なぜでしょう。
ほかに
「あなた」は「貴方」→「あんた」となるのはいかが。

A 回答 (3件)

時代とともに変化したので、簡単には説明できません。


◎お‐まえ[‥まへ] 【御前】
【一】〔名〕
(1)神仏や貴人の前を敬っていう。ごぜん。みまえ。
(2)貴人の所に伺候すること。また、その人、すなわち宮仕えの女房。→御前達(おまえたち)【一】。
(3)貴人に対し、その人を直接ささないで、尊敬の意を込める言い方。
(4)座敷。また特に、居間または客間。

【二】〔代名〕対称。
(1)目上の人に対し、敬意をもって用いる語。近世前期までは、男にも女にも用い、また、男女とも使用した。
(2)対等もしくは下位者に対して用いる。親愛の意を込めて用いる場合もある。江戸後半期に至って生じた言い方。

語誌
(1)漢字表記「御前」については漢籍の古典にも例がある(→「ぎょぜん(御前)」)。和語の「おまえ」「おんまえ」、漢語の「ごぜん」等いずれも漢字表記で共通するが、どのように関連し合って成立したかは明らかでない。「おまへ」の原義は「前」の敬称で、「神前」「仏前」などを言ったものと見られるが、同義では「みまへ」が先行するか。

(2)【二】の例は、江戸前期までは、敬意の強い語として上位者に対して用いられたが、明和・安永(一七六四~八一)頃には上位もしくは対等者に、さらに文化・文政(一八〇四~三〇)頃になると、同等もしくは下位者に対して用いられるようになり今日に至った。ただし方言としては、今も上位もしくは対等者を呼ぶところが点在する。

◎き‐さま 【貴様】〔代名〕対称。もと尊称の代名詞。のち、口頭語として一般化し、江戸時代後期以降は、同等またはそれ以下の者に対して用いる。
語誌
(1)中世末から近世初期頃にかけて発生した当初は、もっぱら武家の書簡でかなりの敬意をもって用いられた。しかし、その後口頭語化して、一般庶民にも用いられるようになるに従って次第に敬意を失い、明和・安永期(一七六四~八一)には、軽い敬意を保ったにすぎず、文化・文政期(一八〇四~三〇)には完全に対等の者に対する語となった。
(2)天保期(一八三〇~四四)に至ると、もっぱら目下の者に対して用いられるようになり、ののしりことばへと下落した。このように時代が下るに従って使用者層も下降の一途をたどり、近世末には上流社会では用いられなくなり、ぞんざいな語、もしくは目下に対する卑称の代名詞として用いられ現代に至っている。

◎あ‐な‐た 【彼方・貴方】〔代名〕
〔一〕他称。話し手、聞き手両者から離れた方向、時、人などを指し示す(遠称)。かなた。
(1)あちら。向こうのほう。
(2)以前。過去。
(3)未来。
(4)あのかた。あちらの人。対等または上位者に対して用いた。

〔二〕対称。対等または上位者に用いた。宝暦(一七五一~六四)頃から用例が見られる。貴男、貴女などとも書く。
 現在では、対等あるいは下位の者に用い、また、妻が夫に対して用いることもある。

語誌
(1)上代に遠称として離れた場所・方向・時・人などを表わした「かれ」「かなた」などに替わって中古から用いられた。「あち」「あちら」などの類縁語を生みながら明治初期まで続き、その後は文章語となった。このうち第三者をさす代名詞の用法は対等以上の敬意で使われた。

(2)近世からは「おまえ」に替わって最高段階の敬意を表わす対称代名詞の用法が、上方では宝暦(一七五一~六四)ころから、江戸では明和(一七六四~七二)ころから見られる。文化(一八〇四~一八)ころからは敬意の下限がさがり、近世末期には対等に使われる例もあるが、大正・昭和の初期までは比較的高い敬意を保った。
 しかし、今日では敬意が低下し、目上の者に対しては使われない。そのため、今日では、上位者に対しては「…さん」のように名前を用いたり、「…先生」「…部長」のように役職者名を用いたりすることが多い。

「あなた」が「あんた」に変わったのは、本来は単なる「語変化」であるが、それに伴って、敬意の度合いが下がったと思われます。↑のように上位者に「あなた」が使われなくなったが、東京方言では対等の人に使うのも失礼だとする考えがあります。
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この回答へのお礼

凄く奥深く詳細な説明ありがとうございました。
参考にさせてもらいます。

お礼日時:2021/02/26 13:36

「御前」は「おんまえ」が正しく、神仏や身分の高い人を尊敬している言葉が本来です。

でも、現代では、同等または目下の人をぞんざいに、あるいは親愛の情を込めて言うことが多いです。
「貴様」も、本来は目上の人に使う言葉ですが、現代では、親しい同輩や目下の男性に対して、さげすみ、罵って言う言葉になっています。
言葉は、時代と共に変化して、本来の意味とは真逆の意味で使われることも多いと思います。
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この回答へのお礼

なるほど。
ありがとうございました。
参考になります。

お礼日時:2021/02/26 08:48

日常会話で廃れて、喧嘩言葉にだけ残ったから。


そもそも御前も貴様も武家言葉であり、戦場での決闘で名を知らない者同士の二人称呼称であって、名前を知っている同士には使わない呼称。
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この回答へのお礼

なるほど。
ありがとうございました。
参考になります。

お礼日時:2021/02/26 08:48

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